「狩野派二代目 元信」

 

 

「狩野派二代目 元信」



日本絵画史上最大の画派であり、室町時代中期(15世紀)から江戸時代末期(19世紀)まで、約400年にわたって活動し、常に画壇の中心常に画壇の中心にあった専門画家集団である狩野派。

 

 

 



二代目の元信は、幅広い層のニーズにこたえるため、工房としての絵のスタイルを確立してきました。
真・行・草の三様式を定め、弟子たちに学ばせることで、絵を受注するシステムをつくりあげました。
さらに中国の水墨画にならった「漢画」様式に、伝統的な日本の「やまと絵」の要素を取り入れていきました。



漢画は筆の輪郭を重視し淡彩。
やまと絵は細い輪郭線に、濃く絵の具を塗ります。
この狩野派スタイルを徹底させるために用いられたのが手本となる「粉本(ふきほん)」です。


粉本とは絵師が制作の参考にするための古画の模写や写生帖の総称。
従来は、このお手本写しのために狩野派はつまらない、といわれてきましたが、運筆(筆の使い方)に始まり、長く模写を課す狩野派の教育システムは、絵師の基礎訓練として重要な役割を果たしたのも事実です。



絵師にとって、粉本を多く持つことは制作の源になりました。
なぜなら、注文があると、粉本を参考にモチーフを組み合わせたり抜き出したりして絵を完成させることができたからです。
また、粉本があるからこそ、多くの弟子を養育することができました。
そして、高まる需要にこたえて全国に絵を提供することができたのです。




すごいですね、室町時代に粉本の写生技術を基本にした、システマチックな教育システムを持っていたなんて。