和柄図案&着物デザイン教室 成願義夫さん  | 和の素敵
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和柄図案&着物デザイン教室 成願義夫さん 

『模様』『紋様』『文様』について 成願義夫さんのお話し

『模様』『紋様』『文様』について『模様』『紋様』『文様』について、この違いを明確に意識している方は少ないのではないでしょうか。和柄は日本の様式美を代表するものの一つです。様式美とは、洗練された手順や形式に存在する美しさのことをいいます。 主に伝統的な芸術分野で使われる言葉ですね。今回は、日本の様式美『和柄』の一般人がほとんど区別がつかない『文様』と『紋様』『模様』の違いについてのお話です。まず、「文様」には描く者によってその形が変化し、自由な表現方法を示すニュアンスがあります。一方、紋様の「紋」は、例えば『家紋』のように、描き...

「男雛と女雛、左右どっち?」 成願義夫さんのお話し

  『男雛と女雛、左右どっち?』 もうすぐ雛祭りですね。 そこで、雛人形にちなんだお話。 皆さまは雛飾りの主役、男雛と女雛の左右の位置関係をご存知でしょうか? 男雛はどっちだったけ?と記憶もあやふやな男性が多いのでは?(笑)現代では向かって左に男雛を配置した飾り方が一般的になっています。 これを『関東雛(現代式)』と言います。しかし本来は左右が逆でした。 これは、明治時代に西欧式の礼法を取り入れたことから左右が逆になったと云われています。 京都では一部昔のしきたり通りに男雛を向かって右に配置した飾り方があります。 この飾り方を『京雛(古式)』と言...

私が絵の前で立ちすくんでしまった作品  成願義夫さんのお話し

   『焔(ほむら)』 上村松園190.9cm×91.8cm 光源氏の正妻である葵上に嫉妬し、生き霊となって呪い殺そうとする六条御息所を描いたこの作品。 初めてこの絵の実物を見たとき身震いしたのを覚えている。 自らの髪の束を噛みしめている表情のなんとも恐ろしくも美しいことか。この美しさは光源氏を思う女の一途な恋情、故。 生霊を描いた上村松園の凄まじいまでの画家として、女としての情念を感じる作品。(注) この作品の蜘蛛の巣は銀で描かれていたらしい。 当初は銀色に輝いていた、それが変質して今では黒く見えて...

「様式美」 先人たちが残してくれた「型」

  『様式美』 最近、納骨堂のデザインのご依頼が増えて、鳳凰などの霊獣や天女など、実際には見ることができないモノを描く機会が増えました。先人達が『型』を残してくれたおかげで、私のような才能の無い者でも、型を学べば、誰もがそれと判るように描くとこができます。木で例えるなら、『型』は根と幹、そこに自分流にアレンジしした枝葉をつける。 これの繰り返しが伝統継承ということなのでしょう。 ...

『模様』『紋様』『文様』の違い  成願義夫さんのお話し

  『模様』『紋様』『文様』について この違いを明確に説明できる方は少ないのではないでしょうか。和柄は日本のデザイン分野における様式美です。 様式美とは、洗練された手順や形式に存在する美しさのことをいいます。 主に伝統的な芸術分野で使われる言葉です。今回は、日本の様式美『和柄』の一般人がほとんど区別がつかない『文様』と『紋様』の違いについて、お話しいたします。「文様」には描く者によってその形が変化し、自由な表現方法を示すニュアンスがあります。 しかし「紋」は、例えば『家紋』のように、描き手が変わっても定型的な形となり得ることを指しています...

「型」には体と心を一体化する働きがあり、そして『創造』します

  「型」とAI AI(人工知能)の進化が加速し、新たな産業革命が起こりつつあります。例えば近い将来、車からハンドルが無くなり、トイレは自動的に健康診断をする機能を備えます。先人達が研究や苦労の末に得た知識や技術データなどの膨大な情報を後世に伝えるためにも、AIの活用はますます期待できると思います。  「型」はAIで解析しても継承は不可能 ところで、数百年〜千年以上続いている日本の伝統文化はどのようにして継承されてきたのでしょうか?それは『型』という伝承方法を先人達が発明したことで可能になりました。武道、芸能、文学など...

一般的な『シンプル』の意味は?  成願義夫さんのお話し

  一般的な『シンプル』の意味は 一般的な『シンプル』の意味は「簡素、飾り気が無い、無駄をそぎ落とした合理性や実用性」を言いますが、19世紀のヨーロッパのアーティストやデザイナーが日本から学んだ『シンプル』は「一見簡素に見えるが、多くの要素を凝縮して成立させ、想像力を引き出す余白を残す」という、より高度な『シンプルの概念』です。このシンプルの概念は日本の様々な文化に共通する美意識です。茶の湯や華道、能狂言などの芸能、俳句などの文学、武道、果ては日本建築や枯山水の庭園、懐石などの日本料理にいたるまで、今なお多くの外国人が憧れ学びたがる日本の伝統文化の真髄その...

デザインの歴史的背景  成願義夫さんのお話し

 デザインの歴史的背景 例、『花札が晴れ着の図柄に使われなかった理由』江戸、明治、大正、昭和(戦前)という長い時代の中で、『花札』をデザインモチーフとして用いた晴れ着を、私は見たことがありません。一方、同じ遊具カードの一種である『百人一首かるた』は、文学文様として、帯や着物の柄に好んで用いられてきました。『花札』を、晴れ着や祝い着のデザインモチーフに使わなかったのには理由があります。(一部の人が趣味の着物や羽裏に染めさせたなどを除いて) 花札は、今でこそ花鳥風月を表した和柄の遊具カードだと認識する人が増えましたが、そも...

黒色の和名  成願義男さんのお話し

  『黒色』の和名 『暗黒色、憲法黒茶、藍黒茶、黒檀、濡羽色、鉄黒、烏羽色、黒、蝋色、漆黒、黒紅、紫黒・・・・』これらは『黒色』の和名です。日本には黒い色を表す和名がこんなにあり、しかも、その微妙な違いを見分ける繊細な『ものさし』を日本人には能力として備わっていました。色に限らず、五感の全てで表す繊細な美意識の「ものさし」の目盛りの細かさは、他の国と比較しても突出していると思います。そんな日本人の繊細な美意識は、様々な素晴らしい文化や物を生み出してきました。衣食住は言うに及ばず、芸術や工芸、建築、...

「女房を質に入れても初鰹」 成願義夫さんのお話し

  「女房を質に入れても初鰹」 江戸時代の長屋の四月。長屋の住人が共同で買った鰹を魚屋が切り分けている図です。「女房を質に入れても初鰹」とは、江戸時代の有名な川柳。江戸時代には「目には青葉 山ほととぎす 初鰹」「まな板に小判一枚初鰹」など、初鰹を題材にした数々の句や川柳が残っています。貧乏人であっても旬を味わいたい気持ちに変わりなく、そこで生まれた知恵が、共同購入。江戸の庶民の逞しさと亭主に食べさせてやりたいという女房の愛情が読み取れて微笑ましいですね。(成願義夫さん Facebook  2017...

『千社札』  成願義夫さんのお話し

千社札千社札は観音巡礼における参拝奉納のしるしである『納札』の習俗より生まれたと云われています。江戸時代になり、稲荷信仰が大流行することで、千社札もまた庶民の間に広まりました。私も毎年初詣している京都の伏見稲荷が総本社なのですが、全国のいたるところに分社がつくられました。江戸時代に起った数度の飢饉が稲荷信仰に拍車をかけ、庶民は競うように『稲荷千社参り』を行い、五穀豊穣を祈ったそうです。後に稲荷神社だけでなくあらゆる神社仏閣を巡るようになったため、多くの社寺を参拝する事を『千社参り』と呼ぶようになり、...

『しきたり』や『型』  成願義夫さんのお話し

  『しきたり』や『型』吉祥図として一対の鶴を描く場合、くちばしを閉じた鶴と開いた鶴を描くのは伝統的な決まりごとです。それは阿吽(あうん)を表します。伝統的なしきたりが伴う場面や用途、例えば、縁起物の掛け軸や冠婚関連のデザインなどに鶴を描く場合、ただ単に「鶴を描けばおめでたい」と思うのは、「間違いではないが、残念である」と言わざるをえません。日本の伝統は型の伝承です。様式美として完成された美と、図柄に込められた意味の奥深さを知ることは重要です。このような日本のデザイン分野の『伝統的しき...

唐草模様の紀元  成願義夫さんのお話し

  唐草模様の紀元はとても古いです。 ギリシアの神殿などの遺跡で、アカイア式円柱などに見られる草の文様が、唐草文様の原型であり、メソポタミアやエジプトから、各地に伝播したと考えられています。現代、世界各国に唐草模様は存在します。日本にはシルクロード経由で中国から伝わったとされています。日本名『唐草文様』とは、読んで字のごとく「中国伝来の植物文様」という意味です。日本からは、さらにヨーロッパに、伊勢型や陶器の絵付けとしての唐草が伝わり、その影響を受けた芸術家も少なくありません。その一人が、ウィーンの画家グス...
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