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「華倭里行燈」 暗闇の中にこそ情緒が

月明かりは暗闇で

こんにちは。
暗闇の中にこそ情緒があると思いませんか。
金曜日は私がご縁をいただいた、素敵な物作りの人や品の紹介です。
現代では夜の時を、ライトアップとかイルミネーションといっていっぱいの光をつかって美をつくり楽しもうとしますが、夜の本当の美しさは暗闇の中にあるのではないでしょか。
暗闇に浮かぶ月明かり、星の輝き、そして万灯籠や行燈。 古より日本人はこのわずかな雅な明かりや燈火を楽しんできました。

ありがとうを世界中に
Arigato all over the World

 

現代に蘇った「華倭里行燈」

今日ご紹介するのは、この雅な明かりを現代によみがえらせた「華倭里(かわり)行燈」です。
奈良三郷の里で明治40年に村の鍛冶屋として創業し、農家とともに支えあってきた垣本さん。
そのDNAを受継ぎ加工の方法は変わっても原点を忘れることなく、技術の研鑽と新たな感性に磨きをかけていくことで更なる道は拓けていきます。
その中から生まれた「華倭里行燈」。
行燈、ご存知ですか。
行燈(あんどん、英: Oriental lamp)は江戸時代の照明器具の一つです。
今ではあたりまえに電気で明かりをとることができますが、その昔は、主にろうそくか油の日を照明としてきました。
その時、室内で使われていたのが行燈。
室外では灯籠や提灯がありましたね。
行燈はろうそくや油に浸した布に火をつけて利用しました。
室内で使いますので軽い木製のものが多く、火の回りは風よけの紙で覆われていました。
枕元に置いておける小さな行燈を有明行燈と呼んでました
持ち運ぶもの、室内に置くもの、壁に掛けるものなど様々な種類がありました。
もともとは持ち運ぶものだったため「行灯」の字が当てられ、これを唐音読みして「あんどん」となったそうです。
持ち運び用は後に提灯に取って代わりました。
行燈は竹、木、金属などで作られた枠に和紙を貼り、風で光源の炎が消えないように作られています。

 

行燈の明るさは?

行燈の明るさはどのくらいだったのでしょうか?
一般的には豆電球くらいといわれています。
これは新聞がやっと読めるかなという程度。
しかし、この時代(江戸時代)は暗くて大変だったと心配する必要はありません。
江戸時代に残業などないし、読み物があれば昼間に読めばいいわけです。
一日の活動時間は日の出から日没まででした。
家の中で照明など不要だったのかもしれませんね。
行燈の明かりはやわらかくてとっても優しいです。
その行燈のもとで家族がお話しをしながらおやすみなさいと寝るまでの時間がとっても大切な時間だったのでしょうね。
照明器具とはいっても現在のものとは比較にならないほど暗いもので、電球の50分の1程度だそうです。
多分その明るさは現代の私たちには想像できないでしょうね。

 

 

華やかに倭の里から生まれた行燈

明治40年より奈良三郷の里で鍛冶屋として農業とともに支えあってきた垣本さんが、その鍛冶屋としての技術を活かし、加工の方法は変わっても原点を忘れることなく、職人のみなさんと技術の研鑽と新たな感性に磨きをかけ作られました。
「華倭里」は「華やかに倭の里から生まれた行燈」という意味。
倭の里、奈良の正倉院宝物、薬師寺、小倉百人一首などの図柄を用いた行燈。
電球をともすと内側の和紙を通じて図柄が浮かんできます。
暗闇に浮かんだ華倭里行燈のほのかな光。
ステンレス製の板を100分の5ミリの精度で図柄を切り出します。

 

ありがとうございます

昔々、明かり、灯りはどうしてたのでしょうか。
夜道を照らしたり、神ごとに使われていました。
室町時代以降に行燈が生まれ、江戸時代に一般に普及しました。
そして現代は明かりがあふれています。
明かりと灯り。
日本人はどちらの「あかり」とも上手に付き合ってきました。
そして大切にしてきました。
それは自然とともに、そして大切にすごしてきたからではないでしょうか。
そんな時代が何千年も続いてきました。
現代は昔から比べたらありがたいことがいっぱい、それが当たり前になっています。
あらためて明かり一つでも「ありがたい」なと思える世の中になればいいですね。

伝統を受け継ぎ、今を創造して作られた行燈。
心の豊かさは暗闇を持つことにより、より深みを増していくものですね。
ほの暗い空間の中で、心を落ち着かせるための燈火。
本当に素敵な品です。
今だからこそ「華倭里行燈」で心を癒してみませんか。

今日も最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。

 

この星が笑顔あふれる毎日となりますように。
Hope there will be a smile everywhere, every day.
これからの子供たちに幸せな世の中となりますように
Wish the world will be full of happiness with children.

#ありがとうを世界中に
#ArigatoAllOverTheWorld

 

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