「夜に口笛を吹いてはならない」なぜ?
「夜に口笛を吹いてはならない」なぜ?
こんにちは。
「知れば恐ろしい 日本人の習慣」(千葉公慈著)の本は、日本に古くから伝わる馴染み深い風習やタブー、季節の行事、子どもの遊びや昔話などのルーツを探り、どこか不気味に感じられる行為そのものをひとつひとつ検証しています。
むかしから、夜に口笛を吹くことはタブーとされています。
なぜ?
ありがとうを世界中に
Arigato all over the World
口笛は神聖な行為
地方によっては、夜に口笛を吹くと蛇が出るともいうが、いずれも不吉だとして戒めてきました。
夜に口笛を吹くなど単純に周囲の者は不快でしょうから、もちろんマナーとして当然ですが、しかし、その意味まで迷信と片付けていいのでしょうか?
ひとまず、ざっと迷信諸説をを挙げてみると、
①闇夜を闊歩する悪霊、鬼、妖怪を呼び寄せてしまうから。
②そのむかしに「人買い」がいた頃、夜に人知れず口笛でやりとりしていたから。つまり、人さらいが来るから。
③泥棒たちは口笛でやりとりをしていたから。
④インドの蛇使いのように、蛇を引き寄せるから。
⑤ミミズが口を舐めるから。
⑥親を吹き殺すから、もしくは親を早死にさせるから。
⑦風を呼ぶから、あるいは海が荒れるから。
⑧魔がさすからなど、枚挙に暇がありません。
思えば、お化け屋敷や怪談話の効果音でも、のこぎり音でおなじみの”ビヨヨーン”という演出は欠かせないが、これも闇夜を吹き抜ける風か口笛のようにも聞こえる不気味な音です。
古く、われわれは口笛を「嘯き(うそぶき)」と表現していました。
「うそ」とは口を狭めて出す音声そのものの意味です。
鷽(うそ)という鳥の鳴き声に似ているために、虚位の嘘と同義だとする説もありますが、ひろく「うそ」という音は、神や精霊を招く力があると信じられてきたことは確かなようです。
ようするに口笛は下品ということではなく、その逆に神聖な行為だからこそ、軽々しく行うようなことを慎む禁忌とされてきたということです。
全国に「笛吹」と名乗る地名があります
柳田国男著「遠野物語」第9話には、夜中に笛を吹きながら峠を越えていた男の恐怖体験がつづられています。
馬追いなどをするその男は、笛を吹くことが得意で、よく夜通し歩きながら笛を吹いていたといいますが、あるとき、その男に向かって正体不明の何者かが、谷底から不気味な高い声で呼びかけてきたといいます。
峠とはつまり国境であり、ムラとムラのあいだ、現世と来世の境界線です。
また夜は昨日という時間が死に、明日という時間が生まれ、いわば生死の境界線でもあり、あらゆる意味でマージナル(「限界」という意味でしょうか)な空間です。
当然、精霊たちと出会う場所にもなるでしょう。
そんなときに「笛を吹くこと」は、そのまま「神霊的存在を呼ぶこと」と考えるのは自然なことだったのです。
全国に「笛吹」と名乗る地名が方々にありますが、それらはおよそ神仏に関係する場所が多いという背景も頷けますね。
(文:知れば恐ろしい日本人の風習:千葉公慈著)
ありがとうございます
口笛の音が精霊、悪霊を呼びよせる一つとは。
今のように夜でも明るい世界ではなく(都会だけですが)、月明かりだけの闇夜、そこを一人歩き、考えただけでも怖くなりますね。
口笛でも吹きながらごまかしながらでないと歩けないですが、その口笛が呼び寄せていたのですね。
あーこわ!
夏の夜の怪談話にいいかも。
日本人は古より、自然とともに、それも「きわ」をとっても大切にしてきました。
そこには神と人との境界をみいだしてきたからです。
この世は表と裏、陰と陽、見えることと見えないこと。
終わることなく繰り返しつづけています。
嫌なことが多いかもしれませんが、その裏返しも考えてみてはいかがですか。
きっと、悩んでいたことが「なーんだっ!」て思うかもしれませんよ。
そう、この人生、無駄なことなど一つもないから。
今日も最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。
これからも宜しくお願いいたします。
この星が笑顔あふれる毎日となりますように。
Hope there will be a smile everywhere, every day.
これからの子供たちに幸せな世の中となりますように
Wish the world will be full of happiness with children.
#ありがとうを世界中に
#ArigatoAllOverTheWorld