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二條家の七夕祭り『乞巧奠』 

二條家の七夕祭り『乞巧奠(きっこうでん)』

こんにちは。
今日のお話は先日お伺いしました、二條家の七夕祭り『乞巧奠(きっこうでん)』。

乞巧奠とは、陰暦の七月七日の行事のことです。
乞巧とは技巧や芸能の上達を願う中国のお祭りでした。
それが日本でも奈良時代以来、宮中の節会(せちえ)としてお祭りされ、それまであった棚機津女(たなばたつめ)の伝説や祓(はら)えの行事とも結びついて民間に普及して現在の七夕行事となりました。

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二條家の祭祀がよみがえりました

ここからは乞巧奠にご一緒しました新子夏代さんのFBより。

昨夜(8月29日(は東京の世田谷で、二條家の七夕祭り『乞巧奠(きっこうでん)』が開かれました
普段はたくさんのお客様を招く乞巧奠ですが、今年はごくごく少数での開催
一門の行事の中でも、最たる華やかで美しいお祭りと伺っておりましたが…本当にあでやか❣️
祭壇にところせましと並べられたお供物の数々が、牽牛と織姫の年に一度の逢瀬を彩ります✨✨
明石の鯛、琵琶湖の鮎、活きあわび、桃、梨、栗、白瓜、枝豆、乾物、五色の素麺、索餅(さくべい)と呼ばれるお餅の元祖…
ほかにも、針と糸、硯と墨、琴や琵琶、絹糸や反物なども、飾られ、実に雅やか❣️
篠竹に結んだ麻紐に、五色の紙垂(しで)を結びつけ、完成❣️

 

 

そもそも乞巧奠(きっこうでん)とは…
「乞」→乞い願う
「巧」→技巧、手芸、和歌、芸能の上達
「奠」→まつる・そなえる
という意で、神様に技芸の上達を願いお祭りをするという宮中行事でもあります

機織りをサボってデートばかりしていた織姫たち。ちゃんとお仕事しなさ〜い‼️
…というわけで、針や糸などもしっかり置かれ、スキルアップなさいネ☝️というわけです笑
いやはやいやはや

 

 

秋の季語である旧暦七夕。
本来は梅雨が明け、天の川がよく見える8月の行事
なので、お供物も秋のものが多く、現代ではなかなか揃えるのが大変です。
(イガつきの栗なんて7月にはなかなか…)
そんな新暦の現代で伝統を繋ぐ難しさを乗り越え、諸先輩が準備してくださり、およそ1200年続いてきた二條家の祭祀が、この夜もよみがえりました⛩
日の落ちかける夕方、明かりを真っ暗にした中、蝋燭1本で、宗家入場。
祭壇前にて、おごそかに神事が始まります⛩

 

 

織姫の父は天帝(北極星)、そして織女と牽牛、二星に祈る星祭り、乞巧奠
篠竹に五色の紙垂を結んでいることからも、本来は、神道ではなく、中国の陰陽道の行事の要素が多分に強いお祭りとのことです。
飾り物ひとつ、供物ひとつにも歴史があり、意味がある。
そう思うと、また一層面白くなります
その後、そのまま蝋燭の灯りひとつの中、神様の前で歌会が始まります
それぞれの和歌が詠まれる時はいつも緊張。
和歌は文学ではなく音楽
昔人は庶民から貴人まで、ことあるごとに和歌をくちずさんでいたらしい。
日本人がいまもカラオケ好きなのも和歌の流れ❓
技芸上達の中には、歌も含まれます。
カラオケ、いや、和歌が上手くなりますよーに

 

 

ほのかに照らされる中、宗匠による琴と歌が奏でられ、大変幻想的な時間でした。
明かりがつき、会場には、天の川を模した、絹の反物がくるくる〜っと流れ、その上に梶の葉が撒かれます☘️
梶は、天の川を渡る船の舵とりの「かじ」‍♂️
七夕と梶の葉の関係性もなるほど!と頷けます。

そして聞香のひととき
六十四銘香の「薄(すすき)」と聖徳太子様にゆかりあるお香も聞き、うっとり
組香のように賑やかなゲームも燃えますが、しっとりと香を深く聞く風情も、今回の会の趣向にピッタリと合っていたと思います。

 

 

美味しいお料理をいただきながら、乞巧奠のお話を聴きます
西洋には星座がありますが、東洋にももちろん星座があり、ひとつひとつのお供物は、それぞれ星座を表しているとのこと❣️
また、初秋の行事なので、着物は秋の七草柄のお着物があればなお良しということです。
自分のみならず、見ている人に「咒」(しゅ)をかけるのが、着物の持つ不思議な魔力なのです

最後は、供物棚にあるものを自由にお土産に持ち帰り、めでたくお開きに
昔から、どんどん持っていかれるので「泥棒まつり」と言われるとか‼️
奈良時代から始まった日本の七夕行事。
色々な伝承や文化がミックスされ、現代でも受け継がれているのも、多様な民族性ならでは?
その原型をこのように体験することが出来、とても素晴らしい星祭りの夜でした☺️

 

 

ありがとうございます

乞巧奠のこと『万葉集』に数首歌われているそうで、持統(じとう)天皇(在位686~697)のころから行われたことは明らかとのことです。
平安時代には、宮中をはじめ貴族の家でも行われていましたた。
(私のご先祖様もお行っていたのかな?)
宮中では清涼殿(平安京の内裏における殿舎のひとつです)の庭に机を置き、灯明を立てて供物を供え、終夜香をたき、天皇は庭の倚子(いし)に出御し、二星会合を祈ったといいます。
貴族の邸(やしき)では、二星会合と裁縫や詩歌、染織など、技芸が巧みになるようにとの願いを梶(かじ)の葉に書きとどめたことなども『平家物語』に書かれえ居ます。

また、裁縫をめぐる行事や俗信は多く伝えられていますが、乞巧奠の他に、正月には仕事始めの一つとして〈縫初(ぬいぞめ)〉や〈初針(はつばり)〉があるほか,2月と12月の〈こと八日〉には針供養が行われます。
近年まで家族の衣服を整えるのは女の重要な仕事であり,裁縫の巧拙は嫁の評価に直接つながっていましたね。

もうお公家さんのお家でもなくなってしまっている乞巧奠。
二條家だけが1200年以上も続けてくださっていることは、とてもありがたいことです。
この先も何年も続けてください。
何卒よろしくお願いいたします。

二條さま本当にありがとうございます。

 

この星が笑顔あふれる毎日となりますように。
Hope there will be a smile everywhere, every day.
これからの子供たちに幸せな世の中となりますように
Wish the world will be full of happiness with children.

#ありがとうを世界中に
#ArigatoAllOverTheWorld

 

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