三人翁 神前で厳かに

 

 

三人翁 神前で厳かに


今年は、「能楽」の大成者、世阿弥の生誕650年。



しかし、世阿弥が登場する以前、能楽はどんな形をしていたのだろうか。
その源流のひとつを、奈良市奈良阪町に伝わる「翁舞」に見ることができます。



男たちだけによって舞われる「翁舞」は、珍しい三人翁の舞です。
独特の伝承をしてきました。


 

 



毎年10月8日の夜に、神社の境内の参拝殿で、男性だけで構成される翁舞保存会の人々によって、「翁舞」が奉納されます。
能の「翁」と同じように、千歳(せんざい)、翁、三番叟が順番に舞い、天下泰平・五穀豊穣をを祈願する「翁舞」
大きく異なるのは、能は翁役が一人なのに対し、奈良阪町の「翁舞」は翁が三人登場するところです。



三人の翁は、神社に伝わるおおめでたい白式尉(はくしきじょう)の面をかけて神となり、それぞれ朱、青、緑の豪華な装束を着て厳粛ななかにも、力強くおおらかな舞です。



振りや謡はすべて口伝。
紙に書いたんものは一切ありません。
古くから伝わる翁面を使うのは本番の一階だけ。
いいしれぬ緊張感と独特の雰囲気があります。
観客には後ろを向いて、神様に向かって舞を奉納します。




洗練された能楽の源流である猿楽が本来持つおおらかさ、民衆の芸能である素朴さ、そして土着的な力強さがここにあります。

(文:産経新聞
 写真:http://blogs.yahoo.co.jp/nekozero54/49873971.html



10月8日、見に行きませんか。