茶の湯と「大福茶」 一年を健康に過ごすための大福茶

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大福茶で健康な毎日を

こんにちは。

立春」から始まる24節季の最後にあたる「大寒」を迎えました。
1年で1番寒さが厳しいころ、という意味ですが、ここをとおりぬければ、もう次は立春。
早く暖かくならないかなあ、と寒さの被害者のような面持ちでいたのが、これまた寒さとの別れが惜しくなったりするから我ながら苦笑いですね。

寒い時期のよいものって一体なんでしょう。
私は人の温もり、火の暖かさ、瞬くような星のきらめきなどです。
寒い時期だからこそ、身に沁みるように感じる喜び探し、春が来る前に冬を満喫しながら見送りませんか。

この1年で一番寒い時に、湯気がたつお茶を一服いかがですか。
ホッとしませんか。
今日は、先日、横内先生のお茶席にはいらせていただきました時のお話しです。

 


(掛物:治国二大文字(尾張家徳川家六代継友公御筆)表具・中廻し 唐物緞子納戸色唐獅子刺繍
花:加茂本阿弥、谷間の鶴、柳  花入:織部青竹花入 山本象成作)

茶の湯と大福茶

京都では、元旦に「大福茶」と称し白湯に梅干し昆布などを入れた飲み物がありました。
茶の湯のなかにも大福の考えが伝承されています。
現在、京都の茶舗では、正月用の玄米茶などを「大福茶」と称して販売しています。
この「大福茶」の起源は宮中行事も見られます。

「大福茶」の起源と伝承

平安時代の編纂「日本記略・後編三」によれば、村上天皇の御代の天暦元年六月(新暦・947年7月)
「今月以降、疱瘡多発、人庶多傷。有童謡言(この月以降、天然痘が流行し、多くの人びとが病にかかりすぐ亡くなっている。わらべ歌で歌われるほどだ)」
と、あります。
この頃、天然痘が宮中まで広がりました。

天暦5年(951)、街聖の空也上人は十一面観音像を彫り、車にのせて洛中を曳いて回ったといいます。
その観音の供え物の茶を飲んだ多くの患者が回復したといいます。
この頃病床の村上天皇は、空也開山の六波羅蜜寺の十一面観音の茶を飲んだところ回復されたといわれてます。

村上天皇がこれを吉例とし元旦に服するようになり(王服、皇服)、これにならって京の住人も一年の邪気を払うために元旦、節分、大晦日に飲むようになったといいます。

しかし本来の起源は、中国の薬湯にあるのではないでしょうか。
正月の中国から入った屠蘇(薬草が入ります)、これには邪気を払う、体調を整えるという目的がありました。

天暦5年(951)、空也は淡竹を八に割った茶筅を作り、茶(おそらく茶葉を焚き出したもの)に梅干、山椒などを入れたものを点てて、大衆に振る舞ったとあります。
この後、六波羅蜜寺の街聖が11月に入ると茶筅を売り歩きました。
これが鉢叩きです。

大福茶は、天皇が飲んだから皇服、王服、大福と変化したという説があります。
茶の湯での「大福茶」は、「だいふくちゃ」と発音します。

 


(横内先生と 酒器に葉室家の家紋、葉室菱が。このおもてなしに感激)

大福茶に使用するもの

1. 茶葉の煎じた液:カテキン類を含有。抗ウイルス作用あり。
2. 黒豆:ポリフェノールを含有。抗酸化作用あり。
3. 梅:クエン酸、リンゴ酸、コハク酸、酒石酸などを含有。疲労回復作用あり。
4. 山椒:サンショール(唐辛子や胡椒の辛味成分と同じ種類)。消火器を刺激。免疫効果あり。
5. 陳皮(タチバナ):フラボノイドはミカンの20倍。免疫効果あり。
6. 昆布:アルギン酸やフコイダンなどを含有。代謝を助ける。

大福茶は後世、梅はシワで長寿、黒豆は豆々しく、山椒は胃腸の毒を泄(くだ)して無病息災であるようにと、日本人の好きなこじつけと強烈な生への願望を期待した大衆文化へと変貌していきました。
おせち料理も同じですね。

お席に同席されました薬膳のReikoさんのブログも是非ともご覧ください。

 

ありがとうございます。

このお茶席の控室の床、後西院のご宸筆「初音(三条西実隆卿歌)」軸の元、下蕪古銅花入に一輪の椿が。
横内先生が育てられました、加賀の銘椿「西王母(せいおうぼ、さいおうぼ)」の種子からの実生。
この実生の「西王母」、横内先生が「葉室椿」と命名していただきました。
なんと幸せなことでしょうか。
先生、ありがとうございます。

椿は花の美しさから古来より日本人に愛され、万葉集の頃からよくしられていました。
京都の竜安寺には室町時代の残っています。
江戸時代には江戸の将軍や肥後、加賀などの大名、京都の公家などが好み、庶民の間でも大いに流行しました。
茶道でも大変珍重され、冬場の炉の季節は茶席が椿一色となることから「茶花の女王」の異名も持ちます。

 

今日も最後までお読みいただきまして、ありがとうございます。
椿の花言葉は「控えめな素晴らしさ」。大福茶を飲みながら椿のような控えめな素晴らしい毎日を送りたいですね。

参考
本:「くらしを楽しむ七十二候」著:広田千悦子



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