山岡憲之さま 創業300年 京扇子「白竹堂」代表
創業300年、京扇子白竹堂の山岡憲之さん
こんにちは。
「人が生きていく上でとても大切なものは何?」と聞かれたら何と答えますか?
「お金!」
と、答える人が多いかも
私は「ご縁」と答えます。
ご縁がある人は生きている間にたくさんありますよね。
でも、はじめて会ったのにとってもご縁を感じる人っていませんか。
その人とのご縁でこれからの人生がちょっと変わるかもしれません。
そんなご縁を大切にしたいですね。
ありがとうを世界中に
Arigatoall over the World
今日すてきなご縁をいただいたのは
創業300年 京扇子一筋 白竹堂の山岡憲之さん
素敵な野崎さん(右端)のご紹介で、享保三年(1718)創業、300年の歴史を持つ京扇子製造・販売をされている白竹堂10代目の山岡憲之(右から二人目)さんとお会いさせていただきました。
京都には千年を超える歴史があります。
そういった伝統を壊すのはたやすいですが、守り抜いていくことはとても大変なことです。
京都の伝統工芸の老舗はたくさんありますが、コツコツと手作業で作り上げていくものこそが本当の美を作り出すのでしょうね。今回はご挨拶だけでしたが、改めて、扇子のこと、伝統文化のことをお伺いしたいと思います。
さて、今日は扇子のお話しを
扇の文字ですが、「戸」と「羽」を組み合わせた文字で、戸が羽のように動くとあおいでいるように風が起こる。
なるほど、風うを起こす道具という事ですね。
中国の書「説文(せつもん)」に、「扇は扉」だと書かれていて、トビラと読んだそうです。
また、古くは扇(おうぎ)と呼ぶのが普通で、「あふぐ」(扇ぐ)から「おうぎ」になったとか。
扇がいつできたかは諸説ありますが、平安時代前期には現代の扇のようなものが存在していたそうです。
その後、室町時代に大衆化し、江戸時代に能や茶道などの芸術を通じて様々な分野で使われ大きく飛躍したそうです。
扇子は大きく分けると三種類あるそうです。
先ずは「檜扇(ほおうぎ)」。
古くから檜板を綴ったもので、板にいろいろな絵をつけたものなどがあります。
宮中の儀式などに使われていました。
次に「紙扇(かみせん)」。
「藍嚢鈔(あいのうしょう)」という本に、「扇は日本にて造り始めるなり。
こうもりを見て作ると云う。故にその形、こうもりの羽に似たるなり。これをもって扇を蝙蝠(かわほり)という」と書かれています。
今使われている扇の原型ですね。
もう一つは、「絹扇(きぬせん)」。
スペインで踊り子が使っている扇は絹を貼って、その上に派手な絵が描かれています。
絹扇は檜扇や紙扇に比べて、かなり後に生みだされました。
「扇子の骨」、骨ってわかりますか?
数本から数十本の細長い竹や木でできています。
それらを束ねた端の一点を要(かなめ)と呼びます。
要で骨を固定して、骨にはたいてい紙(和紙が多いですね)が貼られています。
使わないときは折りたたんで細い棒に、使う時には要を中心に広げます。
なんて便利な風を起こす道具なのでしょうか!
一般的には右利き用なんです。
それは、要をもって骨を右手親指でずらすように開けるからです。
それでは扇子が開く角度をご存知ですか。
円を三等分した120度前後のものが主流です。
もちろん、90度から180度の間にいろいろあります。
扇、または扇子のことを昔から末広がりと言います。
扇子を開いた時の先端、すなわり末の方が広がることから繁栄を意味して縁起がよいことにつながるからです。
今は少なくなりましたが、ご祝儀として扇を贈り物にする風習は室町時代に起こったものです。
少し前までは習い事のお月謝は扇子にのせて先生に渡していました。
結婚や長寿などのお祝い事には、扇子を贈り物にするのがよろしいのでは。
ありがとうございます
扇子の多くは和紙と竹で作られたもの。
日本文化そのものですね。
長い歴史の中、お祝い事に使われてきました。
能や舞でも扇子はかかせません。
持ち方や扱い方がいろいろあるのをご存知ですか。
開いたときは親指で要を抑えていますよ。
また、鉄扇などもあり、武器にもなっていたとか。
とにかく扇子一つにも日本の伝統文化がたくさん詰まっています。
知らないことがたくさんです。
改めて、山岡さんにいろいろと伺ってきますね。
今日も最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。
たかが扇子、されど扇子、やっぱり日本の伝統文化は楽しいですね!