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「御代替り」「御世代り」の今年 天皇陛下と日本

 

謹賀新年

旧年中は大変お世話になりました。
本年も宜しくお願いいたします。

今年は30年続いた平成から新たな元号を迎えようとしています。
平成28年8月8日に陛下のお言葉を持って譲位されることが決まり、本年5月1日より現天皇が上皇となられ皇太子が新天皇とあらせます。

日本人として知っていなければならない天皇のこと、譲位に伴う御代替りのことなど新春に学んでいけたらと思います。
先ずは神社本庁が出された「奉到 御大禮乃儀式」より

 

天皇は”「日本」の象徴

日本には、いつも「天皇」があらせられます。
その源流はどこにあるのでしょうか。

天皇のご先祖は、太陽の神・天照大御神(あまてらすおおみかみ)です。
天照大御神の御孫・瓊瓊杵尊(ににぎにもこと)が地上を治めるために天から降りる際、大御神からは八坂瓊勾玉(やさかにのまがたま)・八咫鏡(やたのかがみ)・草薙剣(くさなぎのつるぎ)の三種神器(さんしゅのしんき)とともに、三つの神勅(みことのり)も授けられました。

♢天照大御神の子孫が日本の君主として栄え続けること
♢八咫鏡を大御神に接するのと同じようにして祀るべきこと
♢人々の食の糧となる神聖な田の稲穂を授けること

今も日本では、天照大御神から続く子孫が皇位に即(つ)かれ、伊勢の神宮と宮中の御殿で神鏡をお祀りし、そして米が食の基盤であるように、神勅の精神が受け継がれています。

この国は、そんな神代からの約束事や歴史を、現代にまで伝えた国です。
その文化の中心に今もいらっしゃる天皇は、まさに日本という私たちの国の「象徴」と申し上げられましょう。

大嘗祭 この国いちばんのお祭り

「御大礼(ごたいれい)」とは、天皇の即位に関わる一連の儀式の総称です。
践阼(せんそ)(即位)した新帝は、即位礼から大嘗祭(だいじょうさい)、大饗(だいきょう)、親謁(しんえつ)など、数多くの儀式を行われます。
なかでも秋の「大嘗祭」は、一生に一度、国民とともに挙げられる最大の祭祀です。

世界には様々な国があります。
君主制の国では、国王自身による宣誓や聖職者の手による載冠など、それぞれの国がその歴史や文化のなかで育んできた方法で、それぞれ即位の儀式を行っています。
これを古く日本では、新帝自身の挙行する全国規模の秋祭りを、特に重要なものとしてきました。

天皇とこの国に生きる私たちとの紐帯(むすびつき)は、単に神話だけによっているのではありません。
常に国と人々とともにあらせられる天皇と国民の、互いの信頼と敬愛にも基づいているものです。
新帝が国民とともに日本全体で行われる大嘗祭は、そうした天皇と私たちとの関係をあらためて実感させてくれる行事(おまつり)でもあるのかもしれません。

 

ありがとうございます。

昭和天皇の御歌
「我が庭の 宮居に祭る 神々に 世の平らぎを いのる朝々」

第一代神武天皇は、大和(奈良県)の橿原宮において即位されたとき、鳥見山(とみやま)に祭壇をつくって皇祖神(こうそしん)をおまつりし、国の平安と民の安寧を祈られました。
歴代天皇に連綿と受け継がれたその大御心(おおみごころ)は、
国やすかれ 民やすかれ
と詠まれた御歴代の御製(ぎょせい)(天皇の詠まれた和歌)の御言葉そのままに拝承が叶います。

「大日本根子(おおやまとねこ)」という言葉が天皇のお名前に冠せられている記載が、「日本書紀」等に見られます。
「根子」とは「神主」を意味する古語です。
現代でも使われる「政(まつりごと)」」という言葉の語源は「祭事(まつりごと)」であり、祭祀こそが皇室の最も重要なお務めであるとされてきた永い歴史の重みを感じます。

今日も最後までお読みいただきまして、ありがとうございます。
御代替りの今年、御世代わりでもあります。今大切なのは一人一人の新たな自覚ではないでしょうか。

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