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祭りには日本の「生きる力」が詰まっている

 

 

日本全国の“お祭り”の数は、10万とも30万ともいわれています。

どんな種類の祭りがあり、その衣装やかけ声にはどのようなものがあるのだろうか。

 

日本人にとって祭りとは何でしょうか。

それを理解するためのキーワードは春夏秋冬でした。

春の訪れとともに種をまき、夏には台風や害虫、疫病などの被害にあわないことを願い、秋の実りに感謝を捧げ、寒さの厳しい冬にはこもりながら魂を充実させていく……

日本には、季節の移り変わりに寄り添うように人々の営みがあり、日本人の季節感が祭りに凝縮されているのです。

 

和の心 20141024 田植神事

 

春は稲を植える季節で、日本人にとっては「始まり」を意味します。

祭りの代表としては豊作を祈願する「お田植え祭」があり、伝統的な祭りとして全国各地に広がっています。

実際に田植えをするものと、田植えの所作を模擬的に演じるものとがあるます。

 

夏の祭りは都市と地方で異なります。

夏は疫病が流行し、神の祟りと恐れられていました。

そのため、祭りも疫病退散を目的としたものが多いですね。

また、夏と言えば“お盆”。

亡くなった人の霊や先祖の霊をあの世から呼び寄せ、霊を祀(まつ)る行事として全国的に広がっていきました。

楽しい盆踊りや“送り火”という仏教系儀式が行われますね。

 

和の心 20141024 夏祭り

 

秋祭りは、なんといっても稲刈りの時期に行う「新嘗(にいなめ)祭」。

米が無事に収穫できたことを神に感謝する行事で、新穀を供える祭りとして11月23日の「勤労感謝の日」(国民の祝日)に行われることが多いです。

中でも神道の頂点に位置する三重県伊勢市の伊勢神宮で行われる新嘗祭と「神嘗(かんなめ)祭」は荘厳な祭りです。

 

農閑期である冬は、厳しい寒さに耐えながら魂を充実させる季節。

穢(けがれ)を落とす禊(みそぎ)としての裸祭りや、炎が主役となる火祭りが行われます。

 

和の心 20141024 新嘗祭

 

1年を通じて行われる祭りには、「祈り」「感謝」「願い」といった日本人の「生きるための想い」がすべて集約されています。

だからこそ、代々受け継がれてきた祭りを大切に守り、次世代へと伝えていかないといけないですね。

(文:Nippo.com 知らざれる日本の姿を世界へ:http://www.nippon.com/ja/views/b01201/)

(写真提供・野本暉房さん:Nomoto’s Photo Salon:http://www.lint.ne.jp/nomoto/PHOTOSALON/photosalon.html