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二條さま 饒速日(ニギハヤヒ)

饒速日(ニギハヤヒ)・天之忍男(アメノオシオ)

こんにちは。

日本書紀の中に、「邇芸速日(饒速日)ニギハヤヒ」という神様が活躍します。
しかし、残念ながら古事記では、この神様はあまり活躍しないのです。
「ニギハヤヒ」という神様が、日本書紀ではものすごく活躍しているのに、なぜ古事記ではあまり活躍せず、名前もそこそこなのかという事のお話をさせて頂きたいと思います。
「ニギハヤヒ」の話の前に、「天之忍男命(アメノオシオミ)」の神についてお話します。
「アメノオシオミ」という神様がいらっしゃるのですが、この神様の「オシオ」という言葉が重要なのです。
まさに、今の時代なのです。
古事記とは、歴史書なのです。
残念ながら歴史というのは、ずっと繰り返すのです。
生まれて、戦って、平らけくなって、不安にさせて壊れる。
また生まれる、戦って、平らけくなって、不安にさせて、壊れる。
不安にさせて壊れる。
この「不安」と「壊れる」のちょうど間、昔は、時間がとーっても長かったのです。
時間がとーっても長かったというのは、今ほど時が早く進まなかったのです。
時が早く進まなかったというと意味がわからないとは思います。
お若い方は特にわからないと思います。
私は、この頭の中では、昨年、令和様が即位をされてから今日まで、まだ2ヶ月程しか経ってないような感覚です。
それくらい、あっという間に感じています。
けれども昔は、3年は3年ぐらい経ったのです。
もしくは30年、いや、300年。
この間、不安にさせて壊れるまでの時間帯は、今はおそらく、1年ぐらいなのです。
しかし昔は、100年、200年の単位でその間があったのです。
簡単に申し上げますと、皆、我慢するのです。
我慢して壊れるのです。
抽象的な言い方ですが、我慢するという事は、もの凄いパワーなのです。

ありがとうを世界中に
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壊す、すなわち、生まれる

お子さんがいらっしゃる方は、よく我慢しておられます。
ご主人がいらっしゃる方も、他人と住む訳ですから、よく我慢のことがあります。
買って貰えないゲームがあると、我慢しなくてはならない事もあるかもしれません。
我慢するというのは、凄くパワーがいるのです。
この、我慢するパワーが、実は「忍男(オシオ)」だと思って下さい。
そしてその後、この「オシオ」のバネが強ければ強いほど、強いものが生まれると思って下さい。
そのパワーが物事を壊していきます。
壊す、すなわち、「生まれる」ということです。
「荒そぶ(あそぶ)」という事なのです。
「荒ぶる」の「荒」という字を書いて、「そぶ」という送り仮名をつけると、「荒そぶ(あそぶ)」と読みます。
大漢和辞典にしか載っておりせんので、スマートフォンには出て来ないかもしれません。
大漢和辞典には、「あそぶ」という読み方もちゃんと書いてあります。
荒れて壊れることは、実は「遊ぶ」ことなのです。
神様が一番楽しくいられる時代は、「神遊びの時代」です。
要は、不安にさせられて、ぶっ壊れる。
荒れることは、実は神様にとっては、「遊ぶこと」に他ならないのです。
そして、遊んだ後、スーパーマンが出て来ます。
そのスーパーマンが、実は彼だという事になります。
「饒速日命(ニギハヤヒノミコト)」。
とっても早いということ。

 

スーパーマンは神さま

「饒速日(ニギハヤヒ)」という、大変早く、スーパースピードで何でもやってしまうスーパーマンです。
ですが、これというのは、「最初に『神遊びの時代』があったから」という風な考え方があります。
その神遊びというのは、「どれだけ忍んだか」という事だとも考えられます。
という事で、「オシオノカミ」の子供だと言われている、そういう流れがある訳です。
ですが、私の考えは少し違い、神様は、トピックだと思っています。
今でも、ゲームが上手に出来る人の事を「神っている」と言ったりします。
日本人は、皆、スーパーマンを「神っている」と言ったりします。
もしくは、とんでもない行事や、とんでもない物事も、「神っている」と言います。
今から考えると、体操選手の内村航平君は、神っていました。
柔道の谷亮子さんも、神っていた訳です。
日本人は、そういったトピックみたいなものを「神」と呼ぶのです。
ですから、私は、実は「オシオ」も「ニギハヤヒ」も、トピックなのだと思っています。
我が家も、そういう風に教えていますが、そういう神だと思います。
流れで言うと、我慢させられていて、そしてそれがバネのようにピョーンと出た時に飛び出した神が、「ニギハヤヒ」という風に我が家では説明するように、と言われております。

 

 

⚫︎瀬織津姫(セオリツヒメ)

⚫︎速秋津比古神(ハヤアキツヒコ)・速秋津比売神(ハヤアキツヒメ)
⚫︎気吹戸主神(イブキドヌシノカミ)
⚫︎速佐須良比売(ハヤサスラヒメ)

