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二條さま 古事記のお話しの2 第六話の3

お酒の力

私は音楽のプロにいた事があり、客演や団員として、アムステルダムコンセルトヘボウを始めとするウィンフィルとベルリンフィル以外の、当時あった全てのヨーロッパの有名楽団のオーケストラに立ちました。
本当に、どんなにいじめ抜かれたかわからないし、嘘ついたかわからないし、蹴落として来たかわからない。
そうじゃなければトップに行けるはずがないですから。
演奏の30分前に自分のステッキを折られてその場に置かれた事も平気であります。
アムステルダムコンセルトヘボウという世界で一番古いオーケストラですら、そういう事はあるのですよ。
これはもう絶対に同じ同僚の打楽器家が、自分が選ばれなかったから折るのですよ。
そんな連中が、「第九」という曲になって集まると、指揮者もいないのに、そのうちに誰かが指揮をし始め、上野の駅前で一緒に演奏するわけです。
これは何の力かと言ったら、音楽の力では決してありません。
それこそN教の偉い人達から我々学生に至るまで、同じ所で音楽をやる。
そこには、もう差がない。
一つの音楽を作って、それを楽しんでるという。
でもその楽しんだ、その力って、実はこれです。
要は、打ち上げで沢山過ごしてるからなのです。
お酒の力なのですよ。
このお酒の力は、そうやって音楽を一つにするだけじゃないのです。
こいつを飲むと、痛みがわからなくなるのです。
痛みがわからなくなると簡単に言うけれど、痛みって酷いですよ。

ありがとうを世界中に
Arigato all over the World

 

 

痛くなくなる

実は、私は昨年の12月に倒れまして、入院したのです。
頭に帯状疱疹が出来て入院しました。
私は帯状疱疹は初めてではなく、2回目なのです。
今回は頭に出て、失明と左の耳が聞こえなくなる可能性もあったのですが、気が付くのが早くなんともなかったのですが、10年前にお腹に出た帯状疱疹の痛みは、今でも残っているのです。
1日1回、息が止まるのではないかというぐらい痛い。
ところが、お酒をキュッとやりますと、痛くなくなるわけです。
帯状疱疹の神経痛というのは、四六時中痛いのですよ。
でもある時、薬を飲むのをやめたのです。
痛みと付き合っていこうと思ったのです。
それまで、痛い時は強い痛み止めを1回に限界の量で飲んでいたくらい痛かったのです。
ペインクリニックにも行って、神経に痛み止めの注射をするのです。それも痛かった。
でも、痛みを受け入れる事にしたのです。
いつまで薬を飲んでいたって治らないのですから。その薬も3年飲みました。
ペインクリニックも2年かかりました。でも治らなかった。
もうそれは痛みを受け入れるしかない。
男の人は、痛みに弱いのです。
女の人の方が痛みに強いのだそうです、
女の人が言うには、痛みは呼吸で痛くなくなるらしいですね。
確かに、痛くなったらゆっくり大きく息をすると、少し散るのです。
でも、結果的に言うと、常に痛い。ピリピリする。
神経の形がわかるほど痛い。
ところがです。
キュッとやりますと、痛くなくなってしまいます。
痛くなくなったら、寝られる。
痛くて寝られないんだけれど、痛くなくなるから寝られる。
今ですらそうです。

 

神様にあげていたご飯がお酒に

考えてみて下さい。
原始時代の人も、四六時中あちこちぶつけてですよ。
ずーっと痛いわけです。
ところが、ある時、土器の中にご飯を炊いていました。
ご飯は大切なものです。
多分、今のように炊飯ではなくて、蒸して作ったのだと思いますけれど、蒸したご飯を神様にあげていました。
あげたものは、基本は下がって来たら食べるけれど、ある時、きっと下げるのを忘れたのですね。
すると、ぐじょぐじょになっていたのです。
でも、大切なお米ですから、ぐじょぐじょになっていても、勿体無いから下がって来たものを食べたのです。
すると、割と臭かった。
「あれ?なんか臭いね。」と言う。
でも、臭くても食べちゃったのですよ。
そうしたら、痛みがなくなったのです。
どういう事かと言いますと、神様にあげていたご飯がお酒になっていたのです。
この状況が考えられるのは、日本しかありません。
海外だと、簡単にお酒にはなりません。
この国なものですから、翌日にすぐさまお酒になったのです。
どぶろくは、半日で出来るのはご存知ですか?
半日や一日で出来ちゃうのです。
最も、清酒のような高いアルコール度数ではありません。
ですが、人間の手がちょこちょこっとでも入ったお米は、国菌という日本に住んでいた白い麹がお米にもついていたのでしょう。
藁にもついていたのでしょう。
すぐさまお米を醸して、翌日お酒になっていたのです。

