貴重なうるし液 うるし4

 

 

貴重なうるし液 うるし4

 

うるしの木からうるしの液を採るには、十年かかります。

ご存知でしたか。

 

 

和の心 20140527

 

 


うるしの木を植えて、だいたい十年ぐらいで、やっと十メートルくらいの背丈の高い気になります。
うるしの液を採るには、幹がだいたい直径で15センチくらいの太さになる必要があります。
およそ八年から十年くらいで、その太さになりますので、普通は十年をめどに手を入れて育てます。

では、その一本のうるしの木から、どのくらいの漆が採れるのか、と言えば、これが驚くほど希少なのです。

一本のうるしの木を、約十年くらいかけて成長するのを待って、ようやく採れるうるしの液、これが驚くほど少ない。
一年で、なんと、二百グラムしか採れないのです。
二百グラムと言ったら、ビーフステーキ一枚くらい、牛乳ビン一本くらいでしょうか、このくらい少ない、貴重な樹液というわけです。

しかも、その二百グラムのうるしの液で、うるしのお椀を三個しか塗ることができない。
一本の木を、十年もかけて育つのを待って、それでうるしのお椀が三個しか塗れないという、とってつもなく貴重なものだということが、こうした事実からも理解できます。

つまり、うるしの液というのは、それほどまで貴重なものだということです。

ところで、うるし、という漢字を書けますか。

漆。
さんずいがあって、木の下に葉っぱがあって、水がある。
要するに、うるしは水のある木だ、というわけです。
樹液を採る木だけに、水っぽい木だということです。

いわゆる湿度が非常に高い、里山の少しじめじめしたところに、生える植物なのです。
漢字の辞典で調べてみますと、うるしという漢字は、人間がからだをかがめて、樹液を採っている、そうしたかたちを表す象形文字としてつくられた、と説明されています。

このうるしの液を採取する作業を「うるしがき」と言います。

しればしるほど素晴らしい「うるし」。
まだまだ知らないこともいっぱい。
次回は「うるしがき」、うるしを採る方法です。