うるし6  うるし美術工芸の歴史Ⅰ

 

 

うるし6  うるし美術工芸の歴史Ⅰ



日本の漆器は、日本が世界に誇る独特の工芸品のひとつです。

 

 

和の心 2014060502 蒔絵 龍

 



この日本の工芸品の代表とも言える漆器は、どのような歴史をたどって発展してきたのでしょうか。
工芸美術的な観点と、うるしの技術という観点から、だいたい以下の三つの時代に分けることができると考えられています。

第一期は、縄文時代から平安時代まで。
平安時代のものだといわれているうるし製品というのは、縄文時代にあったものとほとんど変わりません。
私たちは、平安時代というとみやびなものを想像しますが、うるしの技術に関して言えば、それらのほとんどが縄文時代につくられたものと同じ技術です。

うるしの技術としては、まったく単純にうるしの液を使う、というレベルでした。
社会的には、飛鳥時代に入ると、ようやくうるし職人がひとつの職業として成り立つようになります。
うるし職人が役人の官位になる時代です。

そして奈良・平安時代には、うるし職人が役人としての身分を保証されるようになっていきます。
身分の高い人の装身具や食器やそのほかの生活用具まで、さまざまなものをうるしの職人がつくるようになっていきました。

この時期に、うるしの基礎ができてきます。
私たちが知っている蒔絵や金蒔絵、さまざまなうるしの工芸品がうまれてくるのも、この時代です。

これも、うるし職人が役人として安定してめぐまれた生活を送るなかで、じっくり工芸品をつくっていくこたが可能になった、こうした条件がひとつの要因になっていると思われます。

やはり、国がこうした分野の文化にお金を使ったということが意味を持っていますね。

次回は第二期、鎌倉時代から江戸時代までをおってみます。