古事記の魅力⑤ ~現代人も共感してしまう神様の恋模様~

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先日、ある方から「古事記って神様の話だから、現実味がなくて面白くなさそう」と言われました。
そうか、私たちは古事記のおもしろさを知っているけれど、読んだことがない方は、そういうイメージを持っているんだ!
ということで、意外にリアルに描かれる神様の恋模様を、ご紹介します(^0^)/

今回取り上げるのは、恋多き男オオクニヌシの話。

オオクニヌシは、越国に住む美しいヌナカワヒメの噂を聞き、はるばる出雲から旅立ちます。
やっとヒメの家へたどり着いた時に詠んだ歌がこちら。

———————–
<略>
大刀が緒をも いまだ解かずて 襲も いまだ解かね 
嬢子の 寝すや板戸を 押そぶらひ 我が立せれば 引こづらひ 我が立たせれば 
青山に 鵺は鳴きぬ さ野つ鳥 雉は響よむ 
庭つ鳥 鶏は鳴く うれたくも 鳴くなる鳥か この鳥も 打ちやめこせね

※想いが募りすぎて、太刀を下す暇も上着を脱ぐ暇も惜しい。一瞬でも長く一緒にいたいんだ。
それなのに、いくら扉を押し揺さぶっても、なかなか姫は顔を見せてくれない。
野では鳥が鳴き始めた。あぁ朝になってしまう、気持ちばっかり焦る。
朝を連れてくる鳥なんて、いなくなればいいのに。ひっぱたいて鳴きやませれば、あなたに会えるのだろうか。
———————–

意訳してみるとこんな感じでしょうか。
今のように新幹線もなく、男女が会えるのは夜だけ。
様々な制約の中で、この夜にかけるオオクニヌシの強い想いと焦りが、目に浮かぶようです。

そしてまた、女心も繊細に描かれています。
オオクニヌシには、実はうだつが上がらない時から献身的に支えてくれた妻スセリビメがいました。

大変な良妻だったスセリビメも、このヌナカワヒメの件を知り、激しく嫉妬します。

その時に詠んだ歌がこちら。
————————
八千矛の 神の命や わが 大国主 
汝こそは 男にいませば うちみる 島のさきざき かきみる 磯のさきおちず 若草の妻持たせらめ 
わはもよ 女にしあれば 汝を除て 男はなし 汝を除て 夫はなし 
<中略>
たくづのの 白き腕 そだたき たたきまがなり
真玉手 玉手さしまき もも長に 寝をしなせ 豊御酒 たてまつらせ

※私の大切なオオクニヌシ様
あなたは男だから、他に女性はたくさんいるかもしれません。
でも私には、あなたしかいないのです。
<中略>
私の白い腕をそっと撫でてください。私の手をぎゅっと握っていてください。
そして足をのばしてくつろいでください。
あなたが帰ってきて安らげる場所は、やっぱり私であってほしいのです。
————————

それまで完璧だった良妻が見せた激しい嫉妬。
スセリビメの歌の中には、弱よわしくも、真剣に夫を愛する女としての誇りが浮かび上がります。

遠い遠い神様の話と思いきや、古事記には現代人でも思わず共感してしまう、数々の美しい恋物語が描かれるのです。

先入観を捨てて、一度読んでみてくださいね(^0^)/

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和の心 深水さん

 

 



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