日本の七十二候「魚上氷」(うおこおりいずる)

 

水温(ぬる)む季節。

割れた氷の間から、魚が飛び跳ねる時期ということです。

 

冬の間、魚たちは水の底でじっとしています。
そして、水温が上がってくると、浅いところに移動するので、それを「巣離れ」と呼びます。
地上より早く水の中には春がやってくるのですね。

 

 

 

割れて表面に浮いている氷を「浮氷」といいます。

 

スケールの大きいところでは、北海道のオホーツク沿岸に「流氷」が寄せてくる時期でもあります。

 

渓流の雪も解け、川魚たちも元気に泳ぎ出します。
「雪代」は雪解けの水のこと。
このころの山女は「雪代山女」と呼ばれます。
(なんで「やまめ」は「山女」っていうんだろう、書くんだろう)
他にも「雪代岩魚」「雪代鱒」もありますね。
きらきらひかる魚たちが、まるで雪の化身のように見えますね。

 

また、冷たい風の中で、凛と咲く椿は印象的です。
今ではさまざまな色や形の園芸品種ができましたが、やはりおなじみなのは、真っ赤な「藪椿」ではないでしょうか。
花のつけ根からぽろりと落ちる様子は「落椿」と呼ばれます。
そんな散り際の潔さがいいんですよね!

 

白銀の雪景色に、きらきら光る魚たちの色、そして椿の真っ赤な色。
目をつむってみると、日本の素敵な風景が見えてきます!

 

(絵:安藤広重筆 雪中椿に雀 (せつちゆうつばきにすずめ)