今日は新嘗祭

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今日は新嘗祭。

でも、国民のほとんどの方が新嘗祭を知らない。

勤労感謝の日と名前を変えたのも大きな理由ですね。

新聞にも新嘗祭のことがでてない。

悲しいな。

 

新嘗祭201403

 

今日は、新嘗祭にまつわる素敵なお話を見つけたのでご紹介。
(文:収穫感謝と食の集い:2012年)

 

新嘗祭は、新穀の収穫を神に感謝するお祭りのことで、毎年11月23日に行われています。
「新嘗」とは、その年に収穫された新しい穀物を食することをいいます。
新嘗祭は、日本の古くからの重要な祭儀であり「豊葦原の瑞穂の国」の祭祀を司る最高責任者である天皇が、その年にとれた新穀を天神地祇に供えて、 農作物の収穫に感謝するとともに、自らも初めて召し上がれる祭典です。
この日は祭日で、全国の農山漁村ではもちろんのこと、それぞれの地方で神社に新穀を捧げ、その年の収穫を神々に感謝してお祝いをしてきました。
戦後に11月23日は勤労感謝の日と代えられましたが、新嘗祭は、元々このように天皇と国民とが一体となって天地自然の神々に感謝し、収穫を喜び合う全国民的な祭典だったのです。
私たちは、この「新嘗祭」の持つ本来の意味を尊重し、食物の大切さとありがたさを改めて認識し、その祭りの精神を多くの人々に伝える努力をしていきたいと考えております。
文:田尾 憲男

 

新嘗祭201402

 

新嘗祭を大切な祭りだととらえている、その最高の主催者である天皇、両者の根拠となっている神話、この三者について説明致します。

【日本神話の粗筋】 

新嘗祭は、言うまでもなく、新しく収穫された米を神様に捧げて感謝を表す秋祭りです。その起源は古く、既に日本の神話の中で、天上の高天原を統治しておられ、天皇陛下のご先祖でもある天照大神自身が、新嘗祭を行っておられたと記されています。そして、天皇陛下が行われる新嘗祭の起源は、その天照大神が地上の葦原中国(日本)に降っていかれる孫のニニギノ尊に稲を授けられ、これで国民を養いなさいと命じられたことにあります。天皇の新嘗祭は、この天照大神のご命令に忠実にしたがっていることの証であり、その恵みに対する感謝の表明なのです。ちなみに、降っていかれるニニギノ尊に対して、天照大神は、葦原中国は、永久天照大神の子孫が君主となる国であると宣言され、さらに、「私だと思って祀りなさい と言って鏡(八咫鏡ヤマタノカガミ)を授けられました。 

日本の天皇陛下の第一のお仕事は、ご祖先である天照大神を祀り、稲の豊かな稔りによって国家国民が繁栄し、幸福となることを祈られることです。言い換えれば、天皇陛下は日本最高の神主なのです。 

【神話は日本文明独立の象徴】 

ところで、今年(2012年)は、日本の神話が記録されている『古事記』が西暦712年に完成してから1300年目に当たります。神話が記録されているもう一つ書物、『日本書紀』は西暦720年に完成しています。この二つの書物とも、神話、即ち神々の話から日本の歴史を書き始めています。このように言いますと、「古代には文明が発達しておらず、迷信を信じていたから、神話から歴史を書き始めたのだろう」などと考える人もいますが、それは誤りです。 

古代のアジア世界において、一番の文明国は、何と言っても中国大陸に存在した国々でした。歴史を書くということも、アジアでは古代中国で始まりました。その古代中国で、司馬遷という歴史家が出て、『史記』という歴史書を書いたのは、紀元前87年ころのことです。『古事記』や『日本書紀』が書かれるよりも約800年も前のことです。『古事記』編纂の時代を今だとすれば、『史記』編纂は鎌倉時代の半ばに当たります。 

『古事記』や『日本書記』を書いた人々は、史記を読んでおり、その書き方を参考にしています。 

それでは、その『史記』は、どういう出来事から歴史を書き始めているかといいますと、神話ではありません。中国の伝説的な王様たちの中で、確実に実在していたであろうと司馬遷が考えた黄帝という王様の出現から書き始めています。 

人間社会に最初の統治者の現れた時から歴史を書き始める。これが歴史の書き方の基本でした。そのことを古代の日本人も十分承知していた。それにもかかわらず、初代の神武天皇からではなくて、神話から歴史を書き始めた。ということは、意図的にそうしたとしか考えられません。

 『古事記』や『日本書紀』が書かれた時代は、日本が中国文明圏から自立して、独自の道を歩みはじめようとしていた時期です。中国から呼び名である「倭」という国号を排して「日本」という国号を立てた。中国の皇帝に服属する「王」という名称を止めて「天皇」という独自の君主名を用いるようになった。独自の年号や貨幣を作った。中国の国家制度を参考にしつつも、独自の国家制度を作り上げた。こういったことはすべて、『古事記』『日本書紀』が編纂された時代の出来事です。そもそも、独自の歴史を書く、独自の歴史書を作るという行為自体が、中国とは異なる日本の独自性を主張しようとする意志の現れです。 

ハーバード大学教授のサミュエル・ハンチントンは『文明の衝突』という著書の中で、日本を「一国一文明」だと指摘しています。彼の説が正しいとすれば、その歩みはこの時代から始まったと言えます。 

【易姓革命思想と万世一系思想】 

それでは、神話から歴史を書き始めることによって表現された日本人独自の考え方、理想とは何だったのか。結論から先に言えば、それは、国土も国民も統治者も、人間を超えた神聖なものから生まれてきたものである。この世に先立つ神聖な世界があって、この世の秩序はそれが移し変えられたものであるべきだ。だから、時代が変わっても、天上の世界が天照大神を中心としているように、この日本の国も天皇陛下を中心とし、その基本的な国柄は永遠に変わらないし、変えてはならない、というものです。 

これは古代中国の世界観、歴史観とはまったく異なった理想でした。中国の政治思想では、この世の歴史は、天の命を受けた徳や政治能力に優れた君主(聖人)が人民を支配するところかははじまります。そして、もしもその君主が徳や能力を失えば、新しい血筋の君主に交替すべきだと考えられていました。これを「易姓革命」の思想といいます。「易姓」というのは、国を治める君主の姓が変わる、つまり、血筋が変わる、という意味です。  例えば、「漢」という国の皇帝の姓は「劉」、隋は「楊」、唐は「李」でした。これに対して、日本の天皇には、姓がありません。それは、血筋が変わっていないからです。 

中国の「易姓革命」の歴史思想は、統治者の有能さを重視するため、一見すばらしいように見えますが、実は大変な問題を含んでいました。それは、統治者に反抗し、国家を滅ぼそうとする人々の叛逆行為を正当化してしまうということです。「天の命が改まった、われこそ天の命を受けたものである」と称して、反乱を正当化できたのです。そして、武力で前の国を滅ぼした後、その国を滅ぼしたことの正しさを歴史として書けばよい、ということになってしまうわけです。 

このような中国大陸の様子をじっと眺め、そんなことになっては大変だと、古代の日本人は考えた。そこで、先祖から伝えられた伝承を守って、大切に記録し、自分たちの理想は神々の秩序を受け継ぐことにあり、自分たちが作っている国家も、自分たちを治める君主も永久に変わらない、変わるべきではない、とする思想を固め、その考えに基づいて歴史を書き上げた。これを「万世一系」の思想と言います。 

その結果、四方を海に囲まれて、外国からの侵略を受けにくいという地理的な環境にもめぐまれていたこともありましたが、日本の国内では、穏かな歴史が続いてきました。もちろん、日本にも混乱の時期はありましたが、王朝の交代に伴う悲惨な戦乱が繰り返されることはなく、大陸とは比べものにならないほどの平和な歴史が続いてきたわけです。 

【神話が生きている国】 

日本では、神話を記録した古い書物が残っているだけではありません。記録されている神話そのものが現在も実践されています。生きて、働いています。神話の神々に対する祭祀は現在も、宮中や全国の神社で毎年行われ、高天原の中心者であられる天照大神の御子孫が君主として、現在も存在しておられます。 

この意味を上智大学名誉教授の渡部昇一氏はギリシャ神話に置き換えて説明されています。トロイ戦争の時のギリシャの総大将はミケーネ王アガメムノンですが、彼はギリシャ神話の神であるゼウスの子孫とされています。この王の子孫が今でもギリシャに王として存在し、神々に対してお祀りを行い続けている。としたら、そういう状態を想像してみて下さい、というのです。 

この前のオリンピックは中国の北京で行われました。その前はギリシャのアテネでした。このアテネ・オリンピックでは、私が住んでおります三重県伊勢市出身の野口みずきさんが女子マラソンで優勝しました。彼女は伊勢神宮のお守りをトランクスにつけて走りました。伊勢神宮の主祭神は天照大神です。一方、アテネは、古代ギリシャの都市国家の一つで、そのパルテノン神殿にはかつては「アテナ」という女神が祭られていました。 

アテネと伊勢、パルテノン神殿と伊勢神宮は一見似ているようですが、ギリシャの大理石造りの神殿が廃墟であるのに対して、腐りやすく燃えやすい木と草で作られた伊勢神宮は、今でも参拝者で溢れ、祭祀が続けられています。そして、来年(2013年)、第62回の式年遷宮を迎えます。 
(文:皇學館大学現代日本社会学部教授 新田均)

続きは明日

 



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