日本産のうるしは世界最高品質

 

 

日本産のうるしは世界最高品質


日本産のうるしは、他の国で採れるうるしとどのように違うのでしょうか。

 

 

和の心 20140624

 

 


なんと言っても一つめに、独特のツヤを挙げることができるでしょう。
日本人は、ツヤという世界観を非常に重視します。
芸事にもこのツヤという言葉を使って、「芸にツヤがある」などど表現するように、これはまさしく日本人の感覚と言って言っていいでしょう。

二つめには、透明感を大切にしていることです。
にごりがありません。
たとえば表現上のにごりがあったとしても、基本としての透明感があった上での表現です。

三つめに、乾燥時間がどこの国のうるしより早い。
と言ってももちろん、現代感覚から言えば、かなりの時間がかかります。

それから四つめに、管理に手間がかからないことです。

この四点において、日本産のうるしはアジアのどの国のうるしより優れている、と専門家の間では考えられています。
では、そんなに優れているのだったらもっと大量に植えて、アジアに輸出したらいいのではないか、と思われる方もいるかもしれません。

しかし、実はこうした日本のうるしの良さを、アジアの国の人々は評価していないのです。
なぜなら、彼らは彼らの用途にあわせて、うるしを使っており、うるしを別の観点で評価しているからです。
日本人が金蒔絵に使うようなものとしては日本人以外の人々は考えていないのです。

それはともかく、日本で使われているうるしのうち、2%を占めている日本産のうるし。
どこで採れているのでしょうか。
大量に生産しているのは岩手県です。
うるし生産量の70%が岩手県のものです。
量にして、1850kg、次が茨城県で、830kg、三番目が新潟県の281kg、,四番目の栃木県では、およそ86kg、これ以下になると、もうほとんど数字になりません。

うるしを評価する基準となる項目は、六つあります。
粘り気、色、透明度、乾燥時間、固さ、水分量、この評価基準からうるしをランク付けします。
この評価基準から判断すると、海外産のうるしは日本産のうるしにはまったく勝てません。

なぜかと言いますと、やはりうるしの木が育つ環境、つまり、本来的にうるしの木に必要な適度の湿気が、条件的に備わっていないからです。

やはり日本という湿潤な風土の中で育ったうるしの木、そこから採れるうるし液が日本の漆器や美術工芸品に最も適している。
当たり前と言えば当たり前のことかもしれませんが、こういったことが今ではほとんど忘れられようとしています。

これが日本の現実ですが、まったく寂しい限りですね。

(文:禅のこころ 和のこころ・篠田暢之)