春日大社「中元万灯籠」

 

 

春日大社「中元万灯籠」



真夏の夜の春日の杜は幻想的な雰囲気に包まれました。



春日大社の万灯籠は、無病息災を長い約800年昔から行われて来た行事です。
境内にある3000基の灯籠は、昔から今日に至るまで、藤原氏をはじめ、広く一般国民から奉納されたものなんだそうです。
それだけ、庶民信仰が厚かったといえるのでしょう。


 

 



灯籠には、あらかじめ崇敬者の方々に願いを書いていただいた和紙が貼ってあり万灯籠の日に参列した方々に浄火を入れてもらいます。
昔は油料の続く限り毎晩点燈され、特に雨乞祈願には万燈が行われた記録があるようです。



この灯籠を毎晩点灯するのは、相当大変な作業であったことでしょう。
しかし明治時代になると、人員不足と油料が途絶え毎夜の点灯が不可能になったそうです。
それでも、油料の寄付集めをし、必死に伝統を守ろうとした形跡を残す資料が春日大社には残っているそうです。


近年は年2回、2月の節分と8月のお盆の14日、15日時期に行われるようになりました。
特に8月は舞楽の奉納が本殿の前で行われます。このあと、本殿にお参りするのですが、その頃になると日が暮れて灯籠が、浮かびあがってきます。



この燈籠は、よく見ると様々な模様が数多くあって、様々な人が寄進していることがよく分かります。
本殿周辺の回廊にも燈籠が釣られ、火の灯りが朱色の回廊をやさしく照らし幽玄な雰囲気を出していました。
実に神秘的ですね。




伝統を必死に守っていく。
とても大変ですが、大切なことですね。
日本には素敵な伝統がいっぱいあります。
いつまでも、いつまでも続きますように。