早川の瀬にいます「瀬織津姫(セオリツヒメ)」という神。
これは、大祓という祝詞の中に出てくる一節なのです。
そして、大祓のこの一節にしか、この神様の名前は出て来ないのです。
「瀬織津姫(セオリツヒメ)」という神は、大祓から受ける名前だけで判断すると、こういう事になります。
皆さんの愛する人、亭主、自分の大切なもの、大切な人が、一瞬で目の前で死んでしまったとします。
その時、まず茫然自失をします。
その次に、激しい感情で悲しさが押し寄せてきます。
この時に、泣くという感情を持っている人も、押し殺してグッと自分の事が分からなくなってしまうようになってしまう悲しさを持つ人も、沢山いると思うのですが、感情が非常に大きく震えるのです。
この状態のことを、「瀬織津姫(セオリツヒメ)」と言います。
前後不覚になるような悲しみ、前後不覚になるような辛いこと。
これが「瀬織津姫(セオリツヒメ)」です。

例えば、私は、自分が大好きだった祖父、祖母が亡くなった時、こうでした。
最初の1年ぐらいは、もう毎日のように祖母の事を思い出しました。
その度に感情が荒ぶって、涙がトーッと出て来て、「僕を置いて行ってしまって、どうしてくれるんだ」と思いました。
ところが、3年目ぐらいになると、3日は覚えているけど、4日は忘れるのです。
もちろん、忘れる事はありません。
これは、つまりこういう事です。
川から海にザーッと流れていって、海に出る。
だけど、海は波があって戻って来る。
また海に出る。
また戻って来る。
海に出たら、ゆっくり漂うのだけれど、波にガーッと戻された事で、また感情が高ぶる。
けれど、仕事や家族がいるから、また3日間ぐらい忘れる。
この次には3ヶ月忘れる。
その次には1年忘れる。
3年忘れる。
10年忘れる。
だけど、10年目ぐらいになってまた、急に「あっ、あの時祖父にあれを聞いておけば良かった。」と思って、またターッとなる。
だけど、翌日、朝御飯を食べる前にはもう忘れる。
こういう状態を「速秋津(ハヤアキツ)」と言います。
ワーッとなっている、まるで川の激流のような時期。
これが、「瀬織津(セオリツ)」という意味です。
そして、それから忘れていって、また思い出して、忘れていってという状態を、「速秋津(ハヤアキツ)」と言います。
次は、吹かれてフワーッとなるけど、また思い出す、だけど大丈夫だよ、という状態、
まるで、お母さんやお父さんに熱いものを戴く時に、フーフーされて飲むような、そんな状況になることを「気吹戸(イブキド)」と言います。
最後は、もうあるのだかないのだか、わからないような所で漂うのです。

 

 

四柱全てが揃わないと成立しない神

私の祖父が亡くなって28年です。
もはや、何の悲しみも痛みもありません。
ただし、祖父が存在した事を覚えています。
結んだ縁は、どんな事があっても、絶対に切れないです。
覚えておいて下さい。
縁を切ろうなんて言葉はナッシングです。
絶対に忘れないですから。
そういう状態のことを、「速佐須良(ハヤサスラ)」と言います。

感情というのは、まず激流のようにギャーッと流れて来る。
この状態が「瀬織津(セオリツ)」です。
「セオリツ」は、あちこちに出て、悲しみを覚えたり、暗い事を背負っているというような、そういった話も沢山あります。
全ては、感情の起伏が一番激しいという、それに他ならないのです。
そういう神様をみんな「セオリツ」という名前で覆い被せているのです。
だから、あちこちに「セオリツ」はいます。
九州の水害の時に山崩れで亡くなった方々、これも「セオリツ」です。
阪神淡路大震災で生きたまま焼けてしまった、この状態も「セオリツ」です。
東北の大震災で津波にさらわれて行ったその状況、さらわれて行った本人も、さらわれて行った家族も、それを見ていた親戚のその感情も「セオリツ」です。ただし、「セオリツ」は、いつまでもいない。
人間の体は、ちゃんとそれを覚えています。
だんだんと、本当にゆっくりだけど忘れていって、忘れさせてくれる「速秋津(ハヤアキツ)」にさせてくれる。
ですので、「瀬織津(セオリツ)」イコール、「速秋津(ハヤアキツ)」。
「速秋津(ハヤアキツ)」イコール「気吹戸(イブキド)」。
「気吹戸(イブキド)」イコール「速佐須良(ハヤサスラ)」。
これは、一柱の神ではなく、四柱全てが揃わないと成立しない神だと思って頂いていいでしょう。

 

 

木花咲耶姫(コノハナサクヤヒメ)・磐長姫(イワナガヒメ)

