「黒文字(くろもじ)」 和菓子の高級楊枝、かつては主人が削ってました

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る

 

スポンサードリンク

和のうんちく 「黒文字(くろもじ)」

こんにちは。

和菓子大好きな私、花より団子です。
春の和菓子は桜餅にうぐいす餅、そしていつ現われたかイチゴ大福などなど。
とっても美味しい季節ですね。

さて、この和菓子は何で食べますか。
もちろん手に取ってそのまま食べるのもありですが、お茶席やお呼ばれした時にはそうはいきませんよね。
その時には黒文字が似合います。
黒文字、和菓子用の高級楊枝です。

春に黄緑色の花をつけ、香油もとれる「黒文字」の木の枝から作る楊枝の別名です。

 

黒文字は主人が削ってました

水羊羹などのやわらかい和菓子は、この楊枝で一口大に押し切ってから食べます。
かつては茶席の主人が客をもてなすときに、一本ずつ黒文字の枝を新たに削って楊枝をつくるのがならわしだったそうです。
黒文字の長さ・種類は、10センチ程度の細く短いものから、本格的に茶席で使う取り箸サイズまであります。
基本的に、黒文字の長さはお皿や御菓子とのバランスを見て決めますが、普通15センチくらいのものが使いやすく、美しく見えるとされています。

しかし家庭で使う皿の場合には、この長さはちょっと仰々しいかも知れません。
かといって、短すぎるのも使いにくいので、だいたい10~13センチのものでも十分でしょう。
また、菓子の大きさや種類、また茶道の流派によって、黒文字の大きさや種類は変わります。

 

お出しするときは、お客様に平行になるように置きます。
「この御菓子にはどの菓子楊枝を合わせようかな?」と考えてみると、和菓子の時間が更に楽しくなりますね。

 

黒文字は、切りたてが最上

しかし、家庭ではなかなか、難しい要求ですよね。
そこで、使う前に水に浸して、色と香りを引き立てることが大切です。
竹製のものも、水で清め、押さえぶきをして、ぬれを見せてお皿に添えます。
これは、あんや皮がくっつかないようにとの配慮もあります。
同様に、白木の皿や、盆も水で清めます。

 

楊枝屋は「さるや」と呼ばれていた

楊枝は三代将軍徳川家光公が愛用していたようで、そこに納めるため浅草寺の境内には200件以上もあったそうです。
楊枝屋は皆「さるや」と呼ばれていて、それには2つの説があり、1つは「猿は歯が白いので楊枝の看板にしたから」という説と、「楊枝屋が猿を背にして楊枝を削って売っていたから」という説があるようです。

黒文字の形はずっと変わっていません。
強度のポイントは皮で、それを残して削るので黒文字は丸くなく四角い形になっています。
白樺などから作る楊枝は、小さい丸い刃型でくり抜くので丸いのです。
また、黒文字は皮のある外側だけを使うので芯の部分は使いません。

ありがとうございます。

ところで、茶席で使われる黒文字は懐紙に包んで持って帰ります。
そして帰ってから、楊枝の裏に日付や茶会の場所・菓子の銘などを記し記念にします。
「食」に対する日本人の思い入れが伝わってくるような作法ですね。

今日も最後までお読みいただきまして、ありがとうございます。
黒文字一つにもご主人の思いがたくさん詰まっていますね、日本人でよかった!

 

和菓子は日本文化の傑作の一つ
和菓子と季節感
春告げる「火の滝 下り竜」 和歌山・新宮「お燈まつり」



  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る

SNSでもご購読できます。

スポンサードリンク
Translate »