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日本は文化多重の国  民俗芸能と民族芸能とは違います

 

日本中にある神楽

こんにちは。

7月に台風の影響で延期になった、「第九回平国創生神楽 創生神楽祭」が11月24日(土)に行われます
みなさまにはご迷惑をおかけしましたが、改めてお越しください。
当日お会いできること、楽しみにしております。

神楽といえば、7月28日に広島で神楽甲子園という全国大会が行われました。
日本中に神楽はあるのですね。
その土地土地の伝承を受け継いできているのですね。
一口に神楽といっても、それぞれ違って楽しいですね。

この文化のことで神崎宣武さんのご本「しきたりの日本文化」に民俗芸のとして書かれていましたのご紹介しますね。

 


(写真:石見神楽美川西保存会 『熊襲』より)

 

日本は文化多重の国家

日本では、各地に多様な民俗文化が伝えられてきたことを、もういちど確認しておこう。

一方で、日本は一民族・一言語という幻想に近い概念がある。
幕藩体制下での参勤交代や軍国教育下での徴兵制度などが影響をおよぼしてのことにちがいないが、民俗文化については、なぜかほとんど統制をみず、各地の伝承にゆだねたままであった。
世界でみると、まるで少数民族がそれぞれに固有の文化を有して群居しているような様相である。
日本は、「文化多重」の国家なのである。

たとえば、神楽や盆踊りを例にとってみよう。
これらは、世界の「無形文化遺産」にも相当する、日本を代表する民俗芸能である。
しかし、地方ごとにその所作や道具立てが異なっていて、どの地方のなにをもって日本の代表とするかは、きわめてむつかしい。
たとえば、世界では「民族芸能」という表現は共通したものだが、「民俗芸能」という表現はほとんど理解が得られないのである。

ちなみに、現在、ユネスコが認定する世界遺産の中に、無形文化遺産の分野を設ける検討がなされている。
暫定的な傑作遺産の宣言が行われ、日本からは能楽・人形浄瑠璃文楽・歌舞伎が選ばれているが、正式な登録ではない。
その選択の基準をどう定めるか、どう優先するかが目下、議論されているようだが、日本の場合が例外的にむつかしいようである。
「なぜそれを行うのか」については、「カミへの奉納」(神楽)、「死霊を慰撫」(盆踊り)という意義がはっきりしており、世界にそれを認めてもらえるのはたやすい。
しかし、各地に分布する多くの事例をみれば、これが同じ神楽か、これが同じ盆踊りかというほどにあまりにも多様に展開しているのである。
これを、どうまとめ、原型なり典型を提示して世界に理解を得ることができるかが、今後の日本側当局の努力目標となりそうである。

 

(写真:日登神楽車中より

 

民俗芸能と民族芸能

各地にさまざまな民俗芸能が分布するのは、日本では、歴史を通じて政治とか宗教が地方の民俗文化にまで指図をはさまなかったからである。
能や文楽、歌舞伎のように、それがおよんだところで様式が統一されたものもある。
これらは、民俗芸能という分野から離れて民族芸能となって久しい。
国技とされる相撲と同じような歴史的な展開をみた。
が、多くの芸能や技芸は、そうはならなかった。

各地に民俗文化が共存することになった。
優劣を競うこともなく、一方が他方を吸収することもなかった。
互いに影響をおよぼすことはあっても、共存できたのである。
庶民社会での自律的な文化伝承と文化理解ということでは、世界に誇るべきしあわせな歴史があった。
としなくてはならないだろう。

 


(写真: 佐野神楽社中 『日本武尊』

 

ありがとうございます。

民俗芸能と民族芸能、なるほどですね。
日本の文化はまだまだ日本中にそれぞれの型として残っているものがたくさんあるのでしょうね。
いっぱい紹介できるように学んでいきますね。

「カミへの奉納」の神楽も日本中にあります。
この神楽を日本創生神楽連合会という団体ができてみんなで神楽をもっともっと知ってもらおうと動き出しました。
オリンピックの開会式でも、世界が、この世の中が笑顔あふれる楽しい毎日になりますようにと舞いたいと思ってます。

神楽は御扉開き、文明中心の時代から文化、心を大切にする時代になりますように祈りながら。
是非ともみなさまもご支援のほど、よろしくお願いいたします。

 

今日も最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。

神楽で、祈りで、舞で、素敵な世の中がおとずれますように。

 

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