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「花を咲かせたり 咲かせてもらったり」 人生楽しく


(絵:上野花見図屏風’(部分 17世紀末))

 

「花が咲く」

こんにちは。

気持ちのよい桜日和、のんびりしたくなる日です。
染井吉野の開花日の北上するさまを天気図の前線に喩えたものが桜前線。
大阪と京都では今日、開花宣言。

私たち日本人のさくら大好きは尋常ではないくらい。
古より愛される桜は日本人の心情に深く結びついているからですね。

ご存知でした、今日は「桜の日」ということ。
1992年に日本さくらの会が「3(さ)×9(く)=27」の語呂合わせで3月27日を桜の日としたそうです。
桜を通じて日本の歴史や文化、風土をあらためて関心を深めてもらえるといいですね。

さて今日は、「花が咲く」というお話を山下景子さんのご本「大切な人に使いたい美しい日本語」より。

 


(絵:「古代江戸繪集」より抜粋(画像提供/国立国会図書館ウェブサイト)

花を咲かせたり 咲かせてもらったり

「今は、何とかして大阪に行って、「文学談に花を咲か」せたり「咲か」せてもらひたい思ひが山々であります。」
「宇野浩二書簡集」(増田周子編/和泉書院)

「花が咲く」は、さまざまな意味に使います。
成功する、成果があらわれる、盛んになる、華やかになる、にぎやかになる・・・・・。
どれもうれしいことばかりですね。
「花が咲く」という文字を見るだけでも、ぱっと明るくなるような気がしませんか。

宇野浩二は、八歳から青年時代を大阪で過ごしました。
それだけに、大阪をいきいきと描く織田作之助の力量を高くかっていたようです。
作之助に宛てた手紙のほとんどが、書評や著作の構想などの文学談で埋め尽くされています。
でも、やはり直接会わなければ、話に花を咲かせることはできないものですね。

昭和二十年(1945)二月に、浩二は、大阪を訪れています。
作之助が、友人の青山光二に宛てた手紙に「宇野浩二来阪、いろいろ文学を語った。文学しか眼中にない人だね」
とあるので、存分に文学談に花を咲かせたようです。

引用した手紙は、その年の五月付け。
太平洋戦争終結の三か月前です。
終戦直後、浩二は作之助に、「「武」の時が去れば「文」の時来たる」と送っています。

時を得て、ふたりが再び花を咲かせられたかどうかはわかりませんが、私たちはすてきな花をたくさん咲かせたいものですね。

 


(絵:明治手摺木版画【梅堂国政筆 色競廊夜桜】花魁道中)

ありがとうございます。

私たちは一生の間に何度「花を咲かせる」ことができるのでしょうね。
「おぎゃぁ!」と生まれた時。
「結婚」した時。
「子供」が生まれた時。
そして仕事に成功したときですか?

そんな大それた時だけではなく小さな些細なことでも花を咲かせたいものです。
「花を咲かせる」ことは嬉しいこと、幸せなこと。
桜のように一年に一度、いやいや、毎日、楽しいことを見つけて「花を咲か」せませんか。
まわりの人たちに気づかれなくても自分の心に花を咲かせましょう。

終戦直後は「武」の時が去れば「文」の時来たる(文学者だからですが)
平成直後は「金」の時が去れば「心」の時来たる、とならなければ、です。

 

今日も最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。
心にはいつも「花を咲か」せましょうね。楽しいことはいっぱいありますよ!

 

本:「大切な人に使いたい美しい日本語」著:山下景子さん

参考
SUUMOジャーナル「お江戸の桜の名所だった!? 遊郭の吉原に桜が咲いた理由」
すみだ郷土文化資料館だより「みやこどり」

古事記の魅力④ ~桜、生命の再生、もののあわれ~
日本の七十二候 「桜始開」
なるほど、だから日本人はお花見が好きなんだ!!

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