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襖が変えた美の表現

 

今日の産経新聞に「襖が変えた美の表現」という題が。

読みたくなりますよね。

はい、みなさんとシェア!

 

米国出身の東洋文化研究者で、昨年「もうひとつの京都」を刊行されたアレックス・カーさんのお話しです。

 

「例えば「引き戸」は日本の発明ですね。」

寒さ厳しい中国北部や韓国の住居はレンガと漆喰の壁に覆われていたのに対し、伝統的な日本家庭は床の間や押し入れ、土間の周りを除けば壁らしい壁はなく、梁と柱だけの構造で、すかすかの空間。

蒸し暑い東南アジアの高床式住居に影響を受けたというが、日本の冬場は空間を閉じずに過ごせない。

「そこで平安時代中頃には、長押(なげし)に鴨居をつけて溝を掘り、床に敷居を付けて引き戸がはめこまれるようになったのです。」

世界の主流は蝶番えお使った開き戸。

光や空気を微妙に調節する、障子や襖といった引き戸は「近代まで日本にしかなかった」という。

さらに「襖は日本美術を変えた」とカー氏は畳みかける。

将軍足利義政が隠居所として建てた銀閣寺の東求堂(とうぐどう)に見られるように、室町中期に生れた書院造りの特徴は「床の間」と「違い棚」とされる、が、それは同時に畳の部屋と部屋を仕切る襖の時代の到来であり、「絵師はのびのび描ける巨大なキャンパスを与えられることになった。平安時代の絵巻などに見られる、小さくかわいらしい表現では間に合わない。面積が、新しい表現を生み出すこともあるんです。」

空間全体を囲み、連続する襖をどう彩るか、絵師たちは、松や竹など一つのモチーフを反復させたり、「琴棋書画」「竹林七賢」といった中国由来の組絵の画題を多用したりと工夫を重ねた。

襖全体を斜めに切り裂くように一本の梅の枝を描くなど、空間を生かした表現も生まれた。

「襖ひとつから日本美術のエッセンスが見えるし扁額ひとつから禅の世界が広がる」

 

 

「んーーー!なるほどなるほど」と唸ってばかりのお話しでした。

今の日本の住居には畳、襖、もちろん床の間、鴨居などなくなってしまい、子どもたちは知らないのではないでしょうか。

そこには「禅の世界が広がる」と感じるのですね。

私など浄住寺でいつも見ているのに、そのように見ることがなくお恥ずかしい。

でも、とてもいい勉強になります。

改めて一つ一つを大切に見て、触れてみたいと思います。

そこにある和の素敵なコトを感じながら。

そして、さっそく本を購入しなければ。(読みたい!)

 

今日もありがとうございました。

 

 

 

 

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