 

 

昨日あった悲しいことも全て忘れられてしまう

それを勿体無いから食べた。
すると、痛みから解放されたのです。
解放されるとどうなるか、寝られるのですよ。
どんな所でも。
女性の方はご経験がないかもしれませんが、ここにいらっしゃる男性で、御酒を過ごされている方はですね、大抵の場合、1回ぐらいは地面の上で寝ているはずです。
知らない間に気を失うように寝てしまう。
寝たくてベンチで寝てしまっているわけではないです。
知らない間に落ちてしまっているのだからしょうがない。
それはどういう事かと言うと、辛いことも、痛いことも、それから昨日あった悲しいことも全て忘れられてしまう。
これは、いいものを見つけたという話になるわけです。
わざわざ腐らせるようになっていきます。
腐らせるという言い方をしましたが、実は、「醸す」と「腐らせる」というのは同じ意味です。
ただ、人間が有用に使われるようになるのを「醸す」という。
使えないものが「腐る」という話ですが、基本は同じ作業です。
発酵です。
この、発酵したもの。
これが引き起こしたのは、まず、「痛みからの解放」、「睡眠」、そしてもう一つ、「狂乱」というもの。
「狂乱」は何を引き起こすかというと、やはり、セックスなのです。
例えば、一升お酒を飲ませた後だったら、隣に何がいるかわからなくなって、誰とでもセックスが出来てしまうわけです。
そういうことなんですよ。

 

暇とお酒は子供を作る一つの薬

肌感が良くなっていく。
お酒を飲むと少し体が敏感になりませんか。
鈍感になると同時に、触ると、お酒を飲んでいる時と飲んでない時では、血行のあり方が違いますので、非常に敏感な肌になっていく。
それが、恋をした時と同じ考えを勘違いさせてしまうというか、狂乱が起こるのです。
そしてどうなるかというと、そこには、酒池肉林という言葉しかありません。
セックスです。
セックスをすればどうなるか。
それは、子供が出来るのです。
暇とお酒は、子供を作る一つの薬です。
子供が沢山出来れば出来る程、集団が強くなっていきます。
先々週の政府の発表で、日本国の出生率が昨年は47%だったそうです。
5割を割りました。
もうこれは一大事です。BLの人が何言うんだと思っていらっしゃるでしょうが、私、一度は子供を作っています。
ただ、一人しか作っていませんので、1+1は0.5だったという事ですけれども、本来は、2から4、4から8、8から16という風に、どんどんどんどん増えていくはずが、今はどんどん減っているわけです。
減っていくとどうなると思いますか?
能登で、この1月1日、地震がございました。
能登という市は、あと10年で、実はなくなっている市だったのですよ。
限界だったのです。
子供がいないし、限界市だったのです。
市という行政区分で、なくなると完全に決まっていた所だったのです。
実は一昨日ですが、糸魚川という所に行ったのです。
糸魚川も、実はもう限界なんだそうです。
20年後には、市という行政区分で、なくなってしまう。
今、日本中がそういう所になりつつある。
例えば、島根県とか山口県は、もはや県という体裁も難しくなるような時代。
これは、子供が生まれないからなのです。
しかし、お酒というのは、いえば薬なのですよね。
酒池肉林というのはそういう事なのですよ。
この『トヨクモニ』という考え方、「大変素晴らしい集団がどんどん広がっていく」という、この考え方というのが、実はお酒の考え方なのです。

 

 

