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如来の役割・由来・見られる寺院・主な尊像まとめ

「如来」は仏の世界で最高位

こんにちは。
「如来」は仏の世界で最高位とされています。
仏像と言われて、まず頭に思い浮かべる姿は、頭髪が小さな複数の丸でまとまり、右手を胸元に挙げて左手を膝に置いている、そんな「如来」の姿形ではないでしょうか。
今回は身近な存在の如来について紹介します。

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如来の由来・役割

仏には大きく4つのグループがあり、如来、菩薩、明王、天の順に組織だっています。その頂点に君臨する存在が如来です。では、如来とはどのような仏様のことを言うのでしょう。
如来は当初、仏教の開祖であり「釈迦族」の王子様であったゴータマ・シッダルタ=「釈迦如来」のみをさしていました。
しかし、時を経て仏教が多様化し、経典の中でいくつかの如来が出現したことを受け、釈迦以外の数々の如来の総称として使われるようになったようです。
如来は、「悟りを開いた者」のことを指し、迷い悩める人々を悟りに導くという役目があります。
そう言われて、改めて「悟りを開く」とはどういうことかと考えると、一言で言うのはとても難しいのですが、雑念や執着がなくなり、周りや自分の感情に左右されない状態、真理を会得した状態だと言われています。生きている限り、喜びとともに悩み苦しむことが数多くあります。
如来は、そんな心の揺らぎを超越した者なのです。
言葉にすると簡単ですが、それが非常に困難なことだというのはみなさんよくお分かりかと思います。ですので、如来はある種別世界の方、超人的な存在だと言えます。その凄さは、如来の特徴を見てみるとより理解が深まるでしょう。

 

如来の像容

如来には身体的な特徴が数多くあります。まず、一見して分かるものが32個、微細な特徴が80個あり、それぞれ「三十二相」と「八十種好」と言われています。
三十二相の中で有名なのが螺髪です。あの、くるくると巻きつけられた頭髪のことです。
恐らく仏像を思い浮かべる時には誰しもが螺髪をイメージするのではないでしょうか。これは、釈迦が長い苦行ののちに悟りを開いた瞬間、伸びきった髪が一本一本まとまったものなのです。
その他にも、頭部に盛り上がったこぶがあること(頂髻相)、額の真ん中に白い毛が生えていること(白毫相)、身体が全て黄金に輝いていること(金色相)、どんな物を食べても、その最上級の味を感じることができたり(味中得上味相)、歯が40本あり全て大きさが同じで美しく並んでいたり(牙白相・歯斉相)、顔が包めるほど大きな舌は髪の生え際まで届く長さがあり(大舌相)手足の指の間には水かきのようなものがあり人々を大勢助けることができる(手足指縵網相)などなど、三十二相だけでも常人ではないことが十分伝わってきます。
さらに八十種好では、右に渦を巻いたお臍は深く出臍ではない(臍不出)、耳たぶが肩につくほど長く垂れ下がっている(耳輪垂)、指紋も鼻の穴も見えないようになっている(指文蔵覆・鼻高不現孔)といったように、本当に細かい特徴があるのです。
仏像を見た時、その形相を恐ろしいと感じる人は少ないと思いますが、これらの特徴を忠実に絵にすると驚くような姿になるのかもしれません。それに加え、釈迦は出家の時に装飾品を捨てた為、悟りを開いて如来になった時は大きな布を一枚だけまとった大変質素な有様でした。
如来の仏像を拝むと心が静まりありがたい気持ちになれるのは、身なりなど全てを超越した超人である如来だからかもしれませんね。

 

如来の御神徳・ご利益

先述したように如来は釈迦如来をはじめ、さまざまな如来が存在します。
如来の中でも、代表的なものが釈迦如来、阿弥陀如来、薬師如来、大日如来であり、この4つを四如来と言います。それぞれの如来によってその御神徳と得られるご利益は違います。
釈迦如来はブッダをモデルにした仏像ですので、ブッダの死後に作られ、弟子たちによって崇拝されていました。その為、煩悩が消えて悟りを開くためのご利益(仏智悟入)を授かることができると言われています。
阿弥陀如来は死後にご利益を頂けるもので、亡くなったあとに極楽へと導いて下さいます。それとは対照的に、薬師如来は現世においてご利益となる、病気が治癒するというものです。
また、大日如来は、全てを包括するような御神徳で、真言という言葉を唱えれば死者の罪は許されて、現世は平穏に過ごせるというものです。
仏像に対する知識を持ち合わせていないと、ついつい仏様の前であれこれなんでも助けてもらいたいとお願いしてしまいがちですが、如来に手を合わせる時は、このような御神徳を理解したうえで拝みたいものですね。

 

主な如来の尊像と見られる有名寺院

四如来である、釈迦如来、阿弥陀如来、薬師如来、大日如来の代表的な尊像と寺院をご紹介してきます。
釈迦如来は、世界最古の木造建築である法隆寺の本尊に安置されている、国宝の釈迦三像が大変有名です。同じく奈良県の室生寺弥勒道の釈迦如来坐像も人気があります。京都の清涼寺本堂にある如来像、こちらは立ち姿の如来立像です。
阿弥陀如来は、京都の永観堂にある阿弥陀如来像が「みかえり阿弥陀如来」として人気がありますし、鎌倉の高徳院にある大仏(所謂、鎌倉大仏)も阿弥陀如来坐像です。10円玉でお馴染みの平等院鳳凰堂にも阿弥陀如来坐像が安置されています。
薬師如来は、奈良県の薬師寺の金堂に国宝の薬師三尊像があります。京都・神護寺の薬師如来像は大変に威厳のある姿で、玄人好みとも言われています。
大日如来も奈良県に有名なものがあり、円成寺というところに国宝の大日如来坐像があります。これは、運慶の初めての作品と伝えられています。

 

ありがとうございます

悟りを開き最高の境地に達した仏様である如来ですが、そのお姿は知らず知らずのうちに私たちの記憶に留まっている「仏像のイメージ」と似通っているのではないでしょうか。
仏像に興味を持ち始めたという方の入り口として、如来から勉強してみるのもいいかもしれません。
如来の世界だけでも大変奥深く広がっていきますので、ぜひ調べてみて下さいね。

今日も最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。

 

この星が笑顔あふれる毎日となりますように。
Hope there will be a smile everywhere, every day.
これからの子供たちに幸せな世の中となりますように
Wish the world will be full of happiness with children.

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