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これからは心の時代

 

今日は重陽の節句。

 

古くから不老長寿、繁栄を願う行事をしてきました。

いつの時代も同じことを願っていたのですね・・・・・

いやいや違いますよ、不老長寿といっても自分の不老長寿ではなく、子どもたちのことを祈ってましたし、繁栄も秋の収穫が実りますようにと。

自分のことで祈ってるのはないのですね。

家族、村、集団、多くの人たちが幸せでありますようにと願っていたのですね。

 

かたよらないこころ

 

先日お会いした、薬師寺の村上官主さまの「かたよらない こだわらないとらわれない 」というご本にこのように書かれていました。

 

お釈迦さまは最初のお説法で「苦諦(くたい)、集諦(じったい)、滅諦(めったい)、道諦(どうたい)」

「人生というものは四苦八苦からはじまる」と、「四諦八正道(していはっしょうどう)」を説かれました。

毎日苦しみが多いわけです。

生老病死、生まれてくることも生きていくことも、また年をとることも苦しみです。

苦しみが多い。

この苦しみを苦しみと受け止めるかどうか、その答えが「般若心経」には説かれています。

「般若心経」の主人公である観自在菩薩は、智慧を磨いて心に価値観を持って生きよう、と教えてくださいます。

外にある価値観ではなく、自分の心の内側に価値観を作っていきましょう、と説いておられるのです。

日本人のこころがどんどん失われてきて、西洋的な価値観や経済的な価値観が優先されている時代です。

そういう社会で生きてきて、定年を迎えようやく仕事を辞めて自分の生き方をもう一度取り戻そうよいう方も多いように思います。

私も団塊の世代ですから定年を迎えた友人がたくさんいますが、どうも上手に年をとる人とまったくその逆の人がいるのはないかと感じます。

その違いは何なのかなと考えると、やはりふだんから心の持ちようにあるようなのです。

会社で偉くなる、人よりお金を儲けよう。

そういうことを第一に生きてきた人は、仕事を終えたとき心が貧しくなっているのかなという気がします。

何ごとも右肩上がりがいいわけではないのですね。

今はとらわれない心をもう一度取り戻すことが必要な時代ではないでしょうか。

「色即是空」

目に見えるものだけではない。

日本人としての心、人間の心を豊かにするように日々生きていくことが大切だと思います。

お金がある、ものがある人を見て自分と比較していますと、うらやましいことばかりになります。

「あれも欲しい、これも欲しい、上を見たら星だらけ」という川柳がありますように、欲しいものだらけになってしまいます。

それではあまりにも心が貧しい。

欲しいではなく、与えることのできる人間になっていくことが智慧の世界です。

外との比較をするのではなく、心の価値を深めていく、そのためには今一度、日本人として神さま仏さま、ご先祖さまのことをしっかりと考えていただきたいと思っています。

 

そうです、このような世の中だからこそ心の価値を深めていきたいですね。

欲しいのはなく、与えることのできる人間のように。

こんな素敵なお話しもありました。

http://blog.livedoor.jp/tennen_koodoboku/archives/64923627.html

(写真:毎日新聞:8月8日の印鑰(いんやく)継承式 http://mainichi.jp/articles/20160809/ddl/k29/040/357000c

 

 

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