酒というのは何かしらそこに共感力を植え付けていく

飲酒というのは、気の合った人同士でしかやりたくないですよね。
気の合わない人と飲み会をすると、早く帰りたくなる。
勿論、そういうのはあります。
私はこういう仕事をしておりますから、早く帰りたいなぁと思う飲み会も何度も経験しております。
でも、お互いに盃を組み交わせるような会というのは、それは一つの輪になっているというか、一つの集団になっていると考えたらいいでしょうか。
先程の、私が上野の駅前で「第九」を演奏し、その辺に歩いているおじさん達が「第九」を歌う。
この気持ちに似ている。
決して一つ一つが心通じ合わせているわけではない。
が、しかし、お酒という力を使って、どうやら共感力が生まれるのです。
何に共感するかというのは、人間はお酒に狂わされているので、実はわからないのです。
もしかすると、匂いなのかもしれないし、もしかすると、その場の雰囲気や、推しの話かもしれないし、なんだかわからないけど、その場その場で違うけれど、酒、アルコールというのは、何かしらそこに共感力を植え付けていく。
これが、「一つの今いいなと思っている集団」だと考える。
その集団は、まるで、少し大きくなっていけばいいかなと思うような気持ちになっている。
山の端で、モクモク広がっていく雲のように、どんどん大きくなっていったら、この共感力嬉しいなと思うような感じ。
そして、大きくなればなる程、恵みが落ちてくる。
恵みは何かといえば、雨です。
その雲が厚く大きくなって豊かになると、それは必ず雨を降らせてくれる。
ギッシリになってしまうと、実は無用なのです。
しかし、風でふわふわしているようなもの。
丁度、今日の京都のように、晴れたり曇ったりすると適度なお湿りになる。
そういう集団であって欲しい。
全部ではない。
自分がいいなと思っているぐらいの範囲のところ、これが神様名になっていく。
実際は、人心、人の心ですから、まだその当時は神様という考え方ではないから、飲み友達が増えればいいなぁみたいな感じですね。

 

 

日本酒はコロナに効く

大抵の場合、のんべえというのは、言い訳が得意です。
盃をあげて置いておく。
結構飲んで、「蒸発しちゃったね。」とか、なんでそんなに飲んでるんだと言えば、「予行練習なんだよ。」と言う。
大抵の場合、本番に向けての予行練習。
どれが本番なんだかわかりませんけど、大体の酒飲みというのは言い訳が上手です。
その言い訳が可愛いじゃないですか、蒸発しただの、予行練習だの。
飲酒をやらない人間にとっては、何この頭のおかしい人達はと思っているんですけど、共感しています。
のんべえの気持ちはのんべえにしかわからない。

日本でコロナで亡くなっている人はあまりいないのです。
コロナの後の後遺症で亡くなっている人は沢山いますけれど、コロナ自身で亡くなっている人が外国より少ないのです。
私は、お米を食べているからだと思っているのです。
先程も話しましたけど、お米というのは、スローフードでずっと熱を発する。
体温が1℃違うだけで免疫力はもの凄く高くなるわけでしょう。
お米は持続的に熱を発する、したがってコロナになりにくいのだと思うのです。
ましてや、お酒というのは、すぐ体温を上げてくれます。
そして日本酒は長いですから。
私は、日本酒をやっている人は、コロナというか風邪になりづらいのではないかと思っていたのです。
それが、弟子が言うには、そういう論文が発表されたと言うのです。
「だから飲みましょう。」と言うのです。
「宗匠、日本酒を飲むのはですね、我々の命のためですから飲みましょう。」と言う。
「そうか、じゃあやらなくちゃダメなんだ。」と稽古中からやっちゃうわけです。
最初からやっちゃう。
日本酒はコロナに効くのだという、そういう論文があるのだそうです。
それが本当かどうかは、もうどうでもいい事なのですよ。
のんべえの言い訳なんて、そういうものなのです。
それを考えて仲間を作りたいだけなのです。

 

この星が笑顔あふれる毎日となりますように。
Hope there will be a smile everywhere, every day.
これからの子供たちに幸せな世の中となりますように
Wish the world will be full of happiness with children.

#ありがとうを世界中に
#ArigatoAllOverTheWorld

 

 

 

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