若い方が分かりやすいように、まず古事記のその部分の話をさせて頂きましょう。
伊勢の奥の方に、伊勢神宮という大きなお宮があります。
伊勢神宮の、内宮というところに祀られている「天照大神(アマテラス)」という神様がいます。
この神様のお孫さんが、「瓊瓊杵尊(ニニギノミコト)」です。
「アマテラス」が孫の「ニニギノミコト」に、「おい、お前、もう私は天井を面倒見るから、地上はお前が面倒を見てくれないか。」と言いました。
そして、「お前が地上を見てくれて、お前の子孫がずっとその国を治めてくれるのなら、私がずっと見守ってやろう。」と約束をしてくれたのです。
という事で、「分かった。お婆ちゃん、僕、行ってくるよ。」と地上に来ました。
地上に降りて降りて来たら、二人の女性がいました。
その二人の女性は姉妹で、一人は、凄く綺麗な女性でした。
ところが、もう一人は、女性なのに、男みたいな顔をしていたのです。
その姉妹の父親は、山の神の、「大山津見(オオヤマツミ)」でした。
「ニニギノミコト」は、美しい妹の方に一目惚れし、「オオヤマツミ」へ使者を送り、結婚を申し込みました。
「オオヤマツミ」は大変喜んで、醜い方の姉も一緒に添え、両方を嫁がせました。
しかし、「ニニギノミコト」は、綺麗な女性の方だけをとってしまったのです。
あの当時は、両方とも妻に出来たので、両方を妻にすれば良かったのだけど、「ニニギノミコト」は、一人しか選ばず、醜い方の女性を送り返してしまいます。
そして、選ばれなかった方の女性は、悲しみに打ちひしがれ、父親に、「お父さん、彼に私は選ばれなかったわ。」と言いました。
父親は頭に来た訳です。
「こっそり二人やろうと思ってお前の前に出しておいたのに、なんで二人ともを妻にとらなかったんだ。残念だけど、君には寿命が出来る。」という話になってしまいました。
それまでは、神様の孫だったから、寿命がものすごく長かったのだけど、石のような、岩のような顔をしていた彼女を妻にとらなかった為に、その父親がかけた呪いで寿命が出来てしまいました。
寿命が出来たけど、美人の妻を娶る事が出来る訳です。
ところが、綺麗な人は危なかったのです。
なぜかというと、その綺麗な子は、すごく感情の起伏が激しい人でした。
どのぐらい激しかったかというと、爆発するぐらいです。

なんとその彼女は、会ったその日に子供が出来るのです。
会ったその日です。
会ったその日にやっちゃうんですよ。
だけど、「ニニギノミコト」は、「会ったその日に子供が出来る訳がないじゃないか。」と、彼女に言ったのです。
すると彼女は、「はぁ?何言っちゃってんの?最初から最後まであなたしか見たことないから。じゃあわかったから、そこから私のことを土の中に埋めて。私は中から火をつけてボウボウ燃やすから。そして、三日三晩燃えてガッと出て来ても、ちゃんと子供を産んだら、貴方の子供だと認めてね。貴方の子供なら、火の中でも生きられるでしょう。」と、こう言いました。
そんな風に綺麗な女性から脅されたものだから、「わかったわ、やってみい。」とニニギノミコトは言います。
そうしたら、彼女はバーッと燃えて、3日後に出て来て子供をバーンと一気に3人産むのです。
この子供を産んだ神様が、火山の神様である「此花咲耶姫(コノハナサクヤヒメ)様」です。
言ってみれば、桜島や富士山の神様という事になります。
自ら火をつけて、「バーッと燃えてやるから!」という、火山の神様という事になります。
そして、顔が石のようだった事から妻に選ばれなかったもう一人の女性、これが「磐長姫(イワナガヒメ)」という名前です。
そういう古事記のお話です。

 

 

ありがとうございます

「コノハナサクヤヒメ」というのは、花の神様でもあるのですが、火山の神様なのです。
この火山の神様というのは、美しい山という事です。
富士山も桜島も霧島も、遠くから見ると、とても綺麗なのです。
ところが、気性が荒いです。
噴火します。
こういったものが、「コノハナサクヤヒメ」になり、「磐長(イワナガ)」というのも、呪いだという風に思われがちなのですが、私は、父親に言いつけた神だなんていう風に思っています。
父親に可愛がられた神という事で、ニニギノミコトは父親の呪いに負けてしまった。
気をつけてね、美人かブスかイケメンかブオトコかというのが出たとしても、両方とも欲しいと言うんだよ。
これがこの古事記の教えです。

今日も最後までお付き合いくださいまして、ありがとうございました。
これからも宜しくお願いいたしますね。

 

この星が笑顔あふれる毎日となりますように。
Hope there will be a smile everywhere, every day.
これからの子供たちに幸せな世の中となりますように
Wish the world will be full of happiness with children.

#ありがとうを世界中に
#ArigatoAllOverTheWorld

 

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