秋色 あなたはどんな色?

 

 

今日は「処暑」、夏の暑さも終わり、そろそろ秋を感じるころです。

 

木村考さんの「九十歳 和の躾(しつけ)」より素敵な秋を見つけました。

 

 和の心 20140823 紅葉

 

 「秋色(しゅうしょく)」「秋光(しゅうこう)」いずれも秋の気配をいいますが、有名な古歌にあるように、風などの目に見えぬ秋の声もあれば、秋草や黄葉、紅葉などのめに映る色合いに秋を味わうこともあります。

いつぞや、古今集では春の歌より、秋の歌のほうが数多いということを読んだおぼえがあります。

 

秋によせて、過ぎゆく時間を意識し、移ろうもの、人の心変わりなどを感情深い言葉であらわし、多くの歌が作られました。

秋は日本人の感情や人生観に合う季節ともいえましょう。

 

近代の和歌では若山牧水の

「かたわらに秋草の花の語るらく ほろびしものはなつかしさかな」

秋への愛情がわかりやすい歌と思うのですが、今の若い人は秋と、秋の色彩をどう考えようとしているのでしょうか。

 

和の心 20140823 黄色

 

近頃、風水説というものが話題になっているようですが、私は子どもの頃から、陰陽五行説の話を父親から折にふれて教えられていました。

「秋は方位でいうと西に位置する。色は白。金属では銀、神獣では白虎」

木、火、土、金、水のご色は、染色の基本となる五彩です。

身近にある神社仏閣、能楽堂などは五彩が使われていますので、実際に見るたびに学ぶことができました。

現代のようなカラー写真の本はない時代でしたので、もっと真剣に本物を見てその色彩を写生して記憶したものです。

 

西に対して、東は春、色は青、神獣は青龍。

南は夏、色は赤、朱雀。

北は冬、色は黒で、玄武(亀)。

黄色は中心に位し、土の色。

こうして覚えておくと、東洋の色彩感覚や暦などがわかりやすくなってきます。

奈良県の薬師寺本尊の台座には、四方に四神文が見事に表されています。

(中略)

秋の草花は紫色がきれいで、その中でも「龍胆(りんどう)」は家紋にもなっています。

龍胆の葉が笹に似ているので、葉と花を組み合わせて、笹龍胆と呼ぶ家紋があります。

それにしても、胆(きも)の字が草花に付くのは何故かと言えば、龍胆の根は古来東洋では薬用としましたが、大変苦いので胆の字を使うというのです。

また、西洋でも中毒や疫病にきく薬草として用いられたようです。

 

和の心 20140823 竜胆

 

平安時代の貴族は好ましい花があれば、衣服の文様に織り上げ、龍胆紋のように美しい草花の姿をまとめて、家紋に用いたりしました。

また、日本の自然からの美の形を取り入れて優雅な衣類に生かしもしました。

秋の感傷を歌に詠むだけではなかったのです。

 

 

みなさんは、どんな秋を見つけに行かれますか。

見つけるだけでなく、何か形にして残してみてはいかがでしょうか。

自分の服に取り入れられたら素敵ですね。