きものという型
自分のものに
こんにちは。
この時期、とってもきものを着たくなる私。
そんな、きものの素敵なおはなしを見つけたのでご紹介。
「きものという型を、自分のものにするために」 馬場あき子さん
ありがとうを世界中に
Arigato all over the World
草木と共に
きものには長い歴史がありますが、その中で「花の命を写し取って着る」という気持ちが培われてきました。
近代まで、一本の立木の枝葉が栄えて、生命の木のようなデザインのきものがありました。
お能にも植物がシテ(主役)の曲がありますが、植物が命を得て人間として出てくる草木シテは、日本独特のものだと思います。
そういう生命観がきものの中に収斂(しゅうれん)されています。
そして着る人も花なんですね。
染めるのも草木でした。
絹の草木染めはとてもいい色になりますから、平安時代の五つ絹なんてすごくきれいだったと思います。
桃や桜、紅梅を着ている感じです。
花の模様ではなく、花の色を着ているんですね。
貴族の衣裳は何べんも染めてつやつやしていたし、砧(きぬた)で打ってハリのある美しい絹だったでしょう。
庶民は、せいぜい源融(みなもとのとおる)の歌に出てくる「しのぶもぢずり」、つまり石に模様を彫ってその上に布を置いて摺ったものや、つるばみで染めた黒の無地でした。
万葉集には「つるばみ染めの普段着のように、慣れた女房はいい」という歌がありますよ。
日本人と着物
きものを着ると、自ずから立ち居振る舞いが優美になります。
それは袂があり、袖に動きがあるから。
日本人の肩は、きものを着るとやさしく見えるし、帯は胴長を隠します。
洋服は自分の体に合ったデザインを考えてつくるけど、きものは定型で、それを自分のものにするわけですね。
お茶もお花もお能も型は決まっている。
型をどう固有にするかが日本の芸術です。
きものを着るときには、たえず風を意識してほしい。
袖の扱いで「風のやさしさ」を演出できるんです。
洋服ではできないですよ。
それに日本人がどんな素晴らしい洋服を着ていても、外国人の多いパーティーでは見る影もないわけ。
でも、きものを着ていけば目立つ。
そこが民族衣装としてのすごさだと思います。
(和楽:201011月号)
(絵:上村松園「砧」:山種美術館蔵)
ありがとうございます
「型をどう固有にするかが日本の芸術です。」
そうですよね、日本には、すべてに型があると言ってもいいかもしれません。
でも、その型でみな同じにしようとしているのではありません。
どう自分流にするかが一番素敵なことだと私は思っています。
「自分流」とても楽しいことだと思います。
守破離の離ができた時、自分流かもしれませんね。
そこまで積み重ねていくことに価値があるのでしょうね。
今日も最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。
この星が笑顔あふれる毎日となりますように。
Hope there will be a smile everywhere, every day.
これからの子供たちに幸せな世の中となりますように
Wish the world will be full of happiness with children.
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