早いものですね、今日から9月、長月です。

 

 

日本では、旧暦9月を長月(ながつき)と呼び、現在では新暦9月の別名としても用いています。

長月の由来は、「夜長月(よながつき)」の略であるとする説が最も有力です。

他に、「稲刈月(いねかりづき)」が「ねかづき」となり「ながつき」となったという説、「稲熟月(いねあがりづき)」が略されたものという説などがあります。

また、「寝覚月(ねざめつき)」の別名もありますね。

 

 

和の心 20140901 お月見2

 

 

日本人は、時々刻々と深まりゆく秋の気配を、耳を澄まし、肌で感じながら秋月のさやけさをことさらに愛し、生活を楽しんできました。

お月さまの日毎に変わってゆく名前、御存知ですか?

「中秋の名月」-八月十五夜の月。

「十六夜(いざよい)」-十五夜より少しおくれてでるので、ためらいながら出る月の意。

「立待月(たちまちづき)」-十七夜の月。 縁に立ったり、戸口に出たりして待つ月。

「居待月(いまちづき)」-十八夜の月。 家の居間や座敷でゆっくり待たねばならない月。

「臥待月(ふしまちづき)」-名月から四日目の月。 燈火に乏しい古えの人々は、寝所に入って窓から月を眺めました。

「更待月(ふけまちづき)」ー二十日月。 半月に近い形でのぼってくる。一眠りしてから見る月。

「有明月(ありあけづき)」-名月からの日数ではなく、翌朝の有明空にあわくかかる月。

 

 

 和の心 20140901 お月見3

 

 

また、名月を遡って前日の月(八月十四日の月)は、「待宵の月」、「小望月」と呼び、待つ心を大切にしました。

これらの他にも、名月の一ヶ月後は十三夜が良いとされ、九月十三日の月は「後の月」という名がついています。

 

 

和の心 20140901 お月見4

 

 

それにしても、月に対する美意識は、お国柄や風習によって違うらしく、その違いはそれぞれの国の古典文学に著されています。

シェークスピアが主人公に言わせる有名な科白。

「日毎に形を変えてゆく不実な月に、愛を誓ってはいけない。」

漢詩に使われた月の表現には、月の形よりも月の明るさを讃える「明夜」「明月」「月光」などの言葉が多く、

中天に輝く満月や、美女の眉を思わす三日月のように、くっきりと輪郭の濃いい月が好んで詠まれているようです。

さて、では日本人の場合はどうでしょうか。

数寄者風流人の兼好法師は、「徒然草」に「花は盛りを 月は隈なきをのみ みるものかは」と書きとめ、日本人ならではの美感に標識をたてています。

日本人は、その日見上げるそれぞれの月に、自身の心を映し、月夜の雰囲気そのものを愛してきたように思えます。