「横切りしぐさ」ってご存知ですか?

「江戸しぐさ」って聞いたことありますか?
こんにちは。
「江戸しぐさ」、数年前より、本当にあったのか?やめましょうなど、意見がいろいろとあります。
もちろん、私などには本当にあったのかなどわかりませんが、それぞれのお話しが為になると思います。
なので、その中の一つ、「横綱しぐさ」について。
最近は関取、特に横綱の問題が目につきますので、一緒に学んでくれたらいいのに。
「横綱しぐさ」
大相撲、関取たちの土俵入り。
花道から次ぎ次ぎに土俵に上る際、右手を手刀のように軽く振ります。
審判員や観客の前を横切る挨拶の時も。
この手刀、勝負に勝って賞金の入った包みを受ける前にも見られます。
相撲の神様にお礼を言うしぐさです。
まず左に神産巣日神(かみむすびのかみ)、
右に高御産巣日神(たかむすびのかみ)、
真ん中に天御中産神(あめのみなかぬしのかみ)です。
刀は魔を払います
もともと日本人は刀を単なる武器と見ず、高い精神性の象徴と見る、慣わしがありました。
刀を振ることで魔を払い、退散させる、そんな意味合いもあります。
もっとも、いつも抜き身の刀を振り回しているわけにはいかないです。
そこで登場するのが手刀。
ちょっと目の前を横切って失礼しますよ、ごめんなさい。
前を通らせてください。
江戸のしぐさは右回り。
だから、手刀は右手で切るものと決まっていました。
以前、元横綱朝青龍が手刀を左手から右手に直されたのも、しきたりに従った結果ですね。
しらずしらすに行っている所作にも、深い意味があるのです。
ありがとうございます。
江戸しぐさ、あったかなかったかはわかりませんが、行為そのものの説明としては充分です。
よき江戸っ子として、いかに生きるべきかという教えで、人間関係を円滑にするための知恵でもありました。
江戸時代は、260年以上もの間、戦争のない平和な時代が続きました。
その平和な安心な社会を支えたのが、「江戸しぐさ」という人づきあいだったら本当に素晴らしいですね。
今、大切なことは、忘れかけている人と人の思いやる心かもしれません。
ちょっとした仕草に思いやりが隠れている江戸しぐさ、私は楽しいと思います。
今日も最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。
やっぱり日本は素敵ですね。