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うるし⑤ うるしを採る方法 

 

うるしを採る方法

こんにちは。

今日で5回目のうるしのことを知ろう講座です。
どうしてうるしに力を入れているのか?
それは、うるしが本当に素晴らしいからです。
世界で「japan」の名でで通る日本の一品ですから。

ありがとうを世界中に
Arigato all over the World

 

うるしの樹液を採る「うるしがき」

うるしの樹液を採る「うるしがき」には、伝統的な採取方法が二つあります。
一つは、「ころしがき」
ちょっとドッキリするような名称です。
つまり、一年でうるしの木全体の樹液をすべて採ってしまって、もう根元から切ってしまう。
うるしの液を採れるだけ採ってしまってから、一気にうるしの木を殺してしまう。
そういうやり方です。

二つ目が、「ようじょうがき」
養生という言葉からわかるように、大事に大事にしながらうるしの液を採る方法です。
毎年毎年、うるしの液を少しずつ採っていく。
骨までしゃぶらないやり方です。
なぜ、今、日本にうるしの木が少ないのかというと、ころしがきという方法でうるしの液を採ると、最高品質のうるし液が採れる、ということがわかったからなんです。

 


(写真:「暇人の戯言」HPより

 

「ころしがき」は、よいうるしが採れるる

よく漁師さんが、鯛などの魚を一本釣りで釣ると釣り上げて早々にその鯛を一気にしめ殺します。
そのほうが、魚の活きのよさを保てるからです。
それと同じで、うるしの木も一気呵成にやってしまったほうがよいうるしが採れるというわけです。
この方法が主流になったために、うるしの木がみるみるうちに減ってしまいました。
昔は、日本全国にたくさんのうるしの木があったはずなのですが。

 

天然の漆の木は少なくなりました

昔のうるし採取は、ようじょうがきが中心でした。
ところが、産業奨励政策のもと、うるしのツヤや透明度や光沢に細心の注意が払われるようになります。
そして、うるしの職人さんも一生懸命になって創意工夫しているうちに、良いうるし液を採るにはころしがきという方法で採るのが一番だ、ということになってしまったわけです。
このようなわけで、今では、天然のうるしの木をみることはすっかり少なくなってしまいました。
最近では、うるしの木をあらたに植えて、ころしがきで切ってしまい、またあらたに植え直すというようなやりかたになっているようです。

 

 

ありがとうございます

天然の漆は、環境ホルモンとは無縁の優しい塗料。
自然の素材は、地球と人が共存するのに適した材料。
自然の時間軸でゆっくりと育つ材料なので大量生産とは真逆のモノ。
モノの価値を決めるのは、値段だけでなくそれを選ぶ人なのかもしれません。
完成品を見て選ぶという選択方法から一歩進んで、ものづくりの行程や生産者を知ることで気づく“何か”
その“何か”が、選ぶ人が感じることができる価値のような気がします。

「物を見る目」とよく言われますが、物の何を見て良し悪しを決めるのでしょうね。
本当に素晴らしいことは、物づくりに携わるすべての人の熱い思い出はないでしょか。

今日も最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。
それぞれが、本物を見る眼を養うとこの世の中が笑顔にあふれるかもしれないですね。
(最初の写真:「知ることでつながるもがみのくらし」HPより)

 

この星が笑顔あふれる毎日となりますように。
Hope there will be a smile everywhere, every day.
これからの子供たちに幸せな世の中となりますように
Wish the world will be full of happiness with children.

#ありがとうを世界中に
#ArigatoAllOverTheWorld

 

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