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「組市松紋」って? 2020年東京オリンピックのエンブレム

 

色々あったオリンピックのエンブレム。(今頃すいません!)

今回のものにも、さまざまな意見があるようですね。

私も最初決まったとき?と思いましたが、よくよく知っていくとそこには日本のそして東京、江戸の伝統がいっぱいありました。

採用されたのは東京都内在住のデザイナー・野老朝雄(ところあさお)氏がデザインした「組市松紋」です。

読み方は「くみいちまつもん」です。

市松模様に日本の伝統である藍染の藍色を使用し、多種の縦横比の藍色の長方形と、台形や三角形の白色部分を用いて、まるでミラーボールの様な綺麗な円形として形成されています。

和の心 20160511 組市松紋

 

このエンブレムに与えた固有名詞が「組市松紋」なのです。

組市松紋とは何ぞや?と思って調べたのですが、そういった言葉自体がどこにも見つかりませんでした。

それもそのはず組市松紋とは今回のエンブレムに名づけられた固有名詞だったからです。

組市松紋という言葉を強引に分解してみます。

「紋」とは模様を意味します。という事は「組市松模様」と呼ぶ事も出来るでしょう。

なので「市松模様を組んだ物」となり、まさに今回のエンブレムにピッタリのネーミングなのです。

エンブレムのデザインセンスも素晴らしい事ながら、ネーミングのセンスもさすがと感服してしまいました。

このデザインに和の要素として、落ち着いた色合いの藍色と市松模様を取り入れたということで、「市松模様自体にも注目が集まって」います。

この模様は非常に古典的な模様ですが、実は「名前自体は比較的新しいもの」です。

 

江戸時代に超人気だった歌舞伎役者の「佐野川市松」が、この模様をつけた「袴をトレードマークとして身につけた」ことから、市松模様として一気に広まりました。

この市松の人気はものすごいものであり、日本人形の代表格のひとつである「市松人形」も、「子役時代の市松をモデルにした」といわれていますので、現代まで2つもその名前を由来にしたものが残っていることになります。

江戸時代以前は、古墳時代の埴輪の服装や法隆寺・正倉院の染織品にも見られ、古代より織模様として存在していました。

公家の有職故実では石畳・霰(あられ)などと称されていました。

そのため、家紋や名物烈など江戸時代以前から存在するものは石畳文様と呼ばれていました。

 

このように、単純な形ではありますが、格子柄には様々な意味合いを込めることが可能です。

「翁格子」という柄があります。

こちらは、太い格子の中に、多くの細かい格子が表現されているものですが、「太い格子を老人、細かい格子を子孫」に見立て、老人が孫を大切に守る、すなわち「子孫繁栄を願う」おめでたい柄とされました。

これには、異説もあり、そちらでは能の「翁三番叟(おきなさんばんそう)」で使われたことでこのような名前がついたとされています。

この場合でも三番叟というのは、「邪気を祓う祝福の舞」ですので、どちらにせよおめでたい柄なのは変わりがありません。

ちなみに、今回の市松模様をモチーフにしたオリンピックのエンブレムにも意味が込められており、通常、同じ形の四角形が組み合わさる市松模様とは異なり、「3種類の四角形で構成」されています。

これは、「多くの国や文化、思想といった多様性を表現している」のだそうです。

色々あったオリンピックのエンブレム。

今回のものにも、さまざまな意見があるようですが、世界各地で使われている古来からの意匠を取り込みながらも、日本らしさを演出したものといえますので、2020年までにはしっかりと定着して、東京オリンピック・パラリンピックの顔として成立して欲しいものです。

 (文参考:TRINITY http://www.el-aura.com/plaid20160503/

    MEN’S  LIVE http://mens-live.com/kumi-ichimatsu-mon-wiki )

 

私は日本を江戸を表している素敵なエンブレムだと思います。

単純なほど奥深いのではないでしょうか。

そこに日本の美があるのでしょうね。

そういえば、ルイヴィトンの 「ダミエ」も市松模様といえるのでしょうね。