暮らしに寄り添う扇子

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暑くなってきましたね。

日本の夏はもうすぐそこまで、着物は単衣、いやいやもう紗か絽ですか。

こんな暑い日にはやっぱり扇子か団扇ですね。

 

 その形から、末広とも呼ばれる扇子。

すべてのものが末永く広がりますようにと祈りが込められています。

茶席で使うもの、踊のときにもつもの、遊びに使うものといろいろありますが、一番なじみのあるのは、暑さよけにあおぐ、夏扇子でしょう。

しなやかにゆったりと扇子をあおぎ、風を送る人の姿を見ているうちに、こちらまで涼やかな気持ちになってくるのが不思議です。

材質は紙、布、プラスティックなどがあり、種類の違いによる形やデザインの個性を楽しめます。

 私は紙製のものが一番好き。

蛇腹の折り目がきっちとしていて美しく、開くたびの感触が心地よいからです。

繊細な絵が描かれているものも豊富で魅力的。

毎年たくさんの絵柄の扇子が並ぶデパートの売り場で、眺めて歩くだけにしようと思いつつ、欲しくなって前を素通りすることができません。

 また、暑さの厳しい場所に行くときには、布製のものを持参します。

強くあおいでも大丈夫で壊れず、開け閉めの際にそれほど気づかうことなくざっくばらんに使うことができるからです。

他に、扇子の骨が白檀でつくられていて、使うたびに香りがするのもいいですね。

そよそよと神々しい香りが優しい風にのって運ばれます。

(文:大切にしたい にほんのたしなみ:広田千悦子)

 

たかが扇子、でも、これだけ楽しめる素敵な扇子。

その昔、Japonism、19世紀中頃の万国博覧会へ出品などをきっかけに、日本美術(浮世絵、琳派、工芸品など)が注目されたころ、扇子の80万本、団扇の100万本(1872年の統計)がヨーロッパに輸出されたそうです。

今年の扇子はどれにしようかな!

 

追伸、上村松園さんのこの作品、優しい!綺麗だ!惚れる!

 

 



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