「おめでたい、寿曽我対面☆」 ときめき☆歌舞伎 第74回

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おめでたい、寿曽我対面☆

ときめき☆歌舞伎 第74回

 

11月の顔見世夜の部に「寿曽我対面」が上がりましたね。

ご覧になられました?

 

仁左衛門さんの工藤祐経、分別ある大人の漢!

カッコイイですよね~。

個性的なキャラクターが揃って、それぞれの衣装も華やかで、

本当に錦絵を見ているようでした☆

 

 

◆「曽我物」は、めでたい!

 

「寿曽我対面」は、顔見世でよく登場する演目なんです。

他には、初春公演と襲名披露(特に花形の)。

なんで?

実は、理由があるんです。

 

「寿曽我対面」は、「曽我物(そがもの)」と言われます。

鎌倉時代、父を殺された兄弟(曽我十郎、五郎)が

敵(工藤祐経)討ちを果たした実話を元に作られたお芝居です。

 

江戸時代、曽我兄弟は超ヒーロー!

敵討ちが叶ったので、おめでたい!

縁起物となり、江戸時代お正月公演では

必ず曽我兄弟のお芝居が上がるようになりました。

繰り返し上演されるものもあれば、新しく作られるものもあり。

その数、千以上!と言われています。

来年、新春浅草歌舞伎でも「寿曽我対面」が

そして、歌舞伎座の初春大歌舞伎では「吉例寿曽我」が上がっていますね。

 

 

有名な「助六」も、曽我物のひとつ。

助六は、曽我五郎

白酒売りは兄の十郎です。

そのほかに「外郎売」、「矢の根」、「雨の五郎」という舞踊も人気です。

 

 

◆「寿曽我対面」は、縁起がよいだけじゃない!

 

寿曽我対面が顔見世で上演されるのは、縁起がよいだけではないんです。

江戸時代、役者は芝居小屋と1年契約を結んでいました。

来年、うちの芝居小屋はこのメンバーでやるよ!

というお披露目が「顔見世」です。

 

お芝居には、いろいろな役割の役者さんが必要です。

座頭、花形、道化、女形などなど

その全員をいっぺんに見ることができるのが「寿曽我対面」なんです!

 

「寿曽我対面」は、一幕です。

場面転換がないですよね。

そして、登場人物は一度舞台に登場すると

最後まで舞台から下がることはありません。

全員で見得を切って、幕です。

顔見世にぴったりでしょ!

 

 

座頭 工藤祐経 片岡仁左衛門

花形(荒事) 曽我五郎 片岡愛之助

花形(和事) 曽我十郎 片岡孝太郎

道化(ひょうきんな役) 小林朝比奈 (今回は、妹舞鶴) 片岡秀太郎

立女形(女形のトップ) 大磯の虎 上村吉弥

若女形 化粧坂少将 中村壱太郎

 

現在、顔見世に本来の顔見世の役割はなくなりましたが、

納得の配役ですよね!

ちなみに、全員上方の役者さんです。

南座400年。

「上方歌舞伎、これからもますます発展していきます!」

という、宣言にも思えるお芝居でした。

 

絵看板の背景に富士山が描かれています。

実は、コレ

上方だけなんですよ!

工藤祐経の屋敷の窓から、富士山が見えるのですが、

江戸の役者さんの「寿曽我対面」は、窓は閉じられたまま。

富士山は見えません。

上方からは富士山は遠く、望むことはできないので

せめて舞台でその雰囲気を味わいたい!

ということでしょうか?

なんか、その心意気が上方らしくてよいですよね!

 



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