和の心 20160205 

能ある鷹は爪を隠す  和の心

 

日本人は独特の美意識を持っています。

趣味を尋ねられたとき、「書をたしなんでいます」などと答えることがありますが、この「たしなむ」という言葉は英訳できない、日本独特の表現です。

たとえ十年、二十年と書道を習って極意を極めていようとも「たしなむ程度です」と謙遜をします。

日本人の美意識からすると、自分の才能をひけらかすことは恥ずかしいこととされます。

外国人の人々にはその感覚がうまく伝わらないようです。

加えて、喜怒哀楽をはっきり表すことも、日本人の美意識ではありません。

すぐに怒ったり、泣いたりするような人は心の浅い人だと言われたものです。

私も小さい頃、よく祖母から「浅い川に石を投げたらチャポンというやろ。せやけど深い淵に石投げたらドブンもチャプンもいわん、そんな深い心の人間にならなアカン」と諭されました。

少々のことでは動じない、深い心で毎日を過ごすように教えられたのです。

もっとも、喜怒哀楽を秘める日本人の感性は、外国の人から「日本人はとかく表現に乏しい。何を考えているのかわからない」と評されます。

日本の大臣や高官は国際的な会議に出席しても、ほかの人を押しのけ、前面に出るようなことはめったにありません。

これは日本人が培ってきた美徳ですが、そのような態度は消極的でよくないと外国では批判の的になります。

でも、この美徳を失いたくはないものです。

このままでは、日本の文化、美意識がドンドン廃れてしまうのではないかと心配でなりません。

今、我々日本人に必要なのは、日本特有の美徳を外国人に理解してもらう努力をすることではないでしょうか。

そのためにも、自国の文化を日本人自身が理解する。

食べ物や音楽、文学や武道など、日本文化の入り口はたくさんあります。

まずは、自分の興味のあるところから入り、自分の美意識や感性を磨いてください。

それがやがて、世界の人に日本のよさを知ってもらうきっかけとなり、国益につながる観光に発展するのだと思います。

(文:日本人だけが知っている 神様にほめられる生き方:元春日大社権宮司 岡本彰夫著)

 

「No」と言えない日本人」という本が数年前に話題になりましたが、すぐ日本人は「No」とちゃんと言えるようにならなければという話題になってました。

何でなのでしょうね?

日本人の根幹にある日本人の美をわかっていないのでしょうね。

世界中のなかで、もしかしたら唯一の「相手を思いやる気持ちを大切にする人」なのに。(インディアンやアボジニア、アフリカの原住民も同じかも)

もちろん「No」といわなければならない時もあるでしょうが、いつも「Yes」か「No」ということはないと思います。

そうやってはっきりしないといけないと思うから、争いが起こるのですよね。

もっともっと日本の文化に触れてみてください。

そこに日本人の素晴らしい美意識がありますから。