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「wa」は国際的に通用する言葉

 

こんにちは

 

「ありがとうございます」という言葉がこの世の中を幸せにすると思いませんか。

八百万、あらゆる物にいつも「ありがとう」って思い口にしていたら、みんな笑顔あふれるのに。

と思っている私、葉室の今日のお話しは、生き方研究家で女性能楽研究家の宮西ナオ子先生が書かれた「和ごころのある暮らし」というご本からです。

改めて、「和ごころ」の素晴らしさがわかりました。

ありがたいことです。

それではご一緒に。

 

「WA」は国際的に通用する言葉

 

「和こころ」の原点として能の話しをする前に、「和ごころ」について、もう少し広い視座で私の定義をお話ししたいと思います。

最初にポイントを挙げると3つあります。

①平和と調和の心

②不思議を認め、ありがたいと感謝する心

③自然を尊重し、受け入れる心

最初に「和」という漢字ですが、のぎへんに「口」と書きます。

「みんなの口を合せるということ。調和すること」だと「能と健康講座」の受講生が教えてくれました。

確かにその通りだと感心しました。

つまり「和ごころ」とは人と調和したり、人を思いやったり、尊重したりする心のあり方をいうのです。

自分の努力も大切ですが、周囲の人のバックアップが必要なことを認識し、協力し合うことなのです。

今や国や人種を越えての助け合い精神が必要なことを感じさせます。

日本汎太平洋東南アジア婦人連合(日本パシイワ)という会があります。

汎太平洋・東南アジア地域に住んでいる女性達が、お互いに友情と理解を深め合い、協力し合って、世界平和に寄与することを目的にしています。

極めて国際的な会ではありますが、集う人達は「和ごころ」に富んでいるといってよいでしょう。

太平洋や東南アジアの国々を訪問し、親交深めるために英語が必要なので、定期的に英会話のクラスなどが開かれているのですが、私も時間がある限りは参加しています。

さすがにみなさん、世界平和に関心の高い女性の方達ばかりですから、ディスカッションの内容も深く、大いに刺激を受けるひとときです。

あるとき、この英語のクラスで「和の呼吸」の話しをしたことがあります。

そこで「和」をどのように翻訳したらよいのかと聞いたところ、オーストラリア人のハンサムな英語の先生が、「和」とは英語でも「WAで通用する」とおっしゃいました。

日本語でもそのまま英語にして通用する言葉はいくつかあります。

たとえば「KARATE(空手)」や「NOH(能)」や、「KI(気)」などがそうですが、「WA」も国際的に認知されていると聞いて嬉しくなりました。

 

平和を築く和の世界

 

そして先生いわく、「世界は「WA」を求めている。環境問題にしても、さまざまな争いについても、もう少し一人ひとりが和の心を持つようになれば、変化が現れる」と。

今、世界規模での問題がたくさん起きています。

こうなってくると地球はひとつの村であることがわかります。

となると村社会は「和ごころ」の得意分野です。

みんなが協力して認め合っていく世界が今こそ、本当に求められているように思います。

芸能や文化は平和なときに花開きます。

「そもそも芸能とは、諸人(しょにん)の心を和らげて、上下の感をなさむ事、寿福増長の基(もとい)、遐齢(かれい)、延年の方(ほう)なるべし。極め極めては、諸道、悉く寿福延長ならんとなり。殊更、この芸、位を極めて、家名を残す事、是天下の許されなり。これを寿福増長なり」(風姿花伝)と世阿弥はいいます。

つまり、芸能とはいろいろな人の心を和らげ、どのような階層の人にも同じような感動を起こさせるものだというのです。

そして、人に生きる喜びを与え、人生をよりよくする幸福増進の基本となり、寿命を延ばす方法でもあるといいます。

能の中では、憎しみや苦しみを持った登場人物がいても、その苦しみの中で終わることは少ないのが特徴です。

最終的には宗教的な力で癒され、悟りを得て、この世から橋がかりを通ってあの世に去っていく・・・。

世の中がぎすぎすしている今、能に代表されるような和の精神を世界に広げるときでもあるように思います。

もちろん「和ごころ」とは、日本や東洋のものと限定するのではなく、もっと広く「和の心」と考えてほしい心のあり方です。

アメリカ合衆国建国の祖、ベンジャミン・フランクリンは「節制、沈黙、規律、決断、節約、勤勉、誠実、正義、中庸、清潔、平静、純潔、謙譲」の13の徳を挙げていますが、まさに「和ごころ」の美徳と共通している部分がいっぱいあることに驚きます。

 

ありがとうございます。

 

「和」は世界中で「WA」で通用するのですね。

もしかしたら日本人が日本人音痴になっている今、世界中の人たちが「和」を求めている。

もっともっと知りたがっているのかもしれませんね。

現代の高度経済成長、文明発達、宗教戦争にこのままの地球を考えたときに、

「いや違う!」「このままでは駄目だ!」と思ったときに、

ではどうすればいいのだ?と考えたときに、

人間としての本能(これは日本人に限らないと思います)、「和」「WA」に行きつくのではないでしょうか。

もちろんまだまだ「WA」とは何?とわからない人が多いと思いますが、これが「和」なのです。

聖典や経典などで読み知ることではなく感じることだからです。

和であり輪であり話で若で「わ」であるのですね。

 

今日も最後までお読みいただきまして、ありがとうございます。

これからも浄住寺共々、宜しくお願いいたします。

 

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