能舞台の揚幕はなぜ五色なの?

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こんにちは。

 

先日、ご縁をいただき奈良の能楽堂の揚幕(あげまく)を上げるお仕事をさせていただきました。

そもそも揚幕という名前も知らずにお手伝い。

揚幕とは、能舞台の下手、橋掛かりの突き当りにある演者の出入り口。

上げかたは、揚幕の両端についている二本の竹竿を使って真っ直ぐあげて奥に引きます。

この揚幕の奥にシテが装束や面をつける鏡の間があります。

 

揚幕はなぜ五色?

 

さて、この揚幕、なんで五色の幕なのでしょうか。

五色とは、青(緑とも書かれてます)・黄・赤・白・紫の五色。

能舞台は南向きを本姿として、その構造には四神相応(しじんそうおう)の考えが含まれているといいます。

(*四神相応とは:goo.gl/L74VbQ

 

京都の冷泉家で催される乞巧奠(きっこうでん)(七夕)では、五色の糸や反物などが二星を祭祀する祭壇に供えられています。

その左側に、青・黄・赤・白・黒の順に五色の布が垂れた几帳が設置され、布の上に梶の葉が吊り下げられます。

陰陽五行ではこれら五色を非常に重要視し、万物を象徴するものと捉えています。

五行の木は青、火は赤、土は黄、金は白、水は黒で表せれます。

青は春・東に、赤は夏・南、黄は土用・中央、白は秋・西、黒は冬・北にそれぞれ配置されます。

土(ど)の色は、中国大陸の色が黄色であるため、黄を配したとされています。

古代中国の「礼記」によれば、天子は立春に青衣を着て東方の郊外で春を迎え、立春には赤衣を着て南方の郊外で夏を迎えて、立秋には白衣をまとって西方の郊外で秋を迎え、立冬には黒衣を着て北方の郊外で冬を迎えたといいます。

年四回の土用には、黄衣を纏って中央の都城で東南・南西・北西・北東をそれぞれ拝しました。

天子は五色の衣を着て五方に赴いたことになります。

(本:「茶の湯と陰陽五行」・文:大森恵子さん)

 

木・火・土・金・水の五色、別に地・水・火・風・空は仏教の「五大」思想で、さらに「風」や「空」まで含むもので、「世界全体を作り出すもの」の意味をあらわします。

いずれにしても「森羅万象」、宇宙も含めたすべての世界を表現すると考えて良いのではないでしょうか。

能舞台、壮大な空間、宇宙空間があるのかも知れませんね。

そして、過去・今・未来と一瞬にして運んでくれます。

「能」、なかなか見るきかいがないかもしれませんが、いろんな場でされてますので一度ご覧になってはいかがですか。

 

ありがとうございます。

 

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