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六月 水無月(みなづき) 山滴る(やましたたる)

美しい夏山の姿

山滴る(やましたたる)

緑が瑞々しく美しい様子を表した素敵な季語です。
出典は北宋時代の高名な山水画家”郭煕(かくき)”の著書、『臥遊録(がゆうろく)』とされています。
この絵画の極意を書いた文章に夏山蒼翠(そうすい)にして滴るが如くと記されており 美しい夏山の姿が眼前に彷彿とするようですね。
古人の感性の瑞々しさには只々感服するばかりです。
(書・文:一般社団法人 和の道 黎明会 理事長 中山貴英)

「山滴る」の季語は「夏」です。
季語は、1年を24節に分けた「二十四節気」に基づき、 ・時候(季節や月の名称) ・天文や地理 ・行事 などといった分類に分けられます。
その中でも「山滴る」は時候の「三夏(さんか)(初夏・仲夏・晩夏)」に当てられた「地理」に属します。
山の表情で夏らしさを表す季語として存在しています。
それでは他の季節ごとの山のつく季語は?
春は「山笑う」
秋は「山装う」
冬は「山眠る」とあります。 
郭煕の『臥遊録(がゆうろく)』に絵画の極意として書いた文章に、以下の様な文章で四季を表しています。
・春山淡治(たんや)にして笑うが如く
・夏山蒼翠(そうすい)にして滴るが如く
・秋山明浄(めいじょう)にして粧うが如く
・冬山惨淡(さんたん)として眠るが如く

本当に古人の感性の瑞々しさには只々感服するばかりですね。
水無月、いつも笑顔で楽しくまいりましょうね。
ありがとうございます。

 

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