女子大生8人の6日間⑤ 今日は松久宗琳佛所で仏さまのお話し

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今日は松久宗琳佛所で仏さまのお話し

女子大生8人の6日間⑤ 他では体験できない特別文化研修

 

松久宗琳佛所

 

今日は仏像彫刻の松久宗琳佛所にお邪魔しました。

仏さまのお話し、分かるかな。

 

松久宗琳佛所は、昭和三七年(1962)、松久朋琳と宗琳により、「京都仏像彫刻研究所」として発足されました。

仏像彫刻、仏画、截金、それぞれの分野での後継者の育成と、集団による多様な仏像制作をされていらっしゃいます。

この工房において造立された仏像は、全国各地の寺院に納まり、礼拝されています。

また、100名を越えるお弟子さんたちが、ここでの修業を基盤として、仏師、仏絵師、截金師として、それぞれの道を歩まれています。

平成四年(1992)、宗琳の没後に「松久宗琳佛所」と改称され、現在は、松久佳遊さん(宗琳の次女、仏師・仏絵師)を所長として、松久真やさん(宗琳の長女、截金師)をはじめ十数名のお弟子さんが修業し、朋琳・宗琳の遺志を継がれていらっしゃいます。

 

松久宗琳佛所は、豊富な経験と資料のもと、熟練した仏師・彩色截金師・仏絵師たちが日夜「仏つくり」に励んでいらっしゃいます。

互いの技術を生かしあい、仏さまや肖像の造像や修復、頂相や仏画、截金彩色を施した工芸品などの制作を手がけておられます。

「天平の時代の仏さまがこの世に遺されているように、現代の仏さまが遠き未来の世に遺され、受け継がれていくことを念頭に置き、いま私達ができる最高の技で仏つくりをしています。」

 

大変お忙しい中、所長の佳遊さんが、仏さまのお話から仏師のことなどいろいろとお話しいただきました。

本当にありがとうございました!

 

仏教伝来

 

仏教を日本に伝えたのは、ご存知の通り聖徳太子です。

日本は島国なので海を渡って文化がやってきます。

インドの教えが中国・朝鮮半島などを経由することにより、元々のインドの文化ではなく、色々融合して文化が入り混じったものが日本に入り、日本は受け入れてきました。

日本では、信仰の対象として 仏像はお釈迦さんや如来や菩薩の他に、祖師と言われるお坊さんや伝えた人も礼拝の対象となるんです。

 

飛鳥時代と白鳳時代

 

飛鳥時代は朝鮮半島から建物、仏像や作る人まで日本に入ってきて浸透していきます。

飛鳥時代は約100年ぐらいあり、前半は「飛鳥」といい後半は「白鳳」といいます。

 

 

 

 

↑ こちら、日本最古のお寺「法隆寺」の釈迦三尊なのですが、顔が長く、大陸の色が強く残っています。

この時代では作者が誰だか分からない仏像が多い中、こちらは鞍作止利(くらつくり の とり、生没年不詳)作で、珍しく作家の名前が残っています。

金銅仏で、最初は金属で作られたものが多くありました。

この時代では、こういう感じの仏さんが多く、正面重視、側面から見られることをあまり考えておらず、デザイン的にはシンプルで力強い仏さまです。

このように、お釈迦さまを中心におかれているのが三尊形式と言い、向かって右側に「文殊菩薩」、左側に「普賢菩薩」が置かれることが多くあります。

左右の菩薩がお釈迦さまの思いを再現すべく、働きに行くのです。

この時代はとてもおおらかで、それぞれの仏像がどういう形でないといけないと明記されていない時代のため、自由な仏像が多くありました。

 

白鳳時代の仏像は可愛らしくなってきます。と、私が個人的に思っています。

その後、8世紀奈良時代、天平時代になります。

 

天平時代はあまり仏像がありませんが、この時代は、

・金銅仏

・塑像(そぞう)(粘土や石膏を材料とする)

・乾漆(かんしつ)

・一木造りの木彫

と、多様な技法で造仏されます。

 

 

顕教(けんきょう)と密教(みっきょう)

 

顕教には、

・如来さま

・菩薩さま

・天部(天界に住むもの)さま

しかなく、顕教は、お釈迦様の教えをそのまま伝えてそれを真理とするというものです。非常にシンプルですね。

 

・釈迦如来は北の浄土

・薬師如来は東の浄土

・阿弥陀如来は西の浄土

・弥勒如来は南の浄土

にいらっしゃるとされています。

 

その後、空海・最澄の時代、奈良時代の終わり~平安時代に密教が入ってきました。

密教が日本に入ってきてからは、仏像の規定が細かくなり、それらが儀軌(ぎき)に記載されています。

密教では、上記の他に

・明王さま

・祖師さま

が仏像として加わります。そして、このころから仏像も増えてきました。

 

  

 

施無畏与願印(せむい よがんいん)

 

平安時代の前半は、地震や天災が多かったことと、密教によって仏像の種類が増えていく時代でした。

螺髪(らほつ)翻波式衣紋(ほんぱしきえもん)など日本人による造仏が多くなりました。

 

仏さまが蓮を持っているのは、「悟り」を意味し、蓮自体が悟りを意味しています。

観音さまは花を左手で持って右手を添えるようにしています。

花が象徴する悟りを開こうとする姿が観音さま、悟りを開いた姿が如来さまなのです。

 

施無畏与願印(せむい よがんいん)というのは、右手を施無畏印(せむいいん)にし、左手を与願印(よがんいん)にした印。

「ねー、ねー、あなたの願いをかなえてあげますよ」と手を差し出してるポーズのこと。

坐像の場合は、左手の平を上に向け、膝上に乗せる。これはみなさんの願いを叶えようというサインです。

いろいろな意味を手で表しています。

指を丸めているのが阿弥陀さま、指を開いてるのがお釈迦さま、左手に薬壺を持っていたら薬師さまです。

 

木彫の材料もご紹介いただきました

 

 

楠、檜、松、伽耶、白檀

それぞれの匂いと色と木目が違います。

ん? お風呂の匂い、おばあちゃんの家の匂い、薬の匂い、お線香の匂い、カインズホームの匂い・・・?

一木(いちぼく)には楠、寄せ木には檜を使います。

伽耶、白檀は、密度の濃い木なので、非常に細工がしやすく細かい仏さんを造るのにむいています。

 

ご本尊は南面しています

 

 

ご本像は南面していると決まってます。

まわりを囲んでいるのが四天王の、多聞天、持国天、増長天、広目天です。

それぞれ、北東、南東、南西、北西にいらっしゃいます。

 

四天王のうちの、多聞天が一尊でお守りするときは、毘沙門天と名前を変えます。

 


(↑工房にもお邪魔して、いろいろとお話を伺いました。お忙しい中、失礼しました)

 

 

日本は木のお家が多いですね

 

木って、冷たくないでしょ。

自然の色だし、金属的ではなく、日本の風土に合った木を使うことで、土地にあってる、湿度・乾燥にあってる、割れにくい、そして細工がしやすいのです。

 

仏教の世界は

 

明王はご存知ですか、天部ではありません、大日如来と同じなのです。

怖い顔をしててなぜ、大日如来と同じなのか。

東大寺の大仏さんは、いったいなんでしょうか?

大仏さんは阿弥陀さんでもお薬師さんでも弥勒さんでもない。

廬舎那仏、太陽の神をもとに考え出されたから大きいのです。

地球上にあらわれたお釈迦さんは仏さんの仮の姿。

仏さんの本当の姿として、宇宙にいらっしゃる真実の仏さんがいらっしゃる、と考えが発展していきます。

そして絶対仏、廬舎那仏が現われてきます。

それが大日如来であるよと発展していきました。

本当は、お釈迦さんは、シンプルに、「みんなが幸せになるにはどしたらいいのか」と考えていたのに、学問になってここまで話が変わって来たのですね。

曼荼羅は、金剛界—宇宙を表す、胎蔵界—体の中を表します。

 

三輪身(さんりんしん)

 

結局、何が言いたいかというと、明王の考え方は大日如来と同じ同体でありますということ。

すべての仏さまは、大日如来の分身とされます。

そして、空海が持ってきた仏さまの教えを説明するとき3種類の姿になって私たちの前に現れると言われています。

それが三輪身。

1つ目が自性輪身(じしょうりんしん) 

仏の本来の姿、大日如来が中心となった宇宙を表す姿。

2つ目は正法輪身(しょうぼうりんしん)

お母さんみたいに優しく教えを言ってくれるのと同じで、慈悲により私たちを救ってくれる如来の分身です。

3っ目が教令輪身(きょうりょうりんしん)

お父さんに叱られるでしょ、怖い顔になっても、それは何とかしてこの子を良くしたいという想う如来の変身した姿です。

 

いろんな姿になってみんなの前に現れて、私たちをすこうとしてくださります。

みなさんは、どの話を聞けますか?

それにしてもたくさんの仏さまがいらっしゃいますね。

 

  

 

 

仏像のイメージ

 

私たちは、皆さんが求めている形、仏像を作り続けています。

如来さま、菩薩さま、明王さまなど…それぞれの姿形は何年経っても大きく変わりませんが、

私たち仏師それぞれの好きな形になって完成します。それぞれの仏師がつくる仏像にも個性が出ます。

 

仏像を作る技法を伝えることも大切ですが、イメージを伝えていくのも大切。

みなさまが仏像を見るとき、先ずは顔を見ますでしょ。

私たち作り手は、そのお顔が「こんな仏さまをつくりたいな~」と、思っている作り手の気持ちと一致しているのかを大切にします。

人間みたいでは駄目なんです。仏さんとしての何たるかを出せてるかが、仏像の良し悪しかなと思います。

仏さんって、見たことないのにね。(笑)

 

ありがとうございました。

 

本当にありがとうございました。

浄住寺の一人として、とっても学びが多く、知らないこと、疑問に思ってたことばかり。

いっぱい学ばしていただきました。

さて、女子たちはいかがだったでしょうか。

仏像と仏の世界、まだまだ奥が深いですね。

 

今日も最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。

 



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