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「ありがとう」の言葉がやっぱり世界を平和にします

 

「和の素敵」の思いは変わらず

こんにちは。

この「和の素敵」のサイトを始める時からずーっと「ありがとう」の言葉が、わたし自身を健康にし世界を笑顔あふれる楽しい平和な毎日とする言葉だと思ってました。
みなさんがいつも「ありがとう」ってたくさん言っていればいいのにと。
もともと医療の世界にいた私は、この「ありがとう」の効果がエビデンスにできればいいなと思っていたら素敵なご縁をいただきました。

そんな思いからちょうど5年たった先日、高橋徳先生とご縁をいただきました。
神からのご縁です。
やっとお許しがでて次に進んでいけるのでしょうか。
(もちろんまだまだ精進していかないといけないですが、いつも困った私です)
その高橋徳先生のご本「人のために祈ると 超健康になる!」から学ばしていただきました。

「南無阿弥陀仏」の不思議な力

念仏を唱えると、心身ともに健やかになります。
それは、なぜでしょうか。
1つには、念仏のもつ言霊の力にあります。

「南無阿弥陀仏」という、仏に対する畏敬と感謝の感情です。
「ナンマンダブ ナンマンダブ」と唱えることによって、心地よい感謝の心情があふれてきます。
こうした心理的な要因をきっかけに、オキシトシンが放出されます。

加えて「ナンマンダブ ナンマンダブ」と唱えると、その声が聴覚を刺激します。
この聴覚刺激によっても、オキシトシンが活性化されるのです。

つまり念仏による心理的なオキシトシン刺激効果(トップダウン効果)と、聴覚刺激によるオキシトシン刺激効果(ボトムアップ効果)が生じて、相乗効果がもたらされるのです。
仏教では念仏で救われた人々のなかでも、特にまわりの規範となるような傑出した信仰の人を「妙好人(みょうこうにん)」と呼びます。

浅原才市(あさはらさいち)という人物は、禅学者の鈴木大拙(すずきだいせつ)に見いだされ、広く世に知られることになった浄土真宗の「妙好人」の1人です。
下駄職人だった才市は、ひたすら「ナウアミダブツ」をくり返すうちに、「わしのこころは、あなたのこころ。あなたごころが、わたしのこころ。わしになるのが、あなたのこころ」という境地に至ったといいます。

その際、深い瞑想に入ったチベット仏教の瞑想者と同じ脳内現象が起こっていたことは、間違いありません。
「方向定位連合野」の活動が低下し、自己と他者の境界がまくなって、わしのこころは、あなたのこころとなったのです。
文字どおり、「自他同然」の境地を、念仏によって表現することができたのです。

 

「ありがとう」の不思議な力

法然の専修念仏について、広島大学名誉教授で、自身、新しい禅の提唱者でもある町田宗鳳(そうおう)が次のように語っています。

「発声を伴った念仏は、心と体を1つにするボイスメディテーション(声を出す瞑想)でもあり、法然が観想念仏ではなく、口称念仏にこだわったのは、「声の力」を知り尽くしていたからだ。法然は、いつも1人で念仏していたわけではなく、ほとんどの場合、多くの弟子や信者に囲まれて、混成合掌のような美しい響きをもつ念仏を楽しんでいたのではないかと思われる」

町田宗鳳は、「ありがとう瞑想」というオリジナルの瞑想法を提唱し実践しています。
半跏趺坐(けっかふざ)(片方の足を、反対のももの上に組んで座ること)の姿勢で、最初の10分間は「うれしい、楽しい、ありがとう」の言葉にあわせて、「吸って、ためて、吐く」という3段階の横隔膜呼吸法(腹式呼吸)をします。
次に、ひたすら「あ、り、が、と、う」を大声で発生し、参加者全員の唱える「あ、り、が、と、う」の声の中に自分の声を埋没させていきます。
それぞれの1音ずつの発声が、深い腹式呼吸を伴っています。
声を出すことによって雑念が入りにくくなり、座禅の初心者でも深い三昧の境地(精神集中の極地)に入っていくことができます。
参加者が「感謝念仏」を朗唱すると、とても美しい和音がうまれ、この和音が脳髄まで「こだま」していきます。
「音を観(み)る」ことがポイントとなっているので「観音禅」とも呼ばれています。
人間の声、そしてそれを聞くことには、不思議な力があるのです。

加えて「ありがとう」を、まさに念仏のように唱えることの心理的な効果も重要です。
「ありがとう」と発声することと、「馬鹿野郎」と発声することでは、当然、意味が違います。
感謝の言霊が、脳の奥深くまでしみ込んでいくのです。
この「観音禅」は「念仏」と「座禅」を組み合わせたユニークな瞑想法といえます。

むろん、ここでも同じように、祈りによる刺激、発声による刺激、合唱の和音を聴く聴覚刺激が相まって、強力なオキシトシン分泌が促されていると考えられます。

私は何度か、富士山の麓で彼の主催する「断食と座禅のセミナー」に参加しました。
座禅を組みながら、参加者全員がひたすら「あ り が と う」を大声で発声しました。
すると、部屋いっぱいに広がる「あ り が と う」が、美しい和音を伴って全身に染み込んでいくのです。

まさしく法然の専修念仏の現代版です。
彼の実践する瞑想方法の実効性と普遍性を実感しました。

その後、私は、32人の参加者に協力していただいて、ありがとう瞑想の前と後で、オキシトシンの分泌量を計測したことがあります。
被験者の皆さんには、ありがとうといいながら、人のためを思って瞑想してもらったのです。

オキシトシンの血中濃度は、健常人が何もしないでいると、およそ50~100ピコグラムくらいになります。
瞑想前の平均が66ピコグラムでした。
それが、ありがとうと唱えながら、利他の瞑想を行ったところ、91ピコグラムまで数値が上昇していました。
有意差(統計的に意味のある差)にのある結果となったのです。
つまり、人のためを思って瞑想すると、オキシトシンが出る、このことが、世界で初めて確認できたのです。

 

ありがとうございます。

ずーっと思っててよかった。
「ありがとう」の不思議な力が大切な力を持っていたとわかって。

といって、いつも自分がそんな境地でいられるかというとまだまだ、全然ダメ。
煩悩だらけの私を自覚する毎日。
厭になってしまいます。
でも、生きていること自体が修行、いや生かされてること自体が修行ですね。

高橋先生と町田先生の研究がもっともっと世の中で広がりますように。
少しでもお手伝いができればです。
浄住寺でも「ありがとう座禅」行いたいですね。

今日も最後までお読みいただきまして、ありがとうございます。
「ありがとうございます」、この世が平和になりますように声にだしていっぱい言ってください!

 

本「人のために祈ると 超健康になる!」著:高橋徳先生

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