「茶花」とは何か 茶道?花道? いつから使われてるの?

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野に咲く花に美がある

こんにちは。

野に咲く花に「雑草という名はない」と言われた昭和天皇。
それぞれの花には命と名があります。
忙しく過ごしている現代、道端の花に気づかず時が過ぎていきます。
でも、ちょっとだけだけでいいから、いつも通ってる道を見ていくと季節ごとの花が咲いているかも。
それも「咲いてますよ」って主張しないで、可憐に咲いています。
そんな命ある花を自分のために、茶室の床の間に。
なんて自分勝手なんでしょうか。
でも「ごめんなさい」「ありがとう」って思っているから、もともとそこにいたかのように、思いを込めて一番自然に。

そんな「茶花」知らないことばかり。
私のお茶の先生、横内茂さんが「茶花の文化史」という本を書かれています。
そのプロローグから茶花を学びたいと思います。

 

「茶花」とは何か

谷川徹三郎氏の「茶の美学」によれば、茶の湯は四つの要素、すなわち「社交的なもの」、「儀礼的なもの」、「修業的なもの」、「芸術的なもの」が関わって結合し、成立している。
氏の説に沿えば、「茶花」は、この中の「芸術的なもの」に属し、茶会における茶人の最も芸術的な主張が許されているものの一つであろうと言える。

そして「茶花」については、わび茶の黎明期を代表する珠光以来多くの茶人たちによって、植物の種類や扱い方、「茶花」としての植物を贈る作法や「禁花(きんか)」のことなど、多面的な事項が、茶書や茶会記の諸所に書き留められてきた。

また、我々も普段から安易にこの語を用いてきた。
しかしながら「茶花」という語の使用や「茶花」というカテゴリー(概念)などについては、あまり掘り下げてこられなかったように思う。
そこで著者は、「茶花」という表記や起源を概説し、「禁花」と密教などとの関りについても考察したいと思う。

 

「茶花」という語

現在の茶の湯で使用されている「茶花」という語は、江戸時代初期までの茶書、茶会記などに見出されることはない。
当時は、「茶花」に対する「花」、「茶の花」また「茶の湯の花」、「茶席の花」などの語が伝統的に使用されている。

では「茶花」という語は、何時、どのように使用され始められたものだろうか。
管見の限りでは、「茶花」の初見は、元禄七年(1694)に出版された紅染山鹿菴(こうぜんさんろくあん)著「古今茶道全書(ここんちゃどうぜんしょ)」にあると言える。
同書の「花生様の事」に、
大ふくの茶花に祝用、椿
さらに「花を切習の事」に、
一、茶花ハ日中にきり、花茎まて水にひたし置きたるかつよし
とある(ただし、後者の「茶花」については「茶の湯文化学」二号所収の資料「古今茶道全集」では「茶花」となっているが、昭和五年(1930)出版の「花道古書集成」第二巻に収録された同書では、「草花」となっている)。

次いで享保十五年(1730)の奥書を持つ「三斎(さんさい)流生花」初巻では、
夫花ハ醍醐亭の御宇より初まり茶家に伝ふ 依て 茶花一伝たり
また同末之巻には、
数寄屋囲に有茶花を投入というなと
とある。

 

「茶花」の語は花道の世界へ

ところが、このような茶の湯の世界でのわずかな使用例の後、「茶花」という語は、花道の世界に移行し引き継がれていく。
明和二年(1765)に上梓された千葉龍卜(ちばりゅうぼく)著「源氏活花記(げんじいけばなき)」下巻には、
書院向活花中絶して中頃招鷗利休より茶席に少斗花をいけしより茶花のみはやりて書院の活花いよいよすたりぬ
とあり、次いで安永二年(1773)に上梓された千葉龍卜著「生花枝折抄(いけばなしおりしょう)」にも、
今世上の抛入茶花(なげいれちゃばな)とはいけかた趣意も異なり
さらに、
今世上に茶花する人も古流と
などとある。
その後、寛政六年に上梓された亀齢軒莎来(きれいけんさらい)著「挿華故実集(そうかこじつしゅう)」にも、
何れも茶花に委し
や、
茶家の生花を茶花に用いひず嘲り笑ふは千家の茶人なり
などと、この時期、「茶花」という用語が花道の世界で使用されていたことは明らかである。
しかしおかだ幸三氏が「茶の湯の花」(「茶道学大系三」所収)で述べたように、「茶花」という語は、当時はまだ通称語にはなっていなかった。

以上のように、「茶花」という語は、江戸時代中期の茶の湯の世界で誕生したものの、その後はもっぱら花道で使用されるようになるが、この現象は「茶花」という語の使用は、花道のアイデンティティーと茶の湯との明確な線引きのためであったのかもしれない。

その後茶の湯の世界では、「茶花」は長らく使用されることはななかった。

そして「茶花」という語が茶の湯の世界で復活してくるのは、おそらく昭和に至る前後のことであろうと思う。
たとえば昭和十一年(1936)西川一草亭の「茶室の花」(「茶道」巻二)や同十八年の西堀一三著「日本の生花」の中で、また同二十四年出版の「茶花」、同二十八年出版の伊藤抱月庵著「茶花歳時記」などで、「茶花」という語が使用されるようになる。

 

ありがとうございます。

蔓竜胆(つるりんどう)
竜胆(りんどう)
杜鵑草(ほととぎす・ほととぎすそう)
藤袴(ふじばかま)
石蕗(つわぶき)
朮(おけら)
野路菊(のじぎく)
野竹(のだけ)
まだまだあります。
名前を知らない花がたくさん、漢字を読めない花も。
どんな花なのでしょうね。

みんな意匠懸命に咲いてます。
いや、一生懸命なんて思ってもいないか。
季節が来ると、どうして今がわかるのかいつも不思議ですが、ちゃんと花を咲かせたり実をつけたりします。
そして来年も再来年も。
誰にも見られることないかもしれないのに。

きっと「茶花」にも深い教えがありそう。

今日も最後までお読みいただきまして、ありがとうございます。
「自然に自然に」って「なるように身を任せよう」って、野花が言ってますね。

 



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