「京茜」 伝統工芸と天然染料の未来
京茜展
こんにちは。
今日は先日、京茜展が源鳳院で行われました。
寺田さんの司会のもと衣紋道山科流若宗匠の山科言親さん、北本益弘(北本染芸)さん、渡部康子(美山日本茜研究会)さんのトークイベントもありました。
この日も学ぶことがたくさん。
とってもありがたい一日となりました。
ありがとうを世界中に
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日本茜について
今、日本茜は幻の染料とも言われています。
古代より、染色には茜の根を用い染められてきました。
紅花や藍と並んで日本の伝統的な染料ではありますが、残念ながら日本茜だけが農作物として認められていないため、研究開発や助成の対象となっていない現状があります。
農作物の認定を受け、ひいては農地保全へと繋がることを目指しています。
今回ご参加の渡辺さんは自然豊かな美山町で茜の栽培を行っていらっしゃいます。
「衣は大医」という言葉があります。
古来人々は植物の力で身を守ってきました。
伝統工芸に再び天然染料の技術をとりもどしたい、また日本茜を復活させ丹波の農地を守りたいという思いがつながった展覧会でした。
草木染の原点は生活文化運動
京茜展に特別参加されていらっしゃった山崎和樹(草木染研究所柿生工房主催)さんのお話しです。
それぞれの植物は、四季折々固有の色に染まります。
染料となる植物を育て、時期を見極めながら染色していると、思いがけない色との出会いもあり、自然の美しさや不思議さが伝わってきます。
染料となる植物は、生薬になるものも多く、布を丈夫にし、抗菌、防虫効果があるものもあります。
草木染をすることは、自然の恵みに感謝しながら共に暮らすことで、心の豊かな生活に繋がっていると思います。
近年の地球環境の悪化から、自然共生が叫ばれ、地球に優しく、リサイクルする暮らしが注目されています。
タマネギの外皮、紅茶、緑茶の出し殻など家庭ゴミとなるものも染料として利用できます。
間伐材を染料にしたり、休耕田で染料を栽培するなど、新たな農業、林業の生産品目としても発展する可能性もあり、草木染はサスティナブルな社会に貢献することができると思います。
草木染の原点は、生活文化運動であり、「わが国のありがたい古さを新しく生かすこと」です。
着物文化は、季節の変化を俊敏に捉えてきた日本人の感性や自然観を生活文化として継承し、新しく生かしています。
素材、染色、織、刺繍、仕立て、着付け、作法など、それぞれの分野を極め発展させることは、日本の生活文化という芸術を後世に遺す重要な役割であると確信しています。
ありがとうございます
染(草木染)は紀元前数千年以上も前には確立していたと言われています。
その発祥は中近東、そしてギリシャやローマに広がっていきました。
東洋では中国が発症とも言われています。
古代エジプトやインドでは「貝紫」「アリザリン(西洋茜)」など。
中国では「黄檗(きはだ)」などが主な染料として使われていました。
衣類はもちろん爪や髪も染めていたようです。
「冠位十二階」の制度はご存知ですよね。
この奈良時代は、赤や青、黒などのはっきりした色彩が好まれていました。
高価な素材である「貝紫」や「紫根」から抽出される染料は、最も貴重だったと言われています。
紫は今でも高貴なイメージがありますが、こうした背景が影響しているのかも。
いかがでしょうか。
京茜からご縁を賜り、自然染料、草木染めとまだまだ知りたいことがたくさん。
SDGSとかなんとかですが、昔々の生活に戻れば実現可能なのでしょうね。
えっ「そんなのは無理!」
いえいえオシャレで楽しければ一緒に過ごせませんか。
そんな時代を作っていけたらいいなと精進して進んでまいります。
本日も、ありがとうございました。
感謝!
この星が笑顔あふれる毎日となりますように。
Hope there will be a smile everywhere, every day.
これからの子供たちに幸せな世の中となりますように
Wish the world will be full of happiness with children.
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