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「祓え給い清め給え」日本人の美意識

日本人は古より清らかを美としてきた

こんにちは。
先日、枚岡神社で平国祈願祭を行いました。
神殿での神儀の時には祝詞が宮司さまより読まれます。
その祝詞の中に「祓え給い、清め給え」というお言葉が必ずあります。
なぜでしょうね。
このコロナ騒動でも日本の感染が予想以上に広がらなかったのは、この清めが意味しているのかもしれません。

ありがとうを世界中に
Arigato all over the World

 

祓え給い清め給え

仏教で唱える「南無」とは、梵語(サンスクリット)の音訳で、「南無阿弥陀仏」は、阿弥陀仏に帰依して救いを求める唱えことばです。
これに対して神道では特別な唱え言はありませんが、神社に参拝するときや神棚を拝むときには、「祓え給い、清め給え、かむながら守り給い、さきわえ給え」(お祓い下さい、お清め下さい、神様のお力により、お守り下さい、幸せにして下さい)と唱える場合もあります。
神道では自らの祓い清めが信仰的にも神様に近づくための大切なおこないとなっているからです。

神道では、私たち靈人(ヒト)は、天御中主神(あめのみなかぬしのかみ)や、天照大神(あまてらすおおみかみ)に代表される神々の子孫であると考えられています。
そのような神々からの御霊(みたま=いのち)を受け継ぐヒトは、生まれながらにしてその身のうちに神様を宿し、キラキラと美しく清らかな存在であるわけです。
美しい水の流れる清浄な川の流れのように、ヒトは神様から分け与えられたエネルギーを心と身体に循環させているのですが、油断するとすぐにヒトの心は、悩みや嫉妬、傲慢、憎悪などといった自我である、さまざまな「異心(ことごころ)」に覆われてしまいます。
「異心(ことごころ)」によって滞ってしまうエネルギーの動きを、神社での祈りという形で、正しい動きを示す「言葉」として発することで、祓い清めているのです。

 

 

日本人の美意識

人として清さを尊ぶことは、日本では古代より一貫しています。
神道が古来理想とした人間のありようは「清明正直(せい・めい・せい・ちょく)」、すなわち、清き、明(あか)き、正しき、直き心をもつことでありました。
神道はなお現代日本人の無意識の生活感覚を形成しており、清さを重視する精神は継続していますが、古代においては今以上に重きを置かれていたことと思います。

「清らかである」ことは、日本人が最も大切にする美意識と思います。
清らか、清い、清浄、清潔、よごれがない、汚くない、澄んでいる、すがすがしい、さっぱりしている、さわやか、といった言葉はそれぞれ意味が少しずつ異なりますが、共通して「清い」意を含み、すべて自然や環境に対して用いられるだけでなく、人格を形容する言葉として、また善悪、良否を判断する言葉としても使われてきました。
日本人にとって清らかであることは、美しいこと、良いこと、価値あることであって、清くないこと、よごれていること、汚いことは、美しくなく、悪く、嫌悪すべきことなのであります。
人柄が清らかなこと、清潔であることは日本では非常に望ましい人間性であります。
よごれたやつというのは、多くの場合悪事をする人間のことです。
手をよごすという表現も、悪事を行うことを意味する場合が多く、親父の顔に泥を塗るという表現もあるぐらいです。
父親の名誉と人格を貶めることです。

 

ありがとうございます

我が国には、古来言葉には霊力が宿り、口に出すことによって、その力が発揮されるという言霊ことだまの信仰がありました。
神社にお参りする際に具体的な願い事を声に出して唱えるのも、こうした信仰に基づくものです。

日本人の善悪の判断に、それが「美しいことか、汚いことか」という感覚が横たわっています。
日本人は「汚いことをするな」と子供に教えます。
この教えには「悪いことをするな」というより、もっと感覚的な「悪に対する嫌悪感」が感じられませんか。
子供に悪とは何であるかを身体でわからせるようなところがあります。
「汚い男とか薄汚い男」とかいう評価は、ほとんどの場合、身体や衣服が汚いということではなく、男の精神が汚いことを意味しています。
単なる「悪い男」のイメージを超え、男の人間性に対する強い嫌悪が感じられます。
汚い人間とか薄汚い人間とか言われることは日本人の最も嫌うところである。
逆に、日本人は心の美しさに大きな価値をおき、美しく生きることを良しとします。
何が良いことなのか、何をするのが良いか、何が正しいことで何が間違っていることなのか、といった善悪や正邪の判断の底に横たわっているのは、この美の感情なのでしょう。
この日本人の美の感覚は非常に鋭いのです。

今回のことで、手を洗うことは改めてあたりまえのこととですが、この古からの祓え、清めることがDNAにあるから素直に手洗いが出来たのかもしれませんね。
毎日お風呂に入るのもその日の穢れを清めているのかもしれませんね。

今日も最後までお読みいただきました、ありがとうございました。

参考:神社本庁
カタカムナ言霊伝道師の手帳はいつもフル回転
日本人の美の倫理

 

この星が笑顔あふれる毎日となりますように。
Hope there will be a smile everywhere, every day.
これからの子供たちに幸せな世の中となりますように
Wish the world will be full of happiness with children.

#ありがとうを世界中に
#ArigatoAllOverTheWorld

 

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