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神無月(かんなづき)「嘗」 黎明会書簡より

 

神無月(かんなづき)

嘗は「なめる」と読みます。

これは、物を舐めるの意味ではなく、本来の意味は、食する、味わう、試みるという意味を持ちます。

新嘗祭は、まさに新しい五穀を食すという意味を持ちますが、御代代りの後に行われる、大嘗祭は別の意味を持ちます。

大嘗祭は元来、おほにへのみまつり、また、おほなめのみまつりと呼ばれておりました。

この場合の嘗は、「試みる、試す」という意味で用いられます。

践祚された新帝陛下が大嘗祭の悠紀殿、主基殿に皇祖神天照大神と一夜を過ごされることにより相応しい天皇霊を身につけられるという儀式の大嘗祭。

これは新たに天皇陛下として国の安寧を祈りつづける大きな試練の儀式でもあるのです。

大嘗祭に、この嘗の字が用いられることには、この様な意味が含まれているのです。

 

己亥 九月吉辰

一般社団法人 和の道 黎明会 理事長  中山貴英

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