今宵は中秋の名月 すすきとお団子はどうして?
中秋の名月
こんにちは。
今宵はは中秋の名月。
中秋の名月とは、いわゆる「十五夜」のことです。
秋の十五夜は、一年の中でも特に空気が澄んで月が美しく見えます。
十五夜に月見をする習慣は中国から伝わり、平安時代には貴族の間で月見の宴が催されていました。
宋代随一の詩人、蘇軾(そしょく)は中秋の月を宝玉の皿にたとえ
「暮雲収め尽くして清寒(せいかん)溢(あふ)れ 銀漢(ぎんかん)声無く玉盤(ぎょくばん)を転ず」と詠いました。
日暮れの空から雲は消え去り、銀河にさえざえと光る月が音もなく昇った。と。
今宵は詩の情景に劣らぬ「中秋の名月」を各地で拝めるでしょうか。
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雨月・無月
せっかくの名月が、あいにくの雨模様だったら。
「雨月(うげつ)」か、「無月(むげつ)」。
雨月は雨で拝めない名月、無月は雲に阻まれた名月をいいます。
一字違いでも月の顔色は大違い。
さえた「朗月(ろうげつ)」は望めるでしょうか。
余談ながら「望(ぼう)」も満月を指します。
稲穂の代わりのすすき
月の満ち欠けなどを用いて暦を計算した旧暦では、人々の生活と月は密接につながっていました。
特に農作業に従事する人々は欠けたところのない満月を豊穣の象徴とし、秋の収穫の感謝を込めて芋や豆などの収穫物を月に供えました。
しかし、稲穂はまだ穂が実る前の時期であることから、穂の出たすすきを稲穂に見立てて飾ったと言われています。
古くからすすきは神さまの依り代と考えられていました。
茎が中空(内部が空洞)のため、神様の宿り場になると信じられていたのです。
また、すすきの鋭い切り口は、魔除けになるとも考えられました。
そのため、お月見のすすきには悪霊や災いなどから収穫物を守り、翌年の豊作を願う意味が込められています。
地域によってはお月見に飾ったすすきは捨てず、庭や水田に立てたり、軒先に吊ったりして、災いから田や家を守る風習が今でも残っています。
十五夜の定番「月見団子」
お月見のお供え物といえば、月見団子ですね。
月見団子はその名の通り、丸い団子で月を表しているといわれています。
また、十五夜は別名「芋名月」とも呼ばれて、里芋やさつまいもなどの芋類を供える地域があります。
これは稲作以前の里芋などの芋類を主食として食べていたころに、十五夜に秋の収穫物である里芋を供えた名残りである説があります。
つまり、十五夜に団子を供える理由は、里芋に形を似せる理由もあるでしょうね。
お供えした食べ物はお月見が終わってから食べましょう。
お供え物を体に取り入れることによって、健康や幸せを得ることができると考えられています。
十三夜の月
最近は月見でだんらんのときを過ごす家族も減ったといいますが、季節の折り目は大事にしたいですね。
中秋の名月を仰いだ方は十三夜の月、「後の月(のちの名月)(栗名月)」もお忘れないように。
どちらか一方の月見は「片月見」といって昔から災いを招く凶事とされました。
今年は10月21日(日)ですよ。
月は、遠く離れた故郷や家族の面影をも映すらしいです。
「露は今夜より白し 月は是(こ)れ故郷のごとく明らかなり 弟有れども皆分散す 家の死生を問うべき無し」。
世の動乱などで都落ちした杜甫は、長安から遠い地でこう嘆きました。
散り散りになった兄弟の身の上を案じた詩です。
十五夜の前夜に昇る月を「待宵月(まつよいづき)」といいます。
今は耐え忍んで、月が満ちるのを待とう。
いつか家族が同じ空の下で、「玉盤」を仰ぎ見る日が来ると願いつつ。
雨月であれ無月であれ、はるか頭上の光が絶えることはないのだから。
(参考:産経抄)
ありがとうございます
月見団子にすすき、揃ってますか。
旧暦の秋は、旧暦7月、8月、9月をいいます。
中秋とは秋の真ん中、なので旧暦8月15日、旧暦の15日は満月ですから中秋の名月となりました。
今日も最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。
今宵は風流を楽しいでくださいね。
参考:「花と緑のおもてなし」
(初版:2014.09.08 再編成)
この星が笑顔あふれる毎日となりますように。
Hope there will be a smile everywhere, every day.
これからの子供たちに幸せな世の中となりますように
Wish the world will be full of happiness with children.
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