日本文化は岐路にある 伝統の継承は大きな使命

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こんにちは。

 

今日は先日人間国宝に認定されました、大倉流小鼓方十六世宗家、大倉源次郎さんの産経新聞に載っていたお話し。

父からのご縁をいただいてます。

今年は何度かお会いさせていただき、楽しくためになるお話をたくさんいただきました。

や小鼓のお話しだけでなく文化ごと全般、つきることのない知識、本当に日本を、文化を大切にされていらっしゃいます。

人間国宝認定、おめでとうございます。

これからもこの国のために、宜しくお願いいたします。

 

人間国宝の責任尽くす

 

今夏、新たに人間国宝に認定されることが発表されました。

「あまりにも重すぎてどうしたらいいのかと、お受けしていいものかどうか、随分悩みました」

今月、還暦を迎えたばかり。

確かに、60歳での人間国宝の認定は早いが、この人の打つ、深く奥行きのある小鼓の音と、厳しい掛け声が能楽堂に響くとき、誰もがその栄誉に納得させられる。

「子供のころ、人間国宝の方々は、僕には神様のように思えました。昔と今とでは修業の濃さも違う。ただ、ならせていただくからには、日本文化のために全力で尽くさなければならないと、大きな責任を感じています」

大阪で生まれ育ち、若い頃は、同世代の囃子方とユニット「ツクスマ」を結成、若者が集まる小劇場でライブを行った。

ジャズピアニストの山下洋輔た他ジャンルのミュージシャンとのコラボレーションも積極的に行ってきた。

新たな出会い、そして和と洋、古典と現代を融合する中で、「能にしかできないことは何なのか」を自問し続けた。

そんな折、先代宗家で父の大倉長十郎が死去。

28歳の若さで十六世宗家を継承した。

「もう、一能楽師としての立場ではすまない。流儀を背負う責任がある以上、いろんな流儀と関わり勉強しなければならない」。

そんな思いから多くの流儀が集まる東京に拠点を移した。

父が勤める予定だった幾多の大曲も勤めた。

「姨捨(おばすて)」など能の最奥の曲もあった。

周りは大先輩ばかり。

周囲の風当たりも強かった。

「ただもう、やるしかなかった。悲しんでいる暇などなかったですね。」

 

小鼓方は縁の下の力持ち

 

もうひとつ、試練があった。

細く長い指である。

小鼓を打つとき、人もうらやむような指が逆にハンディになった。

「たとえば、太鼓をたたくのでも、太い撥と細い割りばしでは音の重みが違う。僕のは、軽い音しかでないような気がして」

先輩たちの舞台を見て勉強するうち、指の長い人がうまく打ち込むのを見て発想が変わった。

「ハンディをプラスに変えればいい、指の長さを生かした演奏に変えたのです」

の小鼓は、演奏前に自分で組み立てる。

大倉流の場合、胴の両端の二つの革をつなぐ赤いひもの「調べ緒」を緩めに締めるのが特徴。

それが長い指で打ち込むことで、豊かな音につながるのだという。

「小鼓方は縁の下の力持ちに徹すること」。

祖父の十三世宗家、大倉長右衛門から代々、受け継いだ家訓だ。

「シテ方が勤める主人公の思いを引き出し、見ている人の気持ちを引き出す。それが私たちの役目」

六百五十年の歴史を誇る能だが、今こそ、その力が改めて見直されていると感じる。

「どんな時代になろうが人の心の問題は変わらない。芸術は、戦や恨みなど負の連鎖を止め、昇華させる力がある。能には人間の記憶と人類の英知が詰まっています。こんな時代だからこそ、能を世界中に広めていければ」

(文:産経新聞2017.09.24 芸能より)

 

ありがとうございます。

 

大倉源次郎さん、本当に素敵なお話しありがとうございます。

最後のお話し、

「芸術は、戦や恨みなど負の連鎖を止め、昇華させる力がある」

「能には人間の記憶と人類の英知が詰まっている」

「こんな時代だからこそ、能を世界中に広めていければ」

なんと素敵なお話し。

芸術のの持っている本当の力。

能の持っている奥深い力。

世界が求めている力。

 

能を観たことない人、小鼓の音を聞いたことのない人、たくさんいらっしゃるのでしょうね。

寝てしまうかもしれませんが、そこには能の無駄を極力そぎ落した無常観が。

このお話しを読まれてまだ能を観たことない人、寝てもいいですから一度は観てください。

心の底にある日本人のDNAが目を覚ますかもしれませんよ。

 

今日も最後までお読みいただきまして、ありがとうございます。

大倉源次郎さんにいつかは浄住寺で打っていただけたら幸せです。

お願いしますね。

(写真は今年4月19日、和合友の会の発足式、三輪大社にご参列いただいた時の黎明会中山理事長との写真です。)

 

参考
能舞台の揚幕はなんで五色なの?
河村能楽堂 修学旅行生と能のお話し
能の世界、もっと身近に

 



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