何故? 敷居を踏んではいけないの。

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先日、「畳のへりをふんではいけないの?」を書きましたが、もう一つの何故?
それは、「敷居を踏んではいけない」とよく言われますが、なんで?
日本にはお家の中でもいろいろとしきたりがあるのですね。
今では和室も床の間もおくどさんも、そして神棚もなくなってきましたから、「関係ないよ」「そんなこと知らないよ」っていう方も多いかもしれませんが、そこには文化という日本人が昔から大切にしてきた「こころ」があります。

この時代だからこそ、改めて知らなければ、そして大切にしたいことと思います。
今日は、坂東眞理子さんの「礼儀作法としきたり」からです。

 

敷居を踏んではいけない理由

 

和室には、部屋と部屋の間に敷居があり、障子やふすまなどの引き戸があります。

敷居を踏むのは「その家の主人の頭を踏みつけること」「親の顔を踏むのと同じ」などといわれ、敷居を踏まないことは昔からの作法です。

これには、敷居を踏むと、立てつけの寸法が狂い敷居がゆがんで、引き戸の開閉がしにくくなるからという物理的な理由があります。

 

素敵な障子

 

障子は、自然光をやさしくとりこむだけでなく、通気性に富んでいます。

空気が乾燥すると紙の繊維が開いて空気を通し、湿度が高いと紙の目が詰まって空気をさえぎります。

自然と部屋の湿度を調整してくれているのです。

ふすまは開け閉めやとりはずしが簡単なので、人が大勢集まれば大部屋にすることができるし、小さく仕切って小部屋にすることもできます。

また、ふすまは間仕切りとしての役割だけでなく、装飾品としての役割もあります。

ふすま絵には、山水、人物、花鳥、動物などが描かれ、室町時代には山墨画よく描かれました。

室町時代から江戸時代の初めにかけて、ふすま絵の黄金時代が到来しました。

 

 

 

素敵なふすま

 

ふすまは平安時代、「臥(ふ)す間」のしきりだったとされます。

寝殿造りの住居にて、はめ込み式の壁として部屋と部屋をへだてるものでした。

ふすまに用いられた紙は中国の唐紙が多く、現在も「唐紙(からかみ)」はふすまの別称とされます。

やがて鴨居と敷居が考案され、開け閉めが自由になると、引手の環には紐がつけられ、美しいふすま絵を直接さわらずに開閉できるようになりました。

障子は平安京の内裏の正殿である紫宸殿のものが最古の品です。

黒塗りの木枠に絹張りの本紙からできた、ふすまに近いものでした。

やがて明かりとりのために丈夫で光を通す和紙が障子に用いられるようになり、室町時代に広がりました。

白い紙を汚さないように引き手をもち、丁寧に扱うのです。

 

 

和室の工夫は素敵ですね。

障子やふすまは、開け閉めで風通りを調整したり、とり払い大広間にしたり、小部屋に仕切ったり。

臨機応変に空間を生かします。

これらすべて、自然を大切にする、共生することを重んじる日本の文化の賜物かもしれませんね。

そして、お客さまをお迎えするときには、もてなしのこころを形にします。

床の間には掛け軸や絵、生け花など季節に合わせたものを飾ります。

これも、四季の自然に感謝して、美しさと生命力を尊重し、野菜・果実・花などを飾っていました。

 

日本人独特の知恵、こころ、いつまでも大切にしたいです。

 

今日も最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。

浄住寺の襖絵は、八田虎州と言う円山応挙の門弟による「琴棋書画」図とのことです(上の絵)。

お時間あるときに見に来てくださいね。

お待ちしています。

 



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