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今日は、二十四節季の「小満(しょうまん)」

今日は小満 陽気満ちる万緑の季節

こんにちは。

小さく満たすと書いて、「しょうまん」と読みます。
すべての生きものがみなぎるような生命力を爆発させる季節です。
「旬」という言葉が最も輝いて感じられる頃。

天地に満ちる自然の気は、目に見えないものにも息づいています。

ありがとうを世界中に
Arigato all over the World

小満は初鰹

万物の成長する気が次第に天地に満ち始めるという「小満」。

昨日、ほんの小さな芽が出たばかりだったのに、今日には立派な葉に成長していると思えるほど、山の青葉は日々色濃さを増します。
竹林では土から頭を出したばかりの筍が、一週間もたたずに若葉を茂らせる青竹に。

「女房を質に入れても」といわれた初鰹。
江戸時代、鎌倉で水揚げされた「相州の初鰹」とくに珍重され、江戸まで早馬で届けたといわれます。
高級料亭「八百膳」や有名歌舞伎役者はこぞって法外な高値で買い、そんなさまが庶民の噂をあおりました。
その日暮らしの長屋の人々でさえ、初鰹の血眼。
ただ一人、江戸城の奥の将軍様だけは関心を寄せず、たびたび倹約令を出しては高騰する初物市場を取り締まっていました。


(『十二月之内 卯月初時鳥』三代歌川豊国 画)

72候は「蚕起きて桑を食む(かいこおきてくわをはむ)

養蚕農家の天井裏では、蚕たちがやわらかな桑の若葉を盛んに食べる音が聞こえてきそうです。
蚕が活発に桑の葉を食べてぐんぐん育ちます。
ある程度育ったら静かに糸をはいて真っ白な繭を作ります。

着物が着るのが大好きな私は、この白い虫がこの緑色の桑の葉を食べてその糸を作ってくれるんだ・・・とても不思議な心持がします。
小さな虫の仕事と布を織る人、和裁をする人のコラボレーションでできあがる贅沢な衣が和服、というわけです。


(写真:「富山県がうん天蚕の会」さまより)

ありがとうございます

ちょうどこの時期にあたる旧暦の四月には、「木の葉採り月」という別名があります。
蚕の餌である桑の葉を摘むころ、という意味です。

養蚕は戦前まで日本で盛んで、たくさんの桑畑が広がっていました。
蚕は美しい糸をはいて繭をつくり、その繭から絹の糸がとれます。
東北では蚕の神さまを、「おしらさま」と呼ぶそうです。

皇后さまは、皇居で蚕を育てられていらっしゃいます。
「御給桑(ごきゅうそう)」と呼ばれる桑の葉を与える行事もあります。
皇居の紅葉山にある蚕の養蚕施設「御養蚕所」には、国産の「小石丸」などの蚕に桑の葉を与えていらっしゃいます。

今年(2020年)はコロナ騒動がまだ続いています。
コロナの終息というよりはコロナとこれからどう一緒に暮らしていくか。
今までの都市型密閉社会から解放の時代へと向かうのではないでしょうか。
二十四節季も農業を中心とした暮らしに根付いた暦です。
これからの時代、自然と共に共存していく時代になればいいなと思っています。
大きく変わるかもしれないこれからの時代を、皆さまはいかように過ごされて行かれますか。
考えるのにいい時かもしれませんね。

今日も最後までお読みいただきまいて、ありがとうございました。
気持ちのいいこの時期、素敵な日本をいっぱい楽しみましょね。

参考:本「日本の七十二候を楽しむ」 著:白井明大さん
本「くらしを楽しむ七十二候」 著:広田千悦子さん
本「歳時記のある暮らし」 著:坂東眞理子さん

この星が笑顔あふれる毎日となりますように。
Hope there will be a smile everywhere, every day.
これからの子供たちに幸せな世の中となりますように
Wish the world will be full of happiness with children.

#ありがとうを世界中に
#ArigatoAllOverTheWorld

 

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