もっと素敵にジャポニスム

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ルノワール うちわを持つ少女

 

もっと素敵ジャポニズム

19世紀後半から20世紀初頭にかけて欧米を席巻した空前の日本ブーム。

印象派の画家たちも、アール・ヌーヴォの工芸家たちも、ファッション・デザイナーも、そして市井の人びとも、誰もがみな、日本の文物にぞっこんでした。

彼らが見出した1世紀前の”クール・ジャパン”とは?

日本文化の底力を再発見してみませんか。

”ジャポニスム”と称される西洋の美術作品は数あれど、モティーフからすぐ、それとわかる場合もあれば、「この作品の、いったいどこがジャポニスム?」と首を傾げてしまうような場合も。

先ずは6つのキーワードを探ってみましょう。

 

1.団扇

19世紀半ば以降、日本の団扇や扇、屏風などが大量に欧米に輸出されました。

ことに団扇に人気は高く、その数、年間およそ100万本!

海を渡った庶民の日用品が、インテリアの装飾や芸術作品のモティーフに欠かすことのできないアイテムへと、驚異の大出世を遂げました。

 

2.構図

浮世絵や団扇絵に出会った芸術家たちは、そのあまりの自由さ、斬新さに目を瞠ります。

西洋美術における伝統の”神技法”すなわち遠近法を、日本の絵画表現は軽々と逸脱してました。

やがて、彼らはその斬新な構図を自家薬籠のものとし、ユニークな作品を生み出していきます。

 

和の心 20141021 歌川広重
歌川国貞[三代豊国]・歌川広重《当盛十花撰  夏 菊  二代目沢村訥升、初代沢村由次郎 》安政5年(1858)

 

3.色彩

同じく浮世絵や団扇絵の鮮やかな色づかいも、芸術家たちを虜にしました。

複雑な色彩の陰影やクラデーションは不要!

原色をぺたぺたと平面的に塗ってゆく。

子どもの塗り絵みたい。

いえいえ、これこそ、ジャポニスムがより本質的に及ぼした影響の一つなのです。

 

4.輪郭線

ヴィヴィッドな色面を輪郭線で区切る手法も、日本の浮世絵から。

毛筆風の、細太の抑揚あるリズミカルな描線は、文字と絵を組み合わせたグラフィック・アートにうってつけでした。

1890年代には、こうした線を巧みに使いこなすロートレックからの大活躍、ポスターの黄金期を迎えます。

 

5.モティーフ

ごつごつした岩、グロテスクなギョロ目の魚、不気味な昆虫たち。

西洋美術では到底、モティーフとなり得なかった珍奇なものが、日本美術では堂々と主役を張っています。

何だ、これ?と驚き呆れながらも興味は尽きず、さっそく作品に取り入れるアーティストが続出しました。

 

6.作家性

ハイ・アート(絵画、彫刻、建築)だけが芸術ではない。

高い技術でひとつずつ丁寧に作られた日本の工芸品は、生活に密着した立派なアートです。

西洋でアプライド・アート(応用芸術/工芸や装飾デザインなど)の作家性が認められるひとつのきっかけを作ったのは日本の作品でした。

(文:芸術新潮 2014.07)

 

和の心 20141021 ゴッホ
フィンセント・ファン・ゴッホ 《子守唄、ゆりかごを揺らすオーギュスティーヌ・ルーラン夫人》

 

日本の文化は本当に素敵です。

ゴッホの《子守唄、ゆりかごを揺らすオーギュスティーヌ・ルーラン夫人》の背景の壁紙が、歌川国貞(三代豊国)と歌川広重による《当盛十花撰 夏菊》に描かれた、花火のように華やかに背景を彩る大輪の菊から影響を受けていたとは、今まで知りませんでした。

 

今でも日本の技術は世界に誇れる素晴らしいもの。

もちろん工芸品や美術作品も。

クール・ジャパンでアニメやコスプレももちろんOK。

でも、もっともっと和の心を感じることができる品々がいっぱいあるはず。

和の素敵ではそれらの品々をもっともっと発信していきたいです。

みなさまからの素敵な品々のご紹介もお待ちしております。

宜しくです。

 

今日もありがとうございます。

(旧文:2014.10.20再編)

 

 



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