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「え」 頬がゆがむような笑みは思いやりにあふれた心遣い

 

こんにちは

  八百万、目に見えないものまでにも「ありがとう」と思える和の心が、 この星をいつも笑顔あふれる幸せな毎日にすると思っている葉室です。 この国は昔から大自然からの恵みに対して感謝の気持ちをたくさん持っていました。 いつまでも大切にしないといけないですね。   やまとことばには、いくつかの特徴があります。 その一つが、ことばの1音1音ごとに意味が込められているということです。 「あ」は、明け方の光のように周囲を明るくします。 「」は、生命の根本にかかわるものや神仏の関係するものが多いのです。 それでは「え」は? 今日は「「やまとことば50音辞典」(高村史司著」の本から」「え」のお話し。  

「笑み」と「笑い」は、まったく違うものです

  「い」と「え」の音は、口の形は似ていますが、「え」は「い」ほど顔の筋肉が緊張していません。 頬をやや緩めるようにして、「え」の音を出します。 これが、まさに「えみ(笑み)」の表情に通じています。 頬を緩めることを強調すれば、「頬+笑み」で「ほほえみ(微笑み)」になります。 「笑み」と「笑い」は、まったく違うものです。 同じ漢字を当てているのは、中国では区別していなかったためでしょう。 「笑み」は日本人ならではの表情です。 「笑い」は、楽しいときや、おもしろおかしいときのしぐさで、たいてい声も出ます。 それに対して「笑み」は、たまたま誰かと目が合ったときにする表情のように、必ずしも楽しいときだけとは限りません。 たとえば、自然災害でひどい被害を受けた人が、インタビューに答えて、笑みを浮かべていることがあります。 これらは、わざわざやってきた相手の労をねぎらうとともに、過度の心配をかけないでほしいという思いやりの心から発しているのです。  

「えみ」は「笑み」

  やまとことばでは、「え」は「愛すべき」という意味、「えをとこ、えをとめ」という古語があります。 そのため、「えな、えり、えれな」など、音のイメージを優先した名前でも、この「愛すべき」というイメージがよく使われます。 「えみ、えみこ、えみり」なども、そうした例の1つでしょう。 それに加えて、この名前は、「恵美」「絵美」など、いろいろな漢字を書きますが、「えみ」は「笑み」と音が同じことから、にこやかでほがらかな女性に育ってほしいということだまが込められています。 ところで、「選ぶ」という意味で、以前は「選る(える)」ということばが使わていました。 現代語でも「選り好み(えりごのみ)」「選りすぐり(えりすぐり)」という言い方が残っています。 パソコンのマックには、日本語入力プログラムに「ことりえ」という名前が付いていましたが、これはまさに「ことばを選ぶ」という意味です。  

ありがとうございます

  やまとことばには、「あ」から「ん」まで、それぞれの音にいにしえから脈々と受け継がれてきた深いメッセージがあります。 「名は体を表す」といいます、あなたの名前に宿っていることだまの力はなんでしょうね。 母音の「お」まで書いていきますね。 昔昔より、日本人は自然はもちろん、あらゆる物を大切にしてきましたね。 だからこそ、言葉一つでもとっても大切にしてきました。   古より日本人は大自然に感謝して、共に生きてきました。 しかし現代では自分勝手になり過ぎ、大自然からの贈り物のありがたさを失ってしまっています。 もう手遅れかもしれませんが、まだ、元に戻せるかもしれません。 思いのある人たちから、できることから、これからの子どもたちのために感謝の心を広げていきませんか。 もういいでしょう、文明の発展も、経済の成長も。 なによりも大切なのは、自分を大切にし他の人も、自然も目に見えないものまですべてのことに感謝する、「ありがとう」の心ではないですか。 「ありがとう」がもっともっといっぱい溢れるように和の素敵は続けてまいります。 今日も読んでいただきまして、ありがとうございます。   「う」は純情可憐な女の子にぴったりの音なのです。

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