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月の神様を感じる  岡田能正さんのご本より

 

 

月の神様を感じる

こんにちは。

先日、お世話になっております近江八幡市の賀茂神社の岡田能正禰宜さまの出版記念講演にお伺いしました。

本名題名は「神社に行っても神様に守られない人 行かなくても守られる人」というご本です。

なんと大胆な題名でしょうか。

岡田さんも自ら述べていらっしゃいました。

でも、本当にその通りだと思います。

自分の都合の良い時だけ神社にお参りして神様にお願い事しても神様もお困りになられますよ。

日々の生活の中で、いつも「神様ありがとうございます」とい思いを告げていたら、困ったときにも「はい、どうしたの」って聞いてもらえるのでしょうね。

その素晴らしいご本の中の一つのお話し、お月さまのお話しを皆さまと。

 

太陽が陽なら、月は陰

夜は魑魅魍魎が跋扈(ばっこ)する・・・・とネガティブな表現もしていましたが、夜空には月が輝きます。

太陽が天照大御神という神様であるように、月は月読命という神様です。

その存在を感じたことはありますか?

二柱の神様は、伊邪那岐命から生まれた兄弟神ですが、あることで喧嘩をしてしまい、「それ以来、顔を合わせることがなくなった」と神話は伝えています。

太陽が沈むと月が昇り、月が沈むと太陽が昇るのにそんないきさつがあるのです。

太陽が陽なら、月は陰です。

世の中のすべての物事には陰と陽があり、そこに優劣はなく、どちらが欠けても成り立ちません。

太陽の光はあまねくエネルギーですが、まぶしすぎて直視することができません。

対して月の光は、日々形を変えるのがはっきりとわかる。

満月の日は出産が多いなど、その満ち欠けは人間の生死や心の状態にも深く影響を与えています。

人間の体の部位を表す文字に「内臓」「五臓六腑」「肘」「膝」「腰」など「にくづき」という偏が用いられるのも、古来から「月と人間の関係は深い」と考えられてきたからだと思います。

 

 

月明かり

「明」という字がありますが、この漢字はもともと「朙」でした。

偏の「囧」は窓のことで、「窓から差し込む月明かり」を意味しています。

昔の家には壁に窓のない代わりに、天窓がありました。

闇に包まれる夜、天窓からの月の明かりが人々の心の拠り所。

その一筋の光こそが「明るさ」だったのです。

太陽の光ではなく、闇に包まれた月の光に「明るさ」を見出す、そんな祖先の感性に心惹かれます。

陽に比べると、災いや負のイメージの強い陰ですが、陰と陽はふたつでひとつ。

陰は陽になるための準備、前段階でもあるのです。

「夜明け前が一番暗い」という言葉があります。

もし今、あなたがつらい境遇にあるときには、月の光に優しく包まれてみてください。

月だけでなく、あなたのそばにはたくさんの神様がいます。

後は陽がやってくるタイミングを待つのみと考えてください。

 

 

ありがとうございます。

そうですよね、いつまでも夜ではありません。

いつかは夜が明けて陽のさす時が訪れます。

太陽よりお月さまの方が、人間とのお付き合いが多いのかもしれません。

世界の国旗を見ても太陽を掲げるよりお月さまを掲げる国旗の方がずっと多いです。

太陽のエネルギッシュ力より、お月さんの優しい淡い力が人の心に触れるのでしょうね。

現に私もお月さまが大好き。

夜、お月さまを眺めながら一人、月に向かっておしゃべりしてませんか。

ほとんどが願い事ですが。

 

今日も最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。

今日は月齢29日、30日月(みそかつき)の前、とってもとっても薄い月、特に名前はついてないのかな?それなら私が名づけましょう「薄月(うすづき)」と。